鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
好きな日本酒の感想、等を、写真でメモ

おっさんの将棋哲学 その3 羽生善治 永世七冠達成について

2017年12月25日 | 将棋あれこれ
先日  羽生善治さんが 将棋のタイトル戦の永世称号の7冠を達成したという
記事が 新聞の紙面や テレビで取り上げられました
今将棋界は空前のブームで 中学生棋士の 藤井聡汰四段の活躍によるところも大きいのであるが
おっさんにとってのヒーローは やはり この羽生善治を置いて他にはない

オッサンガ将棋を始めた頃は この羽生善治はまだ生まれていない
大山 升田の時代である

この羽生も 一時期将棋界に注目を与えた一人であった
NHK の朝ドラのヒロインもやったことのある 女優の 畠田理恵さんと結婚したのもかれであり
今は 二人の女の子の父親でもある
その頃 同時期に7大タイトル戦全てのタイトルホルダーになったのも 彼が最初である
というか 将棋界では 彼以外にいない

大山 升田の時代は まだタイトル戦の数が少なかった 最初の頃は 名人 王将 十段 の3つであった
し 後に これに 棋聖戦 と 王位戦が加わり 5つになったのであるが
棋士の数も少なかったようで在る 
また棋士のレベルも今より高くはなかったような気もする…
こんな事を言うと 当時の方から突き上げをくいそうであるが
まだ 将棋というものが 発展途上の感があった気がする
当然今よりも対局料も安かったようで在るし
棋士の社会的地位も まだ今より低かったような気がする・・・

今タイトル数は 7つであるが 前述の棋戦に 棋王と王座が加わり
十段戦が 竜王戦に名前を変え システムも変わった 最大の賞金総額を持つ棋戦になった
今 将棋界では
棋戦のランク分けとして

1 竜王戦 連続5期 か 通算7期
2 名人戦 通算5期
3 叡王戦   これは今年からできた新しい棋戦 ドワンゴがスポンサー まだ永世規定はない
4 王位戦 連続5期 か 通算10期
5 王座戦 連続5期 か 通算10期
6 棋王戦 連続5期 
7 王将戦 通算10期
8 棋聖戦 通算5期

このようになっているようである 右のは永世資格を獲得する条件
そのランク分けの根拠は その賞金総額かと思う のであるが それは非公開になっている

その他にもタイトル戦以外の公式棋戦があるが
羽生はそちらの方の優勝回数も凄い

今タイトル戦獲得回数は 99 である 100の目前であるのだが どうなるか
2位が 大山15世名人の 80 3位が 中原16世名人の 64 である
その後がグッと下がってしまい 谷川17世名人の 27 であるから
この記録は異常である
あの 渡辺明でさえ まだ 19 であるからして その凄さもわかる
羽生より 先に十八世名人になった森内俊之 は 12 しかとっていないのである

ここで 歴代名人を見ると
13世名人 関根金次郎 この人が坂田三吉の目標にしていたお人で 一世名人を返上した

  ここから 実力名人制の時代になった

14世名人 木村義男 升田幸三は打倒木村を目指し将棋を指した 升田のライバルはこの木村であった

15世名人 大山康晴 ご存知不世出の大名人 升田幸三の弟弟子 無敵の時代を築いた

  打倒大山を目指し 数々の棋士が挑戦するも敵わず ヒフミンこと加藤一二三もそのうちの一人
  羽生の師匠の 二上達也も辛酸をなめている一人である

16世名人 中原誠 大山を完膚なきまでに叩いて 全てのタイトルを奪った不世出の名人

  中原自然流と呼ばれ 中原の攻めは途切れることがない 同時期のライバルには
  米長邦夫 加藤一二三 内藤国男などがいる しかし 大山同様 無敵の時代が続いた
  しかし 40を過ぎてから急激に 棋力が衰えてしまう・・・

17世名人 谷川浩二 加藤一二三と同じく 中学生でプロデビュー

  中原以降の棋界を引っ張った人 羽生善治の少し先輩になる タイトル戦での 羽生との戦いが
  一番多いのもこの人だ 詰将棋の名手でもあり 光速流と呼ばれる鋭い寄せは見事
  しかし 羽生がいるためか その輝きは長くない

18世名人 森内俊之 ご存知 羽生善治の 小学生以来のライバル 私生活では親友でもある

  羽生善治が 一番苦手にした対戦相手である 鉄板流と呼ばれる 硬い受けが定評である
  タイトル獲得数は少ないが 名人戦では 羽生の挑戦を何度も跳ね返し 羽生より先に永世資格
  をとる  ここが 面白いところである

19世名人 羽生善治  森内から名人位をようやく奪い 通算5期で 永世名人の資格をとった

  本来 大山⇒中原 と続く 大名人の称号は この羽生善治がとるべきものではあるが
  その間に 谷川 森内 と 永世名人が出た
  それは 羽生の対局者に対する姿勢が原因のひとつである それは どんな相手であっても逃げず
  常に相手の特異な戦法で勝負するという姿勢である これは 中々出来ないことである

  大山などは論外 彼の場合は 逆で 相手を自分の得意な戦法へ引きずり込んだ
  力があるうえに そんな駆引きをされては敵わない 彼が無敵を誇った要因がそこにある
  
  中原の場合は 自分の世界があったようだ 雑念が入ってこない人だったような感じがする
  だから 大山と戦ったときも 大山の技が掛からなかったような気がする
  大山も中原が苦手だったようです

  そこで羽生ですが 彼には求道者の趣がある様です 勝負よりも 最高の棋譜を作り上げるという
  それには 相手も最高の手を指してくれなくてはいけませんから猶更の事
  相手も得意な戦法で 真っ向から勝負するのが羽生流です
  感想戦をする場合も こんな手があったというのを 隠さないで明かすのが羽生流のようです
  ここに 彼の強さの秘密があるようです
  好きですね おっさんは


まあ 羽生善治 についての くわしいことはそちらを見ていただきたい

さて 次の永世名人は・・・という事になるのですが
本来は 渡辺明 が有力であったのですが
まだ彼は 一度も名人戦の挑戦者になっていません・・・そこが問題です

彼も大山名人みたいな雰囲気があると おっさんは思っているのですが
そこがどうもね・・・いまいち好きになれないんですよね・・・

今は佐藤天彦が 名人のタイトルを2期獲得していますが 今年は豊島将之が挑戦者になりそうなので
これも 面白い戦いになりそうです 豊島はかなり強いですよ
おっさんは豊島押しですが いかがでしょうかね

案外 藤井聡汰の登場を待つのかもしれませんね
そのあたりが 今後の将棋界の 楽しみですね

以上 簡単に 羽生善治を振り返りましたが
羽生善治は おっさんの時代ではなかったので 詳しい事はあまり知らないのですが
おっさんがいい年になって スカパーの 囲碁将棋チャンネル というのを見出してからの
印象です 将棋の NHK杯 も なかなか面白いですよ

それでは また

  

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おっさんの将棋哲学 その2 おっさんの将棋との出会い

2017年12月23日 | 将棋あれこれ
今回はおっさんの将棋との出会いについて触れてみたいと思う

将棋の駒の動かし方を覚えたのは 小学生の低学年の頃である
父親に教えてもらった記憶があります・・・
でもやり方を覚えたというだけで 将棋というもの相手がいないと成立しないゲームなので
そのままどんどん上達するわけでもなかった様です・・・

ちょうどその頃に 村田英雄さんの 王将 という曲が大ヒットして
ブームになったんですね
西城八十さん作詞 船村徹さん作曲の なんとも有名な曲で
300万枚以上のヒットをしたそうです

子供心に あの村田英雄さんの 胃に浸みるような唸り声が記憶に残っています

でも 坂田三吉という人のイメージが 良くも悪しくも 日本全国に知れ渡り
同時に将棋というものの印象が 頭脳ゲームという事よりも
勝負事 という一面を強調した感は否めません

でもそこが国民の親しめる一面であったのかもしれませんが・・・
なにはともあれ この曲が 将棋というものを国民に認知させる最大の出来事だったのでした



おっさんの記憶の中に もっと大きな出来事がありました
それは テレビドラマとの出会いであります

おそらく あまり知っている人はいないかもしれませんが
おっさんの記憶の中にはしっかりと残っています

そのドラマとは
坂田三吉役を 長門裕之さん
その女房の 小春役を 藤純子さんが やりました
王将物語 というドラマです
  1965.1月~4月 までの 13回放送でした

主題曲を 石原裕次郎さんが歌っていた記憶があります
調べると 夫婦駒 という曲だそうです

裕次郎さんが歌うこの曲は 子供心に響いたものでした

そして 小春役の藤純子さんの綺麗なことこの上なし
子供のおっさんも すっかり夢中になったものです
ところが 
それにくらべて 長門裕之さん演じる 坂田三吉の 
将棋以外の 人間性の欠如に因する
人としての だらしなさ 礼儀の無さ 馬鹿さ加減 たるや
はらわたの煮えかえることこの上なし
 毎回毎回 そんなアホに尽くす小春の健気さが 子供心を深く打ったものです・・・

それでも 花登筺のドラマ宜しく 少しずつ成長して行く坂田三吉にエールを贈ったものです

他の役者も良かったな・・・
時の 十三世名人の 関根金次郎に 今は亡き 丹波哲郎さん
この人が良かったな 濃くて・・・

三吉 『関根はん わいと勝負してくれはりまっか!』 
関根 『よかろう わしは誰の挑戦でも受ける!』

三吉 『今度こそわいはあんたに勝つ わいは50手先を読むで 』
関根 『わしは 100手先を読む! いつでも来なさい 』 ・・・・・・?

三吉 『小春 わいはやるでぇ!』
小春 『あんた おきばりやす』


こんな感じで物語が進んでゆくのですが
途中で小春は死んでしまいます・・・・・・


でもね 今思うと 坂田三吉って 人間がなってないんだよね

将棋の世界では 投了するときに 必ず
  負けました
と言わなくてはならない ルールがあります
しかし これがなかなか言えないんですね
相当訓練しないと言えません 子供ならまず絶対に言えないものです
でも 言わないと 将棋は終わらないんですね

自分の負けを自ら宣言する という事は何よりもつらい事です
人に勝とうと思ってやっているのですから猶更です
己の全人格を否定されたも同然の このルール

この辛さを乗り越えられなくては さらなる高みを目指せません
将棋というもの常に修行のゲームであるとも言えます
でもね 強い人は みなそれが出来るんですね・・・?

いや 強くても出来ない人もいるようですが・・・プロでもね

口惜しさは 明日の為の肥やしになりますが
潔く負けを認めることが 人としてはもちろん 技術的にもより高い成長には必要なことと
思うのであります
良いことは良いこととして 悪い事は悪い事として素直に認めることが
人間社会においては 一番必要なことです
そうありたいものですね


で 三吉は ダメなんですね 負けました と言ったのを見たことがありません・・・
最後は いっつも 呻いて将棋の駒をぐちゃぐちゃにするんですね・・・

これだから 大きくなれなかったんですね・・・
結局名人には成れなかったんですね その程度だったんだという事です

しかし お話しとしては大変面白かったんですね

今回は 懐かしいドラマを少しだけ振り返り
おっさんが将棋に興味を持った頃のことを思い出してみました
懐かしい気持ちがこみ上げてくるのを覚えます

それでは また
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おっさんの将棋哲学 その1

2017年12月22日 | 将棋あれこれ
2017 12月

実はおっさんの趣味で 将棋というのがある
このところ 将棋界は中学生プロ棋士の藤井聡汰四段の プロになって以来の29連勝という
前代未聞の記録で 大ブレイクしているのであるが
なんとも 嬉しいような不思議なような 意外な気がするのである・・・

もともと将棋というものは とても地味なもので 今の若者に受け入れられるとは到底思えない
気がする… 
現代の テレビゲームに慣れ親しんだ人たちが 到底受け入れることのできないものが
そこにはあるような気がするからだ

将棋の世界は とても厳しいものである やり直しの利かない世界である
待ったもリセットも そこではあり得ないのだ

だから 面白い事はこの上ないのではあるが 特定の能力のないものには
つけこむ隙の無い ディープでコアな世界であるこの将棋というものは
いずれ 
一般受けするはずはなく
世の普通の人には理解されずに 終わるような気もするのである


いまや 将棋の世界も 人間の頭脳をコンピューターが凌駕し 将棋の名人でさえ
コンピューターに勝てなくなってしまったのである
これ以降は 人がそれらに勝つことはもう二度とないであろうと思われる
悲しいかな それが現実である・・・



しかし だからといって 人がする将棋というものが死んだわけではない
人がする将棋というものの 意味と意義を改めてよく考えなくてはならないのだ

要はものの考え方である 人がするのが将棋であると 定義すれば良いことである
その中で楽しめばよいのである
何が一番強いのか ということではない
人間の中で その高みに如何にして登るのかという事でもある

そう考えると 気が楽になる
ヒトというもの そういう気楽さが必要な生き物ではある

今は簡単に手に入る 将棋ソフトというものがある
おっさんも そういったソフトを持っていて よく遊ぶのであるが
勝てない!
相当強いのである なにせ 読む力がすごいので 太刀打ちできない部分がある


ソフトに勝つにはどうしたらよいかとか そんなことは考えるべきではないかもしれない


このおっさんは昔 中学生の頃に将棋を覚えました
新聞の将棋欄を毎日見て 将棋雑誌を毎月買って
田舎の町の将棋会館へも 通ったものです
その時の この特殊な世界が好きで 魅力も感じたものです
しかし 上達するにつれ 
この世界が深く 普通の頭脳の人には 分かることのできない世界であることを実感した
のも事実で 趣味としての将棋の傍観者になったのであります

それはそれで楽しいものです 気楽さがあります
一人の人間の その人の人生の中に連れそう一つの友人として 
この将棋というものを眺めて行きたいと考えました


なので ここでは そういう事ではなく
ヒトとしての 将棋の楽しみ方や 懐かしいエピソードなどを書いて行きたい
そういうことを理解してもらえる人によんでいただきたい
そう思い立った次第であります


それでは また
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