ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

「ささ水辺の生きものを守る会」

2007年11月22日 06時10分01秒 | 田舎暮らし
先日、農村自然再生活動高度化事業第二回現地検討会「ささ水辺の生きものを守る会」に出席した。
出席者はつくばの「古瀬の自然と文化を守る会」「葛飾区郷土と天文の博物館」の関係者、学識経験者、県庁・たつの市・農林水産省の各関係者、そして地元(ささ水辺地区)とNPO法人ピア新宮の関係者、他。
同じ町の笹地区はたつの市のモデル地区で営農組合を株式会社組織にした(株)ささ営農・笹地区の自然保護運動「ささ水辺の生きものを守る会」と「笹野土地改良区」の3者で笹地区の活性化に意欲的に取り組んでいる。
今回は農村自然再生活動高度化事業のフォーラムとして「ささ水辺の生きものを守る会」の活動発表と現地視察が行われた。
「ささ水辺の生きものを守る会」では子供たちと一緒にビオトープを作ったり、田んぼにメダカをよみがえらせたり、NPO法人ピア新宮と共同で「田んぼの学校」をして街の子供たちとどろんこ遊びや魚の手づかみなどを通して交流を図っている。
また事例発表があったつくばみらい市の「古瀬の自然と文化を守る会」ではさらに大規模に葛飾区の「葛飾区郷土と天文の博物館」と連携をとり米作り体験や魚釣り、キャンプなど精力的に取り組んでいる。
~このような事例を聞くと今住んでる集落とのギャップに思わずため息が出てくる。

でもこのような活動を十分に評価したうえであえていいたい。
(根が素直でないのでついつい逆のことを考えてしまうのだ)

・このようなイベントがどれほど村おこしにつながるのだろうか?
イベントではたくさん人がやってきて一見村は活性化しているように見える。
でもイベントが終わると元の過疎地に戻ってイベントに協力した村の人には疲労だけが残る。
結局、街の子供たちを喜ばせただけではなかったか?
「田んぼの学校」のようなイベントは今あちこちで行われている。
そして熟やスポーツなどで子供たちはとても忙しいので、子供たちの奪い合いになり、子供たちは単にお客さんになってしまっている。
それに自分たちがイベントに参加することによって、田舎は活性化したと思っているなら、いちどイベントのない日に来てほしい。イベントの日とはまるで違った光景を見て、イベントがどれほど役に立ったか考えてほしい。

・補助金をあてにしていつまで続くのか?
このようなイベントではたいてい補助金が出てるし補助金をあてしている。「田んぼの学校」では確か参加者の自己負担が100円で後は補助金でまかなっている。
補助金なんていつまでも続くわけない。もし補助金を打ち切られたらどうするのか。
いつまでもあると思うな親と補助金。
くれるものはもらえばいい。
でも突然打ち切るといってきても、それを抗議するのでなく、今まで補助していただいてありがとうございました、とお礼を言えるだけの体制を作っておくべきだ。
それに一度補助金が出るとあちこちで同じような補助金目当てのイベントが続く。しかも補助金に拘束されて自由に他のこと出来なくなる。
だいいち街の人を喜ばせるためのイベントにどうして補助金を使うのか。
全額、街の人が出すべきじゃないか。

・どれほど儲かったか?
イベントでどれほど経済効果があったのか?
参加者が米などを買っていったなどという話も出たけど、イベントにかかる費用に対してどれほどの収入になったのだろうか。
費用と売り上げの収支決算をちゃんとやったのか?
村の人たちの人件費はでたのか?
金儲けのためにやっているのではない、というかもしれないけどそれならその損は誰が負担したのか?
村の宣伝になったというならいくら分の宣伝費になりその効果がどれほど村の売り上げにつながったのか。
ちゃんと数字を出してほしい。
結局街の人を喜ばせるために村の人の奉仕、あるいは犠牲をあてにしているのではないか。
*村の人たちの負担を減らすためにイベントを行うサポーターが必要だという話がでたけど、その人たちの費用はどこから出るのか?
ボランティアを使えばいいというならそのボランティアの人たちを管理する人たちの費用はどこから出るのか?

・村の活性化とは?
村の活性化とはイベントをやることだろうか?
過疎地の問題は結局人口問題なのだ。
田舎で人口が増えればほとんどの問題は解決する。
イベントすることによって人口は増えたのか?
人口を増やすためには雇用がないといけない。
そのためには継続的に利益をださなければいけない。
一時的なイベントにいったいどれほど期待できるだろうか?
隣の旧・南光町(現・佐用町)ではひまわりが有名だ。毎年夏になると一ヶ月以上にわたりひまわりを見にたくさんの観光客がやってくる。
そして入場料を払い駐車料を払い、ひまわり油などの特産品をお土産に買っていく。
このようなことこそ村の活性化になるのではないか?

・10年後20年後にはどうなるのか?
人口が増えなければ老齢化が進む。
いったいいつまでこのようなイベントが出来るのか。
10年後20年後まで続けていけるのか?
「古瀬の自然と文化を守る会」はつくばという東京に近いとても恵まれた地だ。
笹地区もこの地域では比較的恵まれていてそれほど過疎というわけではない。
では過疎地ではどうしたらいいのか?
10年後20年後、日本の中山間地はどうなるのか、日本の里山の自然はどうなるのか。
コメント (5)
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