きっと作曲家は気合が入ったところでティンパニーを鳴らすのだろう。
フルトベングラーと同じく戦犯扱いされしばらく演奏を禁じられていたリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラかく語りき」のあの有名な出だし、混沌の中からそれを打ち破るようにティンパニーが鳴る。
あの曲を聴いてティンパニー奏者になりたいと思った人は多いだろう。
ベートーベンの九番もかなり気合が入っているなと思う。
第九のクライマックス4楽章でバリトン歌手が歌いだす、あのシーン
(う~~~~ん、歌手になりたい!なんて思った人は多いかもしれないけど・・・
歌手の出番がほとんどない交響曲の世界、ここは歌舞伎役者のように、あるいはオペラ歌手のように大いにみえをきりたいところだけど、
そこは地味~~~なコンサートの世界。
喪服みたいな衣装で、でも内心大いにみえを切って歌いだす)
「お~フロイデ!」
(あのシーン、かなり出遅れたり、音程がずれたりしたら面白いなといつも思う。
芸人だったらもっとそこのところの受けを考えたらどう?なんてついつい思ってしまう)
いまあちこちで「九番」のコンサートがある。
この地元でも。
合唱に誘われたけど、どうも合唱は苦手。
自分の好きなように歌いたいのにやたらと制約される。
やっぱりソロ向きだな。
好きなように歌いたい。
でも自分の声がバリトンだと思ってきたのにテノールだと言われて、それなら「九番」でテノールの合唱のパートが務まるかどうか、
試してみたいなとも思った。
でもやっぱりソロ向きだな。