ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

堆肥作り

2019年08月14日 18時14分06秒 | 田舎暮らし
この暑い中、久しぶりに重労働の堆肥づくり。
堆肥の天地返しをしたり、刈り取った草をつぎ込んだり。
汗だくになりながらも、こんな作業をすると、とっても充実感に満たされる。
そう、そう、昔の小作人の雰囲気、まんが昔話の世界。

でもまあ、小作人ではなく、侘しいながらも自営農。
働けば働くほど自分の畑が肥えてくる、豊かになる。
自分の汗が人のためでなく自分のためになる。
そしてこんな思いで作った野菜を人が喜んで食べてくれる。
それがとっても楽しい!

今では現役を引退して、毎日毎日のほほんと、酔っぱらいながら暮らしている。
でもたまに土づくりをするととっても楽しい。
自然はすぐには答えてくれないけど、少しづつ、少しづつ、手をかければかけたほど、答えてくれる。
荒れ地が次第に肥えた土に変わっていくのがとっても楽しい。
サラリーマンのころは自分の仕事にこんな充実感を覚えたことはなかった。

田舎暮らしを始めてもう17年!
今では現役を引退して息子夫婦が引き継いでいる。
畑も数倍に広がった。
こんなに規模が大きくなると、もう自給自足的な農業ではやっていけない。
山羊を飼って堆肥を作り、鶏を飼って糞をぼかしにする・・・
こんな農業では今ではもうやっていけない。
それで堆肥は市販のバーグ堆肥、肥料はEMぼかし。
でもね嬉しいことに無農薬・無化学肥料。
こんな有機農業が我が家ではずっと続いている。
そう、でも、無農薬・無化学肥料!
これがこの農園のポリシーだから。

ところで今はやりの自然農法、この考え方にはとっても共感する。
根がずぼらな人間、ほっといて野菜ができたらこんないいことはない。
でも、はたして、自然農法ってどうなんかなぁ~?
自然農法ってとっても幅広い農法なんだけど、その定義はと言うと、
無農薬・無肥料・不耕起栽培・・・ということではないだろうか?

・無農薬~これはわかる、有機農業と同じ。
・無肥料~これは怪しい。大豆などマメ科の肥料を使ってて、どうして無肥料と言える?
草をマルチに敷いて、やがてそれが肥料になる・・・それでどうして無肥料と言える?
自然農法って、なんかよくわからない農法、無肥料とはいえ、動物性肥料を排除して植物性肥料だけにする・・・それが無肥料?
それだったら「無肥料」でなく「動物性肥料不使用」とでも表示すべきではないのか?
でも・・・それにしても・・・無肥料で野菜が作れるのだろうか?
確かに作れる野菜もあるだろう。
でもキュウリなんか無肥料だとすぐにしもぶくれなど、とうてい売り物にならない野菜ができる。
それで自然農法を標榜している農家に聞いてみた、
「キュウリはどうやって作っているのですか?」
すると小声で答えた。
「鶏糞を使っています」
えっ、鶏糞?!
それで自然農法って言えるの?

我が家では自然農法でなく、パーマカルチャーを理想として始めた。
パーマカルチャーっていうとかっこいいけど、要は昔ながらの自給自足的な農業。
畑に何も入れない何も出さない。
ここだけで完結する・・・そんな農業をやりたかった。
ところが自然農法だったらどうだろう?
山羊や鶏を飼ったらどうなるのだろう?
その糞をゴミとして捨ててその償却に無駄なエネルギーを使うのだろうか?
それともこっそり川に捨てて自然を汚染させるのだろうか?
こう考えると自然農法とはもっとも不自然な、自然を汚染させる農法ではないだろうか?
・・・としたら、やっぱり山羊や鶏の糞は自然に戻す。
これがもっとも自然に優しいことではないだろうか?

もちろん山羊や鶏を飼ってる人は少ないだろう。
でもほとんどの人は鶏の卵を食べる、鶏肉を食べる。
そしてそれに相当する鶏糞がどこかで作られている。
そう、みんな鶏糞発生源なのだよ。
自分たちが発生している鶏糞をいったいどうやって処理するつもり?
肥料として土に返すことが一番いい方法じゃない?

・不耕起栽培~これはさらに疑問。
自分自身のスタンスはと言うと・・・こんな考え大好き!
なんせ自分で畑でやってた頃、「えっ、不耕起栽培?いいなぁ~」なんて言われたものだけど、そのたびにむっとして答えた「いえ、違います!」
そもそも不耕起栽培って農業として成り立つのだろうか?
不耕起栽培じゃないとだめだと言ってる人に言いたい。
それじゃ森の中で野菜を作ってみろ!と。
するとまったくできないことがわかるだろう。
そう、不耕起栽培とは耕起した土地に不耕起で作るということなのだよ。

自然農法よりもパーマカルチャー。
この農園に何も入れない、何も出さない。
そんな気持ちでやってきた。
もちろん畑が数倍も広がったこともあって、今ではそんなことも言ってられないけど、
この農園の片隅で今も作っている、自前の堆肥とぼかしを使って、
しょうもない野菜や山菜を作っている。
フキ、ウド、タラの芽、ミョウガ、タケノコ・・・
ほぼ自給用に作っている。
それがとっても楽しい。

コメント
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