よみ人しらず
世の中は 昔よりやは 憂かりける
わが身ひとつのためになれるか
世の中を いとふ山路の 草木とや
あな卯の花の 色に出でにけむ
みよしのの 山のかなたに 家もがな
世の憂きときの 隠れ家にせむ
四首の初句にはみな「世の中」の語が入ります。
「世の中」は仏典で言う「世間(移り流れてとどまることを知らない現象世界)」の和語だそうです。
「かな名品選集 高野切弟一種・三種」マール社より。
世の中は 昔よりやは 憂かりける
わが身ひとつのためになれるか
世の中を いとふ山路の 草木とや
あな卯の花の 色に出でにけむ
みよしのの 山のかなたに 家もがな
世の憂きときの 隠れ家にせむ
四首の初句にはみな「世の中」の語が入ります。
「世の中」は仏典で言う「世間(移り流れてとどまることを知らない現象世界)」の和語だそうです。
「かな名品選集 高野切弟一種・三種」マール社より。