以心伝心

書・旅・本などのメモ。

漢詩208

2012年08月29日 | 

峨眉山月半輪秋  峨眉山月半輪の秋
       影入平羌江水流  影は平羌の江水に入りて流る
     夜發清溪向三峽  夜清溪を發して三峽に向ふ
        思君不見下渝州  君を思へども見えず渝州に下る 

峨眉山にかかる半円の秋の月。その影は平キョウ江の水面にうつり、

きらきらと流れている。私は夜中に清渓を船出して三峡の難所へ向かいつつ

あの美しい月をもっと見ていたいと思ったが、やがて月は山のかげにかくれ

舟はひたすら渝州へと下ってゆく。

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