前の記事で、
アメリカに有利な形でTPPが結ばれそうになっている
という非常に危機的な状況であることを
どうしてメディアは報道しないんだといったことを書きました。
書き終わり、投稿して、テレビをつけてみると、日本の誇る名ジャーナリスト、
池上彰大先生が韓国での沈没事故のご解説をされていました。
ここのブログも、時事ネタを扱うと目に見えてアクセス数が増えるので、
流行の話題に飛び乗って解説するのは、この手の人間が食っていくのに
必要なスキルなのかもしれません。
けれども、それでも、あえて言いたいのですが、
それほどまで他所の国の事故にここまで執拗にこだわるのならば、
なぜ今年の1月に民間人を死亡させた
軍艦おおすみの事故を深く追及しないのでしょう?
1月17日付の赤旗の社説を抜粋します。
--------------------------------------------------
海上自衛隊の大型輸送艦「おおすみ」と釣り船「とびうお」が、
広島県大竹市の阿多田(あたた)島沖で衝突した事故は、
海に投げ出された釣り船の船長と乗客、合わせて2人がなくなる
痛ましい事態となりました。
海上保安庁などによる事故原因の究明が始まっていますが、
見過ごせないのは海上自衛隊の艦船によるこうした事故があとを絶たないことです。
直接の事故原因にとどまらず、なぜ艦船による衝突事故が繰り返されるのか、
その背景にまで踏み込んだ徹底した究明が不可欠です。
海上自衛隊の艦船による主な衝突事故は、
1988年7月の神奈川県横須賀市沖での潜水艦
「なだしお」と遊漁船「第1富士丸」の衝突で
遊漁船の乗客・乗員30人が死亡したのをはじめ、
2006年11月の宮崎県沖での練習潜水艦「あさしお」と
パナマ籍のタンカーとの接触、08年2月の千葉県房総半島沖での
イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突(2人死亡)、
同年12月の横須賀港内での護衛艦「しらね」と作業船「第6本栄丸」の衝突、
09年10月の関門海峡での護衛艦「くらま」と韓国籍のコンテナ船の衝突と、
繰り返し発生しています。
国民の生命や財産を守るたてまえの自衛隊の艦船と民間の船舶との衝突で
人命が損なわれるのは許されるものではありません。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2014-01-17/2014011701_05_1.html
----------------------------------------------------------
あの時、私はもっと大々的に連日にわたって
精力的に事故の原因と自衛隊の責任が追及されるものだと思っていました。
ところが今では、「そんなこともあったなぁ」といった扱いです。
この件で非常に重要なことは、
最近の自衛隊の事故では、自衛隊ではなく、
その被害者(死亡者)に責任がなすりつけられていることです。
自衛隊のやることなら、どんなことでも黙認される、
自衛隊なら責任を問われないという恐ろしいことが
現在進行形で行われているのですが、
なぜ誰も言及しないのでしょうか?
当時において、一応社説で言及はされましたが、今の韓国での事故と比べれば、
とりあえずコメントしたといった程度以上のものではなかったと思います。
当り前の話ですが、あの事故で最も亡くなったのは韓国人なのですが、
日本では、なぜか日韓の友好関係に支障をきたす大事故とみなしています。
この論法が通るなら、当然、2011年3月に東北で暮らしていた
全体でいえば被災者の数パーセントにも満たないだろう韓国系外国人の死亡を口実に、
確かな防災対策を行ってこなかった日本政府や東北の各自治体に対して
韓国が喧嘩を売っても文句は言えなくなるはずです。
安倍政権の政策のメインとも言える軍事に直接関係のある自衛隊が有する
軍艦の衝突事故が、他所の国の沈没事故よりも扱いの比重が小さい。
これこそ、メディアがなんだかんだで
私たちに考えるための情報を提供するのではなく、
考えを妨げるためのネタをばらまいている
何よりの証左と言っても過言ではないと思えてなりません。
アメリカに有利な形でTPPが結ばれそうになっている
という非常に危機的な状況であることを
どうしてメディアは報道しないんだといったことを書きました。
書き終わり、投稿して、テレビをつけてみると、日本の誇る名ジャーナリスト、
池上彰大先生が韓国での沈没事故のご解説をされていました。
ここのブログも、時事ネタを扱うと目に見えてアクセス数が増えるので、
流行の話題に飛び乗って解説するのは、この手の人間が食っていくのに
必要なスキルなのかもしれません。
けれども、それでも、あえて言いたいのですが、
それほどまで他所の国の事故にここまで執拗にこだわるのならば、
なぜ今年の1月に民間人を死亡させた
軍艦おおすみの事故を深く追及しないのでしょう?
1月17日付の赤旗の社説を抜粋します。
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海上自衛隊の大型輸送艦「おおすみ」と釣り船「とびうお」が、
広島県大竹市の阿多田(あたた)島沖で衝突した事故は、
海に投げ出された釣り船の船長と乗客、合わせて2人がなくなる
痛ましい事態となりました。
海上保安庁などによる事故原因の究明が始まっていますが、
見過ごせないのは海上自衛隊の艦船によるこうした事故があとを絶たないことです。
直接の事故原因にとどまらず、なぜ艦船による衝突事故が繰り返されるのか、
その背景にまで踏み込んだ徹底した究明が不可欠です。
海上自衛隊の艦船による主な衝突事故は、
1988年7月の神奈川県横須賀市沖での潜水艦
「なだしお」と遊漁船「第1富士丸」の衝突で
遊漁船の乗客・乗員30人が死亡したのをはじめ、
2006年11月の宮崎県沖での練習潜水艦「あさしお」と
パナマ籍のタンカーとの接触、08年2月の千葉県房総半島沖での
イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突(2人死亡)、
同年12月の横須賀港内での護衛艦「しらね」と作業船「第6本栄丸」の衝突、
09年10月の関門海峡での護衛艦「くらま」と韓国籍のコンテナ船の衝突と、
繰り返し発生しています。
国民の生命や財産を守るたてまえの自衛隊の艦船と民間の船舶との衝突で
人命が損なわれるのは許されるものではありません。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2014-01-17/2014011701_05_1.html
----------------------------------------------------------
あの時、私はもっと大々的に連日にわたって
精力的に事故の原因と自衛隊の責任が追及されるものだと思っていました。
ところが今では、「そんなこともあったなぁ」といった扱いです。
この件で非常に重要なことは、
最近の自衛隊の事故では、自衛隊ではなく、
その被害者(死亡者)に責任がなすりつけられていることです。
自衛隊のやることなら、どんなことでも黙認される、
自衛隊なら責任を問われないという恐ろしいことが
現在進行形で行われているのですが、
なぜ誰も言及しないのでしょうか?
当時において、一応社説で言及はされましたが、今の韓国での事故と比べれば、
とりあえずコメントしたといった程度以上のものではなかったと思います。
当り前の話ですが、あの事故で最も亡くなったのは韓国人なのですが、
日本では、なぜか日韓の友好関係に支障をきたす大事故とみなしています。
この論法が通るなら、当然、2011年3月に東北で暮らしていた
全体でいえば被災者の数パーセントにも満たないだろう韓国系外国人の死亡を口実に、
確かな防災対策を行ってこなかった日本政府や東北の各自治体に対して
韓国が喧嘩を売っても文句は言えなくなるはずです。
安倍政権の政策のメインとも言える軍事に直接関係のある自衛隊が有する
軍艦の衝突事故が、他所の国の沈没事故よりも扱いの比重が小さい。
これこそ、メディアがなんだかんだで
私たちに考えるための情報を提供するのではなく、
考えを妨げるためのネタをばらまいている
何よりの証左と言っても過言ではないと思えてなりません。