最近、池上彰がニセの吹き替え字幕を表示させ、
日本に好意的な韓国人の言葉を真逆の内容に偽った事件がちょっとした話題になっている。
これは、もちろんテレビでは報道されていない。
今に始まった話ではないが、日本のメディアでは
毒を毒と言わずに、そのまま垂れ流す悪質な行為がはびこっている。
今年の2月に掲載された松尾某のインタビュー記事でも
データを見る限り、雇用情勢に量的緩和は大した影響を与えていないのに
「雇用は増えた」と大雑把な事実だけを提示し、真逆の印象を与えている。
しかも、雇用は増えたといっても、非正規雇用の増加であり、
壮年期の正規社員⇒非正規社員へのキャリアダウン現象を主とした
労働条件の低下を意味するものであるのだが、松尾は別の場所で、
無職よりはマシと語っている。ワーキング・プアという言葉を知らないらしい。
基本的に、彼らは話を振られると「ちゃんと考えてますよ」と言いたげに
日韓の友好平和が大事だ、本来なら正規雇用が増えるべきだ等々の
申し訳程度の一般論を述べるが、実際には政府にとって都合の良い見解を示している。
池上は慰安婦問題が解決されないのは韓国の市民団体の責任だと語っているし、
松尾は来年、好況になるかもしれないからアベノミクスを批判するなと言っている。
(正確には「安易なアベノミクス失敗論」への自粛を主張しているが、
安易かどうかの基準は松尾にしかわからない。要は批判するなということである)
両者に共通するのが、実際はモロに保守的……というより極右な意見
(『中国人に足りないのはモラル』、『無職よりはマシ』等々)をしているのに、
自分たちは保守派ではないと主張し、メディアもまたそのように宣伝している点にある。
こういうメディアによる逆さまの報道・情報というのは、よく見られる現象で、
例えば、映画『アメリカン・スナイパー』は日本では大作として宣伝されたが、
実際は、この映画はプロパガンダの色が非常に濃く、多方面から批判を受けている。
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映画「アメリカン・スナイパー」は、
2014年にクリント・イーストウッド監督により制作され、
今年の1月6日から大々的に公開されています。
原作は、イラク戦争に4度従軍したクリス・カイルの自叙伝
『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』であり、
この映画は第87回アカデミー賞の6つの部門にノミネートされています。
(中略)
クリス・カイルは、回想録の中で自らの信条や見解を述べており、
これを読むことで彼の本当の人物像をある程度知ることができます。
クリス・カイルは、回想録の中で次のように述べています。
「野蛮人、忌まわしい悪魔。それは、私たちがイラクで戦ってきた人々のことだ」
クリス・カイルは、射殺される1年前にあるインタビューで次のように述べています。
「私が殺めた人間は皆、悪人だったと確信している。
もし、自分がしたことのために神に返答しなければならない時が来れば、
私が返答を求められる事例が沢山あるのは明らかだ。
だが、これらの人々を殺めたのは、そのどれ1つとして罪ではない。
彼らは、アメリカの野蛮な敵なのだ。
私の責務は、敵を殺すことであり、これについて私に罪悪感は全くない。
私は、戦争に多くの不快な記憶があるが、良心の呵責に悩まされることはない」
(中略)
映画「アメリカン・スナイパー」は、
クリス・カイルが残した残忍な人物像を、責任感溢れる兵士に変化させています。
この映画の中ほどには、子どもがアメリカ軍兵士に向かって銃撃しようと決意する時に、
クリス・カイルがストレスにさいなまれ、その子どもに向かって銃を捨てて
自分の生活を続けるようにと求める場面が出てきます。
この場面は、アメリカの世論を満足させた可能性はありますが、
アメリカ政府がイラクで引き起こした大惨事とは完全に矛盾しており、
この映画はその矛盾した内容を宣伝しているのです。
http://japanese.irib.ir/component/k2/item/52680
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積極的平和主義しかり、今回の反日報道しかり、真逆のイメージが刷り込まれている。
ある意味、橋下徹や石原慎太郎の述べることはストレートな表現であるぶん、
逆に、その怪しさを看破しやすいが、この種の中立や革新を装った意見は見破りにくい。
まぁ、それでも本文を読めば、その怪しさを見抜くのにそれほど苦労はしないのだが、
ほとんどの人間は、彼らの意見に直接触れないので、
何となく「池上=リベラル⇒信頼できる」というイメージが出来上がっていて、
意見自体は極右に近いのに、あれよあれよと正しい意見として拡散・受容されていく。
こういう巧妙なプロパガンダは信者を産みやすいので、
批判者を弾圧する際にも被害者を装うだけで、勝手に他人が空気を読んで始末してくれる。
池上と朝日新聞社との間のコラム掲載事件などは、その典型だろう。
この時、周囲のメディアが池上の英雄化を助長させたが、
それは、何も池上が頼み込んだわけではない。完全にメディアの責任である。
こういう御仁がメディアに持て囃されるのは世の常だが、
冷静に考えれば、鳩山政権時、執拗に県外・国外移設を強要していたメディアが
今の安倍政権では逆の立場から報道しているわけで、何だかんだで同類項なのかもしれない。
日本に好意的な韓国人の言葉を真逆の内容に偽った事件がちょっとした話題になっている。
これは、もちろんテレビでは報道されていない。
今に始まった話ではないが、日本のメディアでは
毒を毒と言わずに、そのまま垂れ流す悪質な行為がはびこっている。
今年の2月に掲載された松尾某のインタビュー記事でも
データを見る限り、雇用情勢に量的緩和は大した影響を与えていないのに
「雇用は増えた」と大雑把な事実だけを提示し、真逆の印象を与えている。
しかも、雇用は増えたといっても、非正規雇用の増加であり、
壮年期の正規社員⇒非正規社員へのキャリアダウン現象を主とした
労働条件の低下を意味するものであるのだが、松尾は別の場所で、
無職よりはマシと語っている。ワーキング・プアという言葉を知らないらしい。
基本的に、彼らは話を振られると「ちゃんと考えてますよ」と言いたげに
日韓の友好平和が大事だ、本来なら正規雇用が増えるべきだ等々の
申し訳程度の一般論を述べるが、実際には政府にとって都合の良い見解を示している。
池上は慰安婦問題が解決されないのは韓国の市民団体の責任だと語っているし、
松尾は来年、好況になるかもしれないからアベノミクスを批判するなと言っている。
(正確には「安易なアベノミクス失敗論」への自粛を主張しているが、
安易かどうかの基準は松尾にしかわからない。要は批判するなということである)
両者に共通するのが、実際はモロに保守的……というより極右な意見
(『中国人に足りないのはモラル』、『無職よりはマシ』等々)をしているのに、
自分たちは保守派ではないと主張し、メディアもまたそのように宣伝している点にある。
こういうメディアによる逆さまの報道・情報というのは、よく見られる現象で、
例えば、映画『アメリカン・スナイパー』は日本では大作として宣伝されたが、
実際は、この映画はプロパガンダの色が非常に濃く、多方面から批判を受けている。
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映画「アメリカン・スナイパー」は、
2014年にクリント・イーストウッド監督により制作され、
今年の1月6日から大々的に公開されています。
原作は、イラク戦争に4度従軍したクリス・カイルの自叙伝
『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』であり、
この映画は第87回アカデミー賞の6つの部門にノミネートされています。
(中略)
クリス・カイルは、回想録の中で自らの信条や見解を述べており、
これを読むことで彼の本当の人物像をある程度知ることができます。
クリス・カイルは、回想録の中で次のように述べています。
「野蛮人、忌まわしい悪魔。それは、私たちがイラクで戦ってきた人々のことだ」
クリス・カイルは、射殺される1年前にあるインタビューで次のように述べています。
「私が殺めた人間は皆、悪人だったと確信している。
もし、自分がしたことのために神に返答しなければならない時が来れば、
私が返答を求められる事例が沢山あるのは明らかだ。
だが、これらの人々を殺めたのは、そのどれ1つとして罪ではない。
彼らは、アメリカの野蛮な敵なのだ。
私の責務は、敵を殺すことであり、これについて私に罪悪感は全くない。
私は、戦争に多くの不快な記憶があるが、良心の呵責に悩まされることはない」
(中略)
映画「アメリカン・スナイパー」は、
クリス・カイルが残した残忍な人物像を、責任感溢れる兵士に変化させています。
この映画の中ほどには、子どもがアメリカ軍兵士に向かって銃撃しようと決意する時に、
クリス・カイルがストレスにさいなまれ、その子どもに向かって銃を捨てて
自分の生活を続けるようにと求める場面が出てきます。
この場面は、アメリカの世論を満足させた可能性はありますが、
アメリカ政府がイラクで引き起こした大惨事とは完全に矛盾しており、
この映画はその矛盾した内容を宣伝しているのです。
http://japanese.irib.ir/component/k2/item/52680
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積極的平和主義しかり、今回の反日報道しかり、真逆のイメージが刷り込まれている。
ある意味、橋下徹や石原慎太郎の述べることはストレートな表現であるぶん、
逆に、その怪しさを看破しやすいが、この種の中立や革新を装った意見は見破りにくい。
まぁ、それでも本文を読めば、その怪しさを見抜くのにそれほど苦労はしないのだが、
ほとんどの人間は、彼らの意見に直接触れないので、
何となく「池上=リベラル⇒信頼できる」というイメージが出来上がっていて、
意見自体は極右に近いのに、あれよあれよと正しい意見として拡散・受容されていく。
こういう巧妙なプロパガンダは信者を産みやすいので、
批判者を弾圧する際にも被害者を装うだけで、勝手に他人が空気を読んで始末してくれる。
池上と朝日新聞社との間のコラム掲載事件などは、その典型だろう。
この時、周囲のメディアが池上の英雄化を助長させたが、
それは、何も池上が頼み込んだわけではない。完全にメディアの責任である。
こういう御仁がメディアに持て囃されるのは世の常だが、
冷静に考えれば、鳩山政権時、執拗に県外・国外移設を強要していたメディアが
今の安倍政権では逆の立場から報道しているわけで、何だかんだで同類項なのかもしれない。