ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

だが為に阿佐慶のアンはいるのか?_1

2014-03-25 17:20:52 | 信・どんど晴れ
「えっ?演劇部の出し物が、赤毛のアンに決まったの?」
高槻久留実は、演劇部員で、同じクラスの田口という
男子生徒に、目をまん丸くして答えた。
ここは石川県p市。
この学校では、演劇部員が卒業する人々に記念を込めて
上演するのが伝統になっている。
久留実と田口は、同じクラスで話が合うことが多い。
だから、田口が演劇部の公演を知らせに来た。
「田口君、これまで演劇部の出し物は、日本の戯曲をやるとか
ロンドンで最新流行の舞台をやるとか紛糾していなかった
それが妥当に赤毛のアンか・・・。」
渡されてたフライヤーを見て、久留実は
「主演のアンは次期部長、で、相手役は・・・。」
キャスティングされているのは演劇部員のホープばかりである。
「すごいだろ。大道具である僕としては、ロンドンで最新流行の
やつをやりたいと思って居た。でも・・・。」
田口は嬉しい顔が一瞬にして暗くなった。
「日本の戯曲をやりたい聯中が邪魔をした、」
久留実は先走りをして言う。
田口は黙って頷く
そして、
「僕自身、様々な作品を体験して楽しむのが正しいと思って居る。
新聞部の聯中が、日本ではハリウッド映画がもう流行らなくなる
と執拗くあおっているのをみていると實に悔しいと思って居る。」
とまくし立てた。
「そんなにまくし立てては、彼らとも何も話させないし、新聞部の思うつぼだと思う。」
つづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする