津市芸濃町雲林院、河内渓谷にある「雲林院城址」です。
画像の、鉄塔のある山の頂上が雲林院城でした。
『系図纂要』によれば、長野工藤家2代当主・祐藤の子祐高(祐尊ともいう)が
元弘元年(1331)に分家して雲林院城に入り、雲林院氏の初代当主となったとされています。
雲林院氏は、この地で戦国時代まで続きましたが、
織田信包との対立が続く中で、
ついに1580年、雲林院祐基・祐光親子は雲林院城から追われ、
雲林院城は廃城となりました。
山頂へのルートは、
林光寺の裏から登るルートと、
紅葉で有名な河内渓谷の忍田橋から登るルートがあり、
この項では「忍田橋から登って林光寺裏へ降りる」というコースをご紹介します。
長徳寺の前に車を停め、忍田橋を対岸に渡り、
中部電力の黄色の標識を目印に山頂(鉄塔)をめざします。
途中に石垣らしきものがありますが、
この時代の城郭には石垣は無いので、露出した岩だと思われます。
鉄塔の基部に到着しました。忍田橋から所要30分です。
ここから右手の山頂を目指しますが、
中部電力さんの管理道路はこの鉄塔までで、
山頂までは道なき斜面をよじ登るしかありません。
山頂(雲林院城址)に着きました。
山頂の鉄塔の方角は、木が伐採されているので、
眺めが良いそうです。
(山頂からの眺め)
林光寺ルートへ下山しました。
林光寺の裏には、五輪塔群があります。
雲林院一族に関係したお墓でしょうか。
(林光寺)
(ルート概要図)
(雲林院城址復元図)
この項の画像は、芸濃ガイド会のフルイチさんよりご提供いただきました。
長野工藤氏の有力な分家・雲林院氏
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