本物の刺青は
青っぽい
贋物の刺青は
赤っぽい
使い古したtattooのカタログは
3年前と変わらない
ぷくぷくの腕にヘナの練り物を塗られて
唇を蒼くしたあのこ
部屋にもどって
自分用のtattooのカタログを作っていた
おそろいでしてもらったtattoo
むき出しの肩の見慣れない模様は
ときおり巨大な蜘蛛に見え
小さく悲鳴を上げそうになった
橋のうえに 少年ひとり
昨日も一昨日も この時間
6枚の食パン持って
ちぎってポン ちぎってポン
顔中のソバカスが
寂しげな遠近感をぼかす
別に熱心なわけでもなく
暇つぶしにしては 少し目立つよ
通りすがりに
キミもやらない? って
どこから来たの?
僕はシドニー。 今、夏休み。
日本ダヨ。 イマ、冬。
魚ガ 好キナノ?
おもしろいよ。
こうしてるとね、たまにダックもやってくるんだ。
たまに、うんと遠くへ飛ばすんだよ。
コノ魚タチ ミンナ オンナジ 種類ダト オモウ?
色々さぁ、鯉もいるし 小さいのは金魚 色々だよ
。。。。。!...。。。。。
。。。。。。。。。。。。。
。。。。。?。。。
。。。。。。>>>>>。。。。
マイトシ、大家族デ ココニクルノ?
うん。。。。
少しほころんだはずの少年が ふっと曇った
(お留守番の亀とか オポッサムとか 気になってるのかな?)
アッ!!
あたしの丸めたパンを大きな鯉が水上でキャッチ!
ねぇ、おもしろいでしょ?
ウン、オモシロカッタァ、アリガトウ、マタネ!
ん? うん。。。
またね。。。。またねっ!
少年は薄い肩をすこしゆすって笑って
ほの青い目を
また水面にむけた
自分に笑って見せた みたいだった
独り時間が たらなくて
セパレーツな事は
水着いじょう
だから 上手くいくのか。。。
独り時間は 確かあったのに
感謝するには たいちょう悪し
。。。。。
黄緑色にすけてみえるトッケー
写真にうつせば
目が赤くひかる。。。
。。。。
人工光線は
踊り子の化粧をけばく見せ
ときおりのウィンクに目をそらす
角度がそろわないレゴン
学芸会のようなフロッグ達
枯れきったバンマスが 口琴をはじく
呪術のような森の響き
隙間をうめるグンデルの流星群
いつまでも心をさわがせる
。。。。
そして。。。。。
インスタントタトゥは
蒼くならず
赤茶に にじんでいった
スレンドロ Slendro* ガムランの調律の一種 独特の音階らしい~♪
誰もが 小鳥のような発音をしている
何もが 毛羽立つように眩しい
君の憂鬱は
ママのご機嫌だけ。。。。
放り出される君は
ウエスト周りを気にせずに
まずはスリースクープのアイスクリームがドロドロになる前に食べつくす
(朝ごはんには、ちゃんとパイナップルとオレンジジュース飲んだからね)
目移りする時間がないほど あふれかけてくる リゾート地
飽和しそうなこもごもから 自然に楽しみを選択する君に・・・・
憧れたママがいた。。。。
炎天下をさけるよう ぶらつく屋台マーケット
テント越しの太陽は
飽和状態に 湿り気をおびて
売り子にさえ あまりにも当然の休憩を与える
彩度は濃く 明度はかなりあいまいに怪しげ。。。。
雑多なお土産品と しどけなく眠る彼らが 蜃気楼のように揺らぐ
彼女は どれにも焦点を合わせず
角に出口があることを信じて
海岸の匂いを手繰った
210%乗車率
蛇腹がタイムトンネルみたいにうねる
(ふっついて。。。)
ふらつく私を小声で誘う
黒い形状記憶コットンと雨の匂い
うっすらと優しげに
あなたの体温は
スアマみたいに甘い
蛇腹が左に傾くと
脇腹に添えられた腕に力が入る
右に傾くと
汗と雨にぬれたおでこにキスされる
。。。。。
あなたは排出口から押し流されて 消えた
あたしは100%の中で
うねらなくなった蛇腹を見ながら
自分の足できちんと立った
ふしぎだよね
もくれん君とおなしくらい
ふしぎなんだ
はるかぜふくと
とつぜんつぼみがさぁ
じゅんびしてるんだ
めだたないように
めだたないように。。。
すごいよ
うんとじゅんびするんだよ
じっくりじゅんびするんだよ
すごいね
えへん♪
すばらしい とき
かわいい きみぃ
行き過ぎる
アナタのため息を
捉えることが出来ない。。。。。
明日の扉に
目を伏せる
無は それ以上でも以下でもない。。。
かの死は
無ではなく
アナタの今日の生を支える ひとつ
苦しみや打ち沈む悲しみは
美しく柔和な世界に わびを与え
扉のむこうに みやびに にじむ。。。