昨日2010年6月15日は、監理スタッフが休んでいたこともあり
私があちこちの現場へ飛び回っていました。
その中から、面白い仕上について紹介しましょう。
漆喰仕上のコテの使い方を確認に行ったのです。
コテの使い方で見映えが変わります。
左官屋さんは、肘を支点にしてコテを動かすので、
扇型の模様になることが多いのです。これが一番やり易いのでしょう。
ですが、その模様はウロコっぽく見えるので、私はあまり好きではありません。
そのため、もっと水平の模様にしてもらうため立ち会うのです。
ところが、午前中に現場へ行った設計スタッフの話では、
「いつもと違います。ツルツルです!」と報告がありました。
「ツルツル?それなら言うことは無い。見に行かなくてもOKだ。」
と答えたのですが、塗り面積が多いためスタッフも、もし言葉と実際のイメージが
違うと大変だと思ったのでしょう。
「先生に、絶対観て確認しておいて欲しい。」
とのことで、そこにも行くことにしました。(笑)
実際は、ツルツルではなく、コテ跡のない平面な仕上げでしたが、
当初に希望した仕上です。価格が高くなるとのことで断念した仕上げ方法でした。
こちらに文句は無く
現場所長にも左官屋さんにも、これで最後までするならOKと伝えました。
コテ跡を出すメリットは、工事費用が安くなるのと汚れやアラなどが目立ちにくい
ということがあります。
これに対して、フラットな仕上はかなり気を使っての仕上げとなるので
工事費用が高くなる、少しでも手を抜くとわかってしまう…などがあります。
但し、平面な仕上の方が高級な仕上です。
かなり大きな面積の場合は、コテ目仕上げが悪いほうに出てしまうと
品がなくなることも有り得るので、本来は平面な仕上が良いのです。
今回は、左官屋さんからの逆提案で当初から希望していた漆喰の仕上面となりそうです。
▲この部屋の壁面でテスト塗りをしました。壁は、漆喰のコテ仕上で平滑仕上げとなっています。
但し、ツルツルではなく、ザラザラしています。
天井は、同じく漆喰成分の塗装仕上です。漆喰は汚れを分解していくことと、
カビなどは生えません。外断熱コンクリート造の仕上には最適だと思っています。
▲今回紹介しておきたいのが、これ。
青い壁は、粘土塗装といって粘土を主成分とした自然素材です。
スタッフが見つけて提案してきたので、採用しました。
青い色は、パシフィックブルーという色で、
「ホビールームくらいは色を付けましょう」とお勧めして、
現場で施主にOKを頂いた色です。
黒い壁面は、この上にさらに色を乗せるので色は変わりますが、
マグネットペイントというもので磁石がペタペタ付けられます。
施主のご希望に合わせて、これもスタッフが探して提案したものです。
天井は、さっきの部屋と同じ漆喰成分の塗料です。
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