一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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健康住宅サミットから

2014年10月21日 10時13分21秒 | お勧め(建築編)
▲外壁の室内側で防湿をしっかり行って、
さらに外部側は、このように開放するのが結露防止には正しいのです。

このカナダの工事中の住宅を見れば、気密測定のC値を下げることに生きがいを感じている
日本の業界の人はたまげる人もいるでしょう。
日本の構造計算の考え方しか信じていない人もびっくりするでしょう。

日本の住宅は、欧米の真似をしたつもりが、間違って導入してきたことがたくさんありました。
断熱、結露、気密、構造と。今でも、少なくとも現場ではそれが頻繁に起こっています。



2014年10月に高松で行われた「全国健康住宅サミット」に
連日参加させて頂きました。

同時に4つの講演が行われていて、そのうちのひとつを選択して
いくつか受講することになります。


聞き逃した講演の方が多くなりますが、
後に発売されるDVDを安く購入できるので、
スタッフとDVDで受講する予定です。

参考になり参加して良かったのですが
気になってたことが、解決しませんでした。

結露に関して、注意が大切だという認識は
業界の人はみんなもっていますが、

気密測定の数値をあげれば解決すると思い込んで
いる業界の人がいることです。

現在の気密測定で、C値をいくら小さくしても
間違った考え方で気密数値を小さくしていれば
かえって問題になります。

日本の住宅は、過去もいつもそうでしたが

欧米から学んで取り入れるときに、

都合の良い部分のみを、
都合の良い解釈で取り入れ
肝心のポイントを無視するため

問題が生じています。


このことを私は懸念していて、

岩前教授と講演会後に率直にお話させて頂きました。
プロフィールを読むと、大学のゼミの後輩だと
思ったので、気安く話をさせて頂きました。

やはり、気密に関しては、外壁の外側で数値をあげる方法を
行っていれば危険、という認識は一致しておりました。

「現状は、そのことをわからずに、やみくもに行って
気密性をあげようとしているケースが、少なくありません」

ということを訴えておきました。

現場で起こっていること、なされていることと
理論を一致させないといけないのですが、

現場では、安易に形だけ、数値だけを求める傾向が強く
今回のことだけでなく、いつも監理では苦労しています。

プロの中でも知識のある方は、

「断熱材の透湿抵抗を計算して、
壁体内結露をしないかどうか計算しているから大丈夫では」

と思われるかもしれません。

これが、現場を知らない机上での考え方だと指摘しているゆえんです。

現場で何が行われているか、その理論ではOKとなっても
実際の現場をよく見ていただきたいのです。

「意味が無い」と私はよく言いますが、

現場で行われていることと理論とのギャップを知れば

「意味が無い」という私のつぶやきの意味が良く分かっていただけるはずです。

だから、現場の監理が重要と申し上げているのですが。

かといって
正しい知識や理論のわかっていない建築士がいくら現場を
毎日何時間見ても意味が無い、とも申し上げています。


本日は、業界に敵を作ってしまうかもという、
かなり問題な発言だったかもしれませんが、

マイナーな個人ブログなので、お許しを~(^^)v

一般の方には、何のことだか、さっぱりわかりませんよね。




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