MOBU'S MUSIC MAZE

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リハーサルと本番とヤンソンス・バイエルン放送響

2020-04-13 19:50:01 | 音楽夜話(クラシック)
リハーサルと本番とヤンソンス・バイエルン放送響

ベートーヴェンの5番がリハーサル放送。
1楽章の出だしのところから、リハーサルが始まる。
ドイツ語でリハーサルするので、内容はわからない。
ウン・パパパーンとか、音の発音のとこだけなんとなく伝わる。
ドイツ語会話・・・。
一応流して聴いて、本番へ。

Mariss Jansons probt mit dem Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
Ludwig van Beethoven: Symphonie Nr. 5 c-Moll
Von Elisabeth Panzer und Bernhard Neuhoff

Leitung: Mariss Jansons
Ludwig van Beethoven: Symphonie Nr. 5 c-Moll;

早めの早めのテンポで音を切っていくような感じでの演奏。
颯爽としたベートーベンが立ち上がる。
ゆったりした巨匠風のドラマ作りではない。
若々しいベートーベンが指揮台のそばにいて、
おお友よ、心地よい響き・・・・。とでも言ってそうだ。

2楽章はあまりレガートのかかった演奏ではないが、メリハリの
効いた細部まで切り込んだようなところが聴かれた。
ヤンソンスはもういないのだなと、ふと思った。

3-4楽章切れ目なく演奏される。低音弦が立ち上がってくる。
暗い中から光がさして、いずれ歓喜の道へ。

集中を要求されるが、オーケストラは余裕を見せていた。
楽譜に忠実なだけでなく、指揮者の言い分も聞き具現化していく。
その作業が本日の糧だ。作曲家に奉仕する。我々にはわかりづらい
ところだけれど、楽団はそうする。

深い3楽章。ダダダ・ダーンの繰り返しは続く。
対抗配置なのだろうか。低音弦が左から聞こえる。

ティンパニが鳴って誘導しつつ、クレッシェンドしていく終楽章の頭。
ファンファーレのように炸裂。歓喜がやってくる。こういうところ聴いてると、
やはり名曲なのだなぁと思う。カタルシス(心の中に溜まっていた澱(おり)の
ような感情が解放され、気持ちが浄化されること」三省堂辞書)を覚える。

終盤までためながらも走りに走って大団円。唸る低音の上に乗る高音。
ベートーヴェンは何を求めていたのか・・・。それを後世の楽団は
どのように再現し続けるのか。それぞれの回答があるのかもしれない。
今日の演奏は力演。一拍おいでブラヴォーがかかる。おなか一杯。
ありがとうございました。