ブルーノート80 ビル・フリーゼル。あなたの選ぶ1枚1曲。
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"50 years ago.
We landed on the moon, I graduated from high school,
"50年前。
月に着陸し、 高校を卒業し
went to the Village Vanguard, dreamt of playing music,
ヴィレッジヴァンガードに通い 音楽をすることを夢見て、
and bought my first Blue Note albums.
初めてブルーノートのアルバムを買った。
The selections I’ve chosen here I heard back then for the very first time.
ここで選んだ曲は、その時に初めて聴いたものだ。
The tip of the iceberg." -Bill
氷山の一角だよ。 -ビル
TRACKLIST
SONNY CLARK Speak Low
(SONNYS'CRIB )
Bass – Paul Chambers
Drums – Art Taylor
Piano – Sonny Clark
Tenor Saxophone – John Coltrane
Trombone – Curtis Fuller
Trumpet – Donald Byrd
Recorded on September 1, 1957.
明るい曲調のスピーク・ロウ。バードと
フラーもどちらかというと明の方かな。
コルトレーンのテナーの押出が素晴らしい。
クラークのコロコロしたシングルトーンも愛らしい。
MILES DAVIS/It Never Entered My Mind
(MILES DAVIS 2)
Bass – Paul Chambers
Drums – Philly Joe Jones*
Piano – Red Garland
Trumpet – Miles Davis
Recorded May 11, 1956.
ガーランドのイントロの分散和音に乗って、
マイルスが歌う。余計な音は出さない。
その意味では上手いなぁと思う。伝わるし。
バラードのマイルスは、泣けますね。
TONY WILLIAMS
Barb’s Song To The Wizard「バーブの魔法使いへの歌」
(LIFE TIME)
Bass – Ron Carter
Piano – Herbie Hancock
Written-By – Anthony Williams
Recorded on August 24, 1964 .
トニーのデビュー作。演奏も作曲も巧みにこなし、先輩の
演奏に自作で挑む。この1曲は楽曲提供で、演奏は、
ハービーとロンのDUOだ。ある意味贅沢だけれど、それだけ
周りの期待感も強かったのだろう。それに答えていると思う。
SONNY ROLLINS LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD
Softly As In A Morning Sunrise(Evening Alternate Take7)
(AT THE VILLAGE VANGUARD VOL1)
Bass – Wilbur Ware
Drums – Elvin Jones
Tenor Saxophone – Sonny Rollins
Recorded on November 3, 1957
初めてこのアルバムを聴いたとき良さがわからなかった。
ピアノもいないし、ロリンズが一人で吹いているし、
何か面白味を得られなかった。地味なアルバムだなと
思っていたが、何年かのちに聴いてみたら、ロリンズの
ある意味すごいところに気が付いた。
1ステージこなせる凄さ。アイデアも気力も。
その何倍も蓄えているのだろうなと思った。
LEE MORGAN
Search For The New Land
(Search For The New Land)
Bass – Reginald Workman*
Drums – Billy Higgins
Guitar – Grant Green
Piano – Herbie Hancock
Tenor Saxophone – Wayne Shorter
Trumpet, Composed By – Lee Morgan
Recorded on February 15, 1964,
ここのテナーはウエイン・ショーターなのか。
やはり何か違うものがある。綺羅星のなにか。
コルトレーンとは違うけど、伝わるものがある。
ショーターの次にモーガンのソロ。音数もハイ・ノート
ヒットも相変わらずあり、モーガンありき。
ギターのグラント・グリーンはしっかりサポート
メンバー。モーガンの跡にソロが回ってくる。
ソロの後テーマを弾く。わかりやすいシングルトーン。
テーマに戻って、ハービーのソロ。コードでソロを取る。
アンサンブルでテーマに戻る。
SAM RIVERS
Beatrice
(Fuchsia Swing Song)
Bass – Ron Carter
Drums – Anthony Williams
Piano – Jaki Byard
Tenor Saxophone, Written-By – Sam Rivers
Recorded on December 11, 1964
ジャキ・バイヤードってフリーの人じゃなかったんだ。
このアルバム、どこかの店で聴いた記憶があるのだけれど
どこだったか思い出せない。雰囲気のあるテナーだなということは
思い出せた。ドラムのシンバル・レガートが印象的なトニー・ウイリアムス。
バックのメンバーは今見ると強力だな。ロン・カーターもBNの録音に
付き合ってるという、60年代の混とんとした凄さ。なんでもありだな。
全体的に雰囲気のあるアルバムなのではないかと思う。
LARRY YOUNG
Monk's Dream
(Unity)
Drums – Elvin Jones
Organ – Larry Young
Recorded on November 10, 1965.
一時期、ラリー・ヤングは聴いたな。ワゴンセールで
安くCD購入して、聴いてたらはまった。60年代の
ブルーノートで、ブラックなブルース系でないオルガン。
新主流派とか言われてた。
THELONIOUS MONK
Criss-Cross
(THELONIOUS MONK QUINTET)BLP1509
Alto Saxophone – Sahib Shihab
Bass – Al McKibbon
Drums – Art Blakey
Piano – Thelonious Monk
Vibraphone – Milt Jackson
Recorded on 1951-07-23
Sahib Shihabこの頃は
バリサク(バリトンサックス)でなく、
アルト吹いてたんですね。アメリカの人ですが
改名されたとか。ミルト・ジャクソンのVibが
白眉で、コロコロとよく転がります。クールです。
ORNETTE COLEMAN TRIO
Morning Song
(The Ornette Coleman Trio –
At The "Golden Circle" Stockholm - Volume Two)
Alto Saxophone – Ornette Coleman
Bass – David Izenzon
Drums – Charles Moffett
Recorded at the "Gyllene Cirkeln" (Golden Circle),
Stockholm, Sweden, on December 3, 1965
これもとある店で聴いて、タイトルに似ずフリーじゃないんだ
と思い直して聴くとなかなかいい音源です。ライブという
こともあり雰囲気もあります。
HERBIE HANCOCK
Speak Like A Child
(Speak Like A Child)
Alto Flute – Jerry Dodgion
Bass – Ron Carter
Bass Trombone – Peter Phillips
Drums – Mickey Roker
Flugelhorn – Thad Jones
Piano – Herbie Hancock
Producer – Duke Pearson
Recorded on March 6, 1968
テーマとストーリーが垣間見え、
コンセプトアルバムとして作られたのではないかと思う。
抒情的なサウンドで、ホーンがロングトーンで和音を
提供していく。アドリブはない。ピアノトリオと、
アンサンブルのホーンというようなおおよそジャズの
仕掛けとは程遠い。
クラシックの室内楽のようなパシフィック・レーベルのような、
書き譜でもありそうアレンジが施されている。
初めて聴いたときは、こんなジャズもあるのかと驚いたもの。
しかしながら、このコンセプトに人ははまるのだ。
ジャケットの2人が若きハービー夫妻ともあれば、
アルバム内容とイメージが勝手に暴走し夢想するではないか。
そしてお買い上げに至る。イージーリスニング的な
ジャズ・アプローチとイメージが作り上げる世界に
浸ってしまうのだ。ハービーの作戦勝ち。
プロデューサーは、デューク・ピアソンって、あのピアニストの
ピアソンだろうか・・・。
MCCOY TYNER
Blues On The Corner
(The Real McCoy)
Bass – Ron Carter
Drums – Elvin Jones
Piano – McCoy Tyner
Tenor Saxophone – Joe Henderson
Recorded on April 21, 1967.
マッコイ・タイナーがリーダーのピアノカルテット。
コルトレーンでなく、ジョー・ヘンダーソンのテナー。
タイナーの骨太なソロも申し分なく、コルトレーンカルテット
でなくても充分迫力ある1枚。
これら、当時聴いてた氷山の一角。ビル・フリーゼルの
音楽的栄養になっていたのだな。すごいことだなぁ。
BLUE NOTE 80: BILL FRISELL
https://www.nts.live/shows/blue-note-80/episodes/bill-frisell-4th-december-2019