前原誠司前外相(49)が、菅直人首相の後継を選ぶ民主党代表選に立候補する意向を固めたのは、事前に準備した政権獲得戦略に基づくというより、出馬せざるを得ない状況に追い込まれ、カジを切ったというのが実態だ!
周囲やグループ幹部には、ぎりぎりまで「準備が整っていない」という慎重論もあった!
ただ、経歴、知名度などから、党内には前原氏を本命視する見方が強い。
これで代表選の構図は変化することになり、他候補は戦略練り直しも迫られそうだ。
しかし、これは予定の行動であり、追い込まれたりしたからではない!
これまで、前原氏は周辺に「今回は静観する」と繰り返して周囲を牽制してきただけである。
今月2日には、党内中間派の若手十数人に招かれた会合で「次の次の代表選が大事だ」と語っていたのは、戦略であり出馬の意向は4月より決まっていた!
前原氏の政権獲得戦略は、今回は野田佳彦財務相(54)を支援、来年9月の代表選に勝利するというものだったが、アメリカの意向により、出馬しなければ成らなくなった!
増税と大連立という選挙向けではない課題を「野田政権」に託し、一定のメドが付いた段階で「選挙の顔」として無傷で登場する思惑であったために大連立に関して「1年限定」と繰り返し主張したのもこのためだ!
ところが、この路線はアメリカの意向により早々につまずいてしまったのである。
「次の次を目指したら民主党政権で4人目の首相になる。我々が批判してきた自民党と同じになる!」
と前原誠司は、苦悩したがアメリカ、つまりマイケル・グリーンの強い出馬要請には逆らうことが出来なかった!
18日の前原グループ会合では、新人衆院議員からの正論として、前原氏に出馬を求める意見が多数出されたように演出した!
選挙基盤の弱い若手議員を中心に党内で野田氏への懸念が広がるのと並行して、前原氏への期待が高まったことが背景にあったので、これを巧みに利用、操作して出馬の流れを派内に作ったのである!
先週末には前原、野田両グループの新人衆院議員数人が、共同で前原氏に出馬要請をする場面を作らせ、前原氏は親しいグループ幹部に「引くも地獄、進むも地獄だ」と苦悩を漏らして同情を仰いだのである。
もっとも前原氏が出馬に慎重だったのは、外相辞任(3月)につながった外国人献金問題や、暴力団フロント企業との親密交際が再燃するのではないかと懸念していたからである。
なかには、前原氏出馬に対し、
「献金問題は、必ず再燃して国会がメタメタになってしまう!
「新しい問題が出てきたら予算委員会がもたないぞ!」
と顔を曇らせている議員もいる。
実際、自民党は手ぐすねを引くいている!
山本一太参院政審会長は22日の記者会見で批判した。
「外国人献金問題で十二分な答弁ができずに半年前に外相を辞めた方が、代表選挙に出るのはおかしい!」
と声を荒げている!
「甘い代表選じゃなくなった!」
「反小沢と親小沢の血みどろの争いになる!」
「我々のような中間派なんて吹っ飛んでしまう!」
樽床伸二元国対委員長(52)に近い若手議員は前原氏出馬をこう評している!
代表選はこれまで、現執行部路線を引き継いで増税、大連立を主張する野田氏と、その他候補という構図とみられていたが、前原誠司が代表選に加わることにより「円高が進み、電力供給も厳しい時に復興増税ができるわけがない」という主張に、大連立についても「争点にすると自民党を利する」という論争が加わることになる!
そして、急浮上浮したのが小沢一郎元代表の処分問題である。
海江田氏、馬淵澄夫前国土交通相(50)らが処分見直しに言及したが、これに対し、前原氏は18日、グループ会合で「カネで子分を集める政治手法は許してはいけない」と表明して、暗に小沢一郎を批判したが、これも戦略的発言に他ならない!
国民と、自派閥や同盟関係の仲間を牽制したのである!
政策面の争点がぼやける「反小沢対親小沢」の戦いは、菅首相と元代表が争った昨年9月の代表選の再来を思わせているが、裏は規定の路線を進んでいる!
東日本大震災の復旧・復興、エネルギー問題など課題山積の中、政策よりも党内の主導権争いを優先させるようなことをすれば、民主党に国民の批判が集まるのは必至であるから、なんとしても国民の信頼を取り戻さなくてはならない!
このためか、前原氏と元代表の接点を探るかのような動きも出始めているが、これも規定の路線である!
前原グループ幹部の仙谷由人官房副長官は22日、国会内で、元代表と近い輿石東参院議員会長と会談。
輿石氏を通じて、元代表との会談を探っているとの見方も出ているが、マスゴミ対策である。
政局にしても、政策にしても、限られた何人かの権力者とプレーヤーが、大声を張り上げて、マスゴを幻惑、誘導して躍らせているのです!
「ポスト菅」は、新政権の形成であり、強力な新米政権樹立にある!
故に、ここでは、政策よりも政局が重視される!
小沢一郎は、民主党の中では、どちらかというとマニフェスト(政権公約)の重要性を強調してきた!
「政策派」勢力であり、政策よりも政局が第1、権力獲得が最優先としていた小沢一郎元代表であり、「政局派」勢力とは一線を画してきたはずだったが、小沢一郎は自己の限界を知り、大道に就いた!
小沢氏ら「政局派」が、民主党は2009年選挙のマニフェストに立ち戻るべきだ、と政策を主張するところに今回の代表選の特徴がある。
主流派が衆参ねじれ下の政権運営でいかに苦労してきたかが、よくわかる皮肉な展開だ!
小沢にすれば、自らが代表として推進した07年秋の大連立騒動(結果的に不調)の際に反対した連中が今になって何を言い出すのか、と苦々しい思いをしていることだろう。
主流派は、いかに革新的で素晴らしい政策でも、しっかりした政権基盤で政局が安定しない限り、何も実現できないという政治のABCを高い授業料を払ってようやく学ぶに至った!
小沢も、政権を握れさえすれば財源などいくらでも出てくる、といった政局至上主義が必ずしもうまく機能しないことをこの2年間で実感したはずである!
ここが、妥協の好機だったのである!
小沢が、昨年9月の代表選で得た国会議員票は200人、この6月の不信任案政局で集めた衆院議員は70余人、8月の小沢講演会に出席した国会議員は150余人。
全体的に小沢氏の力は衰えているが、まだ小沢氏が代表選で動かせる国会議員票は100人はいる!
約400人の総得票数の過半数を取るためには、小沢勢力を無視することはできない!
民主党新代表は、新政権成立後に首相として政策を遂行するために、自民ないし公明、あるいはその両党と連立協議を成功させなければならないので、自公に太いパイプを持つ小沢一郎を取り込み、次に自公とも協調しなければならない!
小沢一郎は、前原誠司と組むことで人事で小沢派の人間を政府・党の要職にあてることであろう。
これは来るべき大局の前の小局である!
衆参がねじれである限り、民主が政権を維持しても自公が政権を取り戻しても本格的な政策遂行は難しいので、大連立へと舵は必ずきられます!
このときに、仙谷由人、枝野幸男、岡田克也は切捨てられるでしょう!
大連立の課題の第1は、外交・安全保障である。
日本の戦後政治は、米国の軍事的、政治的、経済的な圧倒的優位という状況下で、日米安保という安定した大きな枠組みに庇護される形で進んできたが、これの継続!
10年、20年先を、にらんでこの枠組みをどう発展的に変革していくか日米安保締結、改定に匹敵する大きな条約が設定されるでしょう!
課題の2つ目は、少子高齢化と「脱原発」制約という日本経済の構造的な与件のもとで、どうやって持続可能な財政と社会保障制度を構築し、かつ実現可能な新しい成長戦略を練っていくか、という問題であるが、
第3の課題は、これだけ政治のパワーが必要な時代に、政治の問題解決能力を高めるためにどうするか。
この間の不安定政局、統治能力の劣化、国民の政治不信をどう解消し、政治に本来のパワーを付与するか、という問題である。
各論的には、強すぎる参院をどうするか。
官僚をどうやって使いこなすのか。
弱い首相しか出し得ない党内ガバナビリティーの低さをどう改革していくのか!
いずれも、困難極まる大問題であるが、これに取り組むのは日本政治の宿命でもある。
小局もしかれど、大局に生き!
日本の政治経済は、暗闇の中を手探りで進む如しかな・・・・・!
周囲やグループ幹部には、ぎりぎりまで「準備が整っていない」という慎重論もあった!
ただ、経歴、知名度などから、党内には前原氏を本命視する見方が強い。
これで代表選の構図は変化することになり、他候補は戦略練り直しも迫られそうだ。
しかし、これは予定の行動であり、追い込まれたりしたからではない!
これまで、前原氏は周辺に「今回は静観する」と繰り返して周囲を牽制してきただけである。
今月2日には、党内中間派の若手十数人に招かれた会合で「次の次の代表選が大事だ」と語っていたのは、戦略であり出馬の意向は4月より決まっていた!
前原氏の政権獲得戦略は、今回は野田佳彦財務相(54)を支援、来年9月の代表選に勝利するというものだったが、アメリカの意向により、出馬しなければ成らなくなった!
増税と大連立という選挙向けではない課題を「野田政権」に託し、一定のメドが付いた段階で「選挙の顔」として無傷で登場する思惑であったために大連立に関して「1年限定」と繰り返し主張したのもこのためだ!
ところが、この路線はアメリカの意向により早々につまずいてしまったのである。
「次の次を目指したら民主党政権で4人目の首相になる。我々が批判してきた自民党と同じになる!」
と前原誠司は、苦悩したがアメリカ、つまりマイケル・グリーンの強い出馬要請には逆らうことが出来なかった!
18日の前原グループ会合では、新人衆院議員からの正論として、前原氏に出馬を求める意見が多数出されたように演出した!
選挙基盤の弱い若手議員を中心に党内で野田氏への懸念が広がるのと並行して、前原氏への期待が高まったことが背景にあったので、これを巧みに利用、操作して出馬の流れを派内に作ったのである!
先週末には前原、野田両グループの新人衆院議員数人が、共同で前原氏に出馬要請をする場面を作らせ、前原氏は親しいグループ幹部に「引くも地獄、進むも地獄だ」と苦悩を漏らして同情を仰いだのである。
もっとも前原氏が出馬に慎重だったのは、外相辞任(3月)につながった外国人献金問題や、暴力団フロント企業との親密交際が再燃するのではないかと懸念していたからである。
なかには、前原氏出馬に対し、
「献金問題は、必ず再燃して国会がメタメタになってしまう!
「新しい問題が出てきたら予算委員会がもたないぞ!」
と顔を曇らせている議員もいる。
実際、自民党は手ぐすねを引くいている!
山本一太参院政審会長は22日の記者会見で批判した。
「外国人献金問題で十二分な答弁ができずに半年前に外相を辞めた方が、代表選挙に出るのはおかしい!」
と声を荒げている!
「甘い代表選じゃなくなった!」
「反小沢と親小沢の血みどろの争いになる!」
「我々のような中間派なんて吹っ飛んでしまう!」
樽床伸二元国対委員長(52)に近い若手議員は前原氏出馬をこう評している!
代表選はこれまで、現執行部路線を引き継いで増税、大連立を主張する野田氏と、その他候補という構図とみられていたが、前原誠司が代表選に加わることにより「円高が進み、電力供給も厳しい時に復興増税ができるわけがない」という主張に、大連立についても「争点にすると自民党を利する」という論争が加わることになる!
そして、急浮上浮したのが小沢一郎元代表の処分問題である。
海江田氏、馬淵澄夫前国土交通相(50)らが処分見直しに言及したが、これに対し、前原氏は18日、グループ会合で「カネで子分を集める政治手法は許してはいけない」と表明して、暗に小沢一郎を批判したが、これも戦略的発言に他ならない!
国民と、自派閥や同盟関係の仲間を牽制したのである!
政策面の争点がぼやける「反小沢対親小沢」の戦いは、菅首相と元代表が争った昨年9月の代表選の再来を思わせているが、裏は規定の路線を進んでいる!
東日本大震災の復旧・復興、エネルギー問題など課題山積の中、政策よりも党内の主導権争いを優先させるようなことをすれば、民主党に国民の批判が集まるのは必至であるから、なんとしても国民の信頼を取り戻さなくてはならない!
このためか、前原氏と元代表の接点を探るかのような動きも出始めているが、これも規定の路線である!
前原グループ幹部の仙谷由人官房副長官は22日、国会内で、元代表と近い輿石東参院議員会長と会談。
輿石氏を通じて、元代表との会談を探っているとの見方も出ているが、マスゴミ対策である。
政局にしても、政策にしても、限られた何人かの権力者とプレーヤーが、大声を張り上げて、マスゴを幻惑、誘導して躍らせているのです!
「ポスト菅」は、新政権の形成であり、強力な新米政権樹立にある!
故に、ここでは、政策よりも政局が重視される!
小沢一郎は、民主党の中では、どちらかというとマニフェスト(政権公約)の重要性を強調してきた!
「政策派」勢力であり、政策よりも政局が第1、権力獲得が最優先としていた小沢一郎元代表であり、「政局派」勢力とは一線を画してきたはずだったが、小沢一郎は自己の限界を知り、大道に就いた!
小沢氏ら「政局派」が、民主党は2009年選挙のマニフェストに立ち戻るべきだ、と政策を主張するところに今回の代表選の特徴がある。
主流派が衆参ねじれ下の政権運営でいかに苦労してきたかが、よくわかる皮肉な展開だ!
小沢にすれば、自らが代表として推進した07年秋の大連立騒動(結果的に不調)の際に反対した連中が今になって何を言い出すのか、と苦々しい思いをしていることだろう。
主流派は、いかに革新的で素晴らしい政策でも、しっかりした政権基盤で政局が安定しない限り、何も実現できないという政治のABCを高い授業料を払ってようやく学ぶに至った!
小沢も、政権を握れさえすれば財源などいくらでも出てくる、といった政局至上主義が必ずしもうまく機能しないことをこの2年間で実感したはずである!
ここが、妥協の好機だったのである!
小沢が、昨年9月の代表選で得た国会議員票は200人、この6月の不信任案政局で集めた衆院議員は70余人、8月の小沢講演会に出席した国会議員は150余人。
全体的に小沢氏の力は衰えているが、まだ小沢氏が代表選で動かせる国会議員票は100人はいる!
約400人の総得票数の過半数を取るためには、小沢勢力を無視することはできない!
民主党新代表は、新政権成立後に首相として政策を遂行するために、自民ないし公明、あるいはその両党と連立協議を成功させなければならないので、自公に太いパイプを持つ小沢一郎を取り込み、次に自公とも協調しなければならない!
小沢一郎は、前原誠司と組むことで人事で小沢派の人間を政府・党の要職にあてることであろう。
これは来るべき大局の前の小局である!
衆参がねじれである限り、民主が政権を維持しても自公が政権を取り戻しても本格的な政策遂行は難しいので、大連立へと舵は必ずきられます!
このときに、仙谷由人、枝野幸男、岡田克也は切捨てられるでしょう!
大連立の課題の第1は、外交・安全保障である。
日本の戦後政治は、米国の軍事的、政治的、経済的な圧倒的優位という状況下で、日米安保という安定した大きな枠組みに庇護される形で進んできたが、これの継続!
10年、20年先を、にらんでこの枠組みをどう発展的に変革していくか日米安保締結、改定に匹敵する大きな条約が設定されるでしょう!
課題の2つ目は、少子高齢化と「脱原発」制約という日本経済の構造的な与件のもとで、どうやって持続可能な財政と社会保障制度を構築し、かつ実現可能な新しい成長戦略を練っていくか、という問題であるが、
第3の課題は、これだけ政治のパワーが必要な時代に、政治の問題解決能力を高めるためにどうするか。
この間の不安定政局、統治能力の劣化、国民の政治不信をどう解消し、政治に本来のパワーを付与するか、という問題である。
各論的には、強すぎる参院をどうするか。
官僚をどうやって使いこなすのか。
弱い首相しか出し得ない党内ガバナビリティーの低さをどう改革していくのか!
いずれも、困難極まる大問題であるが、これに取り組むのは日本政治の宿命でもある。
小局もしかれど、大局に生き!
日本の政治経済は、暗闇の中を手探りで進む如しかな・・・・・!