今年度、大きい組の三人は何度もお使いに行く機会がありました。
その度に真ん中組の子達は、自分たちが行けれない悔しさとうらやましい気持ちの中、
いつか出番がくることを信じてずっと待っていました。
そしてとうとうその日がきたのです。
朝の会で、卒園式の食事担当よねちゃんから買ってきてほしいものを聞きました。
「卒園式で使うものを買って来てもらいたいんだ。
もち米を4袋と、乾燥してるしいたけね。しいたけは20個くらい必要なんだ。
20袋じゃないよ、間違えないでね。」
みんなリュックを軽くして、買い物袋が入ってるのを確認して背負います。
やのちゃん「大事なこと決めなきゃ!お財布は誰が持っていく?」
年長組さんに続いて数人の手が上がりました。
じゃんけんで年長Hちゃんに決定。
実はあとで写真で確認したら、いつも遠巻きに見ていることの多いRちゃんの手が
ピーンと高くあがっていました。
じゃんけんには入っていけなかったね。
カッパを着て、さあ、出発です!!
張り切るのは今まで何度もおつかいに行った年長HちゃんGちゃん。
Mくんは今日は体調が悪くてお休みです。
一緒に行きたかったね・・・。
上り坂もガンガン進んでいきます。
やのちゃん
「ちょっとまって~!HちゃんとGちゃんは道知ってるけど、後のみんなは初めてだから
二人は先頭を歩いてね、みんなついていくから。」
さらに張り切っちゃう二人は、お互いのことを『G先輩』『H先輩』と呼び合います。
Hちゃんがちょっと先頭から外れると
「H先輩、早く前に来なきゃだめじゃん!」
とG先輩に注意をされます。G先輩はなかなか厳しく、寄り道も許してくれません。
牛小屋で赤ちゃん牛を見に行こうもんなら
「おーい、そんなことしてる場合じゃないって。早くいくよー!」
もう少しで目的地のお店まで着くというとき、トラブルが起こりました。
車の通れない細い近道から行きたいHちゃん。
少し遠回りだけど大きい通りから行きたいGちゃん。
お互い譲れません。
ぁあ~こんな時にMくんが居たらどうしたかなぁ。
もめにもめて、最後はHちゃんが
「もう、そんなことずっと言ってたらお店に行けれなくなるよ!」
その言葉でGちゃん「じゃあHの言う方に行こう。」
みんなぞろぞろとついていきます。
今日の年中Aくん、いつもは遊びの中心になってリーダー的な存在なのに、
出発してからは自分の立ち位置をわきまえてるかのように年長さんの言うことに
とにかく従ってます。自分からしゃしゃり出ることもしません。
今日は店内がとても込み合っていました。その中へカッパを着たままの子ども8人と
大人2人がぞろぞろと入っていく姿は、注目の的でした。
真っ先に向かったのは、乾物売り場。
しいたけの数を真剣に数えます。
「1・2・3・・・・12個だ。」
「じゃあ、2袋買ったら?」
「12たす12は何?」
「・・・22。」
「だめじゃん。」
22って答えたL。
「20個くらいって言ってたから、29まではいいんだよ。」
H先輩は納得できない様子で次の袋を数えます。
結局となりにあったのが10個入りだったので、2袋かごに入れてました。
さあ、お次はもち米です。しかしどこにあるのかわかりません。
そんな時私見つけちゃったのです。
おコメ売り場と別の場所に、特売で積まれているのをこっそりやのちゃんに伝えちゃいました。
こっそりのはずだったのに、Gちゃん見てたのね~。
「あっちなの?」と言って向かっていきました。
そこには、よねちゃんから預かったもち米の入っていた袋と同じものが積まれていました。
レジもみんなで並んで、清算が済んだものを袋に詰めます。
でもね、買ったものは6個なんだけど子どもは8人なんだ。
乗り遅れっちゃった子は手ぶらのままお店を出ます。
歩き出して少ししたらAくんが言いました。
「C太とRき、何も持ってない!」
やのちゃん
「どうしようか、みんな何か持って帰りたいよね。お金まだ余ってるんだったら
みんなにお土産買って帰る?」
カッパ隊、再び店内に戻ります。
子どもたちの中でいつのまにかマシュマロを買うことが決まり、お財布担当のHちゃんとまだ何も買い物袋に入っていなかった
C太とRきがレジの列に並びます。
Rちゃん、ほとんど傍観してたと思ってたのに、清算の済んだカゴをササッと運び、
「C太、早く袋に入れろ。」
大きな声で言っていました。
帰り道は寄り道も許されました。
お店のすぐ近くにある神社でお参りしていくことになりました。
雨にもずいぶん濡れて、お腹もすいてきました。
みんなの待つところへ到着したのは、11時50分頃でした。
大きい子たちの居ない時間、年少組さんは大人と一緒に火を起こして
待っていてくれました。
買ってきたマシュマロ。
「絶対にごはんが終わってからだ!」って言っていたGちゃんですが、
みんなの熱い気持ちに負けてしまい、
「じゃあ、みんな1個だけね。後はごはんが終わってからだよ。」
やった~!!と喜ぶのは大人も一緒でした。
そして焼きマシュマロをほうばると、やっぱりみんなもっと食べたくなっちゃうんですよね。
気が付くと、Gちゃんが2個目を配ってました。
食前デザートを食べ終えて、お弁当を開いたのはもう13時でした。
なんだかあっという間の1日でしたね。
年長さんがおつかいに行くのは今回で最後。
次回のおつかい、ひとつ大きくなったたまごたちがどんな様子で行くのか、
今から楽しみです。
(ふーみん)
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