森のたまごの卒園証書は、手漉きの和紙でできています。
今年も小原和紙工芸作家の加納ともみひさしさんご夫妻の手ほどきを受けながら
こどもたちが和紙を漉きました。
まずは和紙についての簡単な説明から。
お2人がまとう穏やかな空気に包まれて、いつにもまして真剣な表情で聞きいるこどもたち。
これは和紙の材料の「楮(こうぞ)」。
楮という木の皮を蒸して、外皮をはいで、煮て繊維を柔らかくしたもの。
とろりーん。
ここからはこどもたちが手を動かします。
はじめに楮を木の棒でぺたんこになるまで叩いて、叩いて、叩く。
年中さんの様子。年中、年小さんの漉く和紙は手帳カバーに。
こちらは年長もりぐみさん。どんな卒園証書になるんだろう。
トントン叩いたら、それを細かく裂いて水を入れたペットボトルに入れる。
しっかりふたをしめて100回ふって、ふって、ふる。
ふりかたは十人十色。坂の上からペットボトルを抱えて走る、坂の上から勢いよく投げる、
ごろごろ転がす、地道に手でふる、大人にまかせちゃう。
目をひいたのはペットボトルを抱えたままでなわとび!
重いものを持ってとぶといつもより大変でしょ?
大人が軽やかに飛べない気持ちわかる?
そんなこんなでよく混ざったら楮の繊維が均一に絡み、ねばりを持たせるために
トロロアオイ(オクラの仲間)の根っこでできたねばねば液を加えます。
ここからが和紙すき本番。
木枠にねばとろ液を流して右に左にやさしくゆらします。
この日のために自分たちで集めた葉っぱやお花、実、虫!、ハチの巣!?を飾って、
残りの液を上からそっと流してできあがり。
和紙ですもの美しく仕上げることを目標にこどもの作業につい口を出したくなる場面も多々。
葉っぱがはみ出ていたり、指でぶすっとさしてみたり。
そんな時もこどもたちの素直な気持ちや行動を一番大切に考え見守ってくださる
加納ご夫妻のやわらかなまなざしと声かけに、こどもに関わる大人としての
心構えみたいなものを見たような、そんな気持ちがしました。
和紙を漉く作業の中で、五感を使ってちいさな感動や不思議をたくさん発見して
共有することがこれほど楽しいとは。こどもたちに感じてほしいことはこれだ!って。
いよいよ何をしても卒園を意識する時期。
「今」を存分に味わいたいと思います。
来月14日。あたたかくたのしくしあわせに満ちた1日になることをねがって。
加納ご夫妻、記憶に残る時間をありがとうございました!
道山カメラマン、素敵な写真をいつもありがとうございます!
(みゆき)
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