野外保育 とよた 森のたまご
小さな草にも、大きな木にも、一つ一つに役割があり、私たちの生活に欠かせないものを、
小さな手で触れ、いろんな気持ちをいっぱい感じ、育ってほしい。
子ども同士の関わり、時間を大切にし、満足感や、達成感をたくさん味わってほしい。
大人たちは少し口を閉じ、子どもたちが何をどう選ぶのかそっと見守り、
必要な時には知恵のエッセンス。
大人も子どもも育ち合い、自分らしく生きる・・・
『森のたまご』にしか出来ない、手作りようちえんを創っていきたいと思っています。
3月15日
今日は、森のたまごの卒園と巣立ちの式です。
年長さん6人は、森のたまごを立ち上げてから初めて3年間過ごした子達。
ちっちゃなたまごだった子達が、いよいよ卒園です。
そして、週2コースで森のたまごへ通っていた4人が、他の園へと巣立っていきます。
いつもよりもめかしこんだたまごの子達が、お母さんと一緒に登園しました。
受付で、コサージュをつけてもらいます。
このコサージュはYoYoが教えてくれた枝に毛糸をまきまきして作ったもの。
保育中にみんなで作りました。
自分の分やお母さんの分を作ったりしながら、
「この色〇〇っぽいよね~。」
と言って、世界に一つしかないコサージュがたくさんできたのです。
巣立ちの式が始まりました。
巣立っていく4人に、やのちゃんから証書と記念品が手渡されていきます。
4月の入園式の時は、何がなんだかよくわからない。
というような表情をしていた子達も、名前を呼ばれたらしっかり返事をして受け取りに行けました。
続いて卒園式。
やのちゃんから名前を呼んでもらって証書と記念品を受け取ります。
いつもと変らないペースの子がほとんどの中、目に涙をためてグッとこらえているRき。
一番最後に自分の名前が呼ばれた時には、涙があふれて必死で拭っていました。
そして代表みえみえは、涙ながらに話してくれました。
「大切なお子さんを、森のたまごに預けてくださって本当にありがとうございました。」
立ち上げから3年。やっと少しずついろんなことが整ってきました。
立ち上げメンバーにとって、3年間を森のたまごで過ごした子達の卒園式は、
きっとただならぬ思いで迎えているのでしょうね。
みえみえの言葉に、母たちも目頭が熱くなりました。
今回は今までお世話になった方が、来賓として出席してくださいました。
OBのよねちゃん、りえちゃん。
1年目保育者のふるちゃん。
1年目2年目保育者のがくちゃんと奥様&ベビーちゃん。
・・・んん?がくちゃん???
がくちゃん・・・じゃない?!
よく見るとがくちゃんのお顔をつけた別人!
今日はどうしても仕事の都合で出席できなくなってしまい、
奥様が朝起きた時に、お面と祝辞が用意されていたそうです。
そしていよいよ、森のたまご恒例の一大イベント。
『たまごわり』です。
6個の巨大たまごは、年中の3人が運んでくれました。
6人の前に、巨大たまごが6個。
前日までに自分たちで用意した竹を使って、力いっぱい叩き割ります。
たたいても叩いてもなかなか割れないたまご。
最後は手でこじ開け、中身を取り出します。
中から出てきたのは・・・
そう、ランドセル。
たまごの殻に入ってふざけてる子もいましたが、ランドセルを背負った子は、
殻の中に入ることができませんでした。
もう、たまごの中には戻れないのですね・・・。
ランドセルを背負った6人を見て、なんだか急に大きくなったような気がして、
(もう、小学校へ行くんだなぁ。)と涙が出てきました。
式が終わった後は、みんな楽~な恰好に着替えて、お待ちかねの持ち寄りパーティー。
初参加のおじーちゃんおばーちゃんも大満足の品数です!
お腹がいっぱいになった後は、いつもと変らないゆったりとした時間が流れていきます。
そしてここからは、巣立つ母の卒園式。
「はじまるよったらはじまるよ~♪」
の歌で、みんなが集まってきました。
森のたまごを巣立っていく母5人に、メッセージと写真の証書が手渡されました。
大人も子どもも、たくさんの想いをぶつけあい、相手の話を聞き、自分の気持ちに気付く。
楽しいこと、辛いこと、考えさせられること、いろんなことがありました。
森のたまごを巣立っても、ここで過ごした月日が、いつかどこかで人生の糧となっていきますように。
みんなと過ごした時間が、大切な宝物です。
(ふーみん)
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「森のたまご」お問い合わせ:morinotamago2010@mail.goo.ne.jp
代表:遊佐(ゆさ) 080-5122-1052
今日は、年長さんが掘った落とし穴に水を入れて泥遊びをしました。
朝の会で、畑係の私が今日の内容を伝えると、
『Lと、Rうがいないから、穴は埋めたくない。』と。
(あらら。今日は最後だから穴を埋めて新しい年に備えたいけどどうなるかしら?)
穴にどぼどぼ水を入れていきます。ある程度たまると、
Cり 「中に入りたい」と言って、靴を脱いで入ります。
うずら組のTみ、年少Sやが続いて入ります。
しかし、水が冷たいからかすぐに出てきちゃいました。
AきとRきは飽きてしまったのか、土手に行き、春を見つけてました。
(こなんちゃんに内緒と言われて、最後まで教えてくれませんでした。)
泥遊びを盛り上げるために、川を作ったり、トンネルを掘ってみたりしていると
戻ってきたAきとRき、こなんちゃんが川を作り始めました。MんやTみも加わります。
一方、年長Cた、Kい、年中さんと年少さん、やのちゃんは泥団子作りをしていました。
たくさんの泥団子が竹の上に並びます。
団子にたこ焼き、寿司といろいろな食べ物ができあがります。
たこ焼きは草をねぎに、藁はかつをぶしに見立て、本物のねぎをちぎってちらしている
子もいました。寿司は石をいくらに見立て、子どもの想像力に関心してしまいました。
お店屋さんを想像したTきはやーちに「袋を作って」と頼みます。
畑には新聞しかありません。困ったやーちは藁で隅を縫って袋にしていました。
Kみ、Kぎはやのちゃんとピカピカ団子を制作しています。1時間以上、砂をかけて
磨いていました。
今日は、弁当の時間も忘れるぐらい、泥遊びに集中していました。
昼からは、お店屋さんの開店で、Cり、Tきがお店屋さん、Hのはお客さんでした。
やのちゃん、Kみは団子の仕上げで、スーパーの袋で磨きます。
(スーパーの袋の印刷が、団子に写ります。今日は緑だったので、よくわかりませんでした。)
年長さんはスコップやくわを持ってきて、落とし穴を埋めていました。
みんな、泥遊びを思う存分やりきりました。私もその一人です。
最後の畑、そして、最後の当番でした。ありがとうございました。
(ばく)
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年長さんが料理をしてくれた日、もう一つ心に残ることがありました。
4月から保育者として来てくださっていたYoYoが、いろんな理由からたまごを去ることになり、そのお別れ会を開きました。
カレーとホットケーキのタワーで、みんなのお腹も心も満たされたころ、前日にRうAきSこで摘んできた大量の菜の花が登場しました。
「帰るのはこのお花を受け取ってからにしてよ。」
と、RうがYoYoに言いました。
一人1本ずつ、YoYoに手渡していきます。
目に涙をいっぱいためて一人一人にハグするYoYo。
かーちゃんたちも順番に手渡してハグさせてもらいました。
一本ずつの菜の花が、大きな花束になっていきました。
最後に、たまごの木をイメージしてメッセージを書いた色紙も手渡しました。
そしてYoYoからは一人ずつに素敵な髪飾りをプレゼントしていただきました。
こういうセンスの良さ、さすがYoYoです。
つるでドリームキャッチャーをつくったり、枝に毛糸をまきまきして素敵な作品をつくったり。
もっともっと盗ませてもらいたかったです・・・。
YoYoは最後まで「たまごのみんなに本当に申し訳ない。」と言って涙を流していました。
短い期間ではあったけど、たくさんの大切なことを伝えていってくださったYoYo。
本当にありがとうございました。
お別れは寂しいけど、こうやって出会えたご縁を、これからもずっとずっと宝物にしていきたいと思いました。
最後は一本締めでYoYoを見送りました。
たまごたちはどこまで分かってるのかどうなのか・・・
「よーよーばいば~い!」
と、最後まで元気に見送っていました。
YoYo、時間ができたら遊びに来てくださいね。
森のたまごでまたあいましょう♪
(ふーみん)
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卒園式まで残すところ1週間。
今日は年長さん6人が、年少さん年中さんそしてかーちゃんたちに料理を作っておもてなしをしてくれるというのです。
でも、これは内緒の話。
朝から年長さんのかーちゃんたちはフライパンやら鍋やら大荷物でやってきましたが、たまごたちはいつもと何ら変わりません。
朝の会前、この日もやのちゃんと年長さんはこっそり作戦会議。
朝の会でやのちゃんが
「今日はどうする?なにがやりたい?お散歩に行く人~?」
「はーい!」
と手を挙げる年中・少。
「あれ?大きい組さんは行かないの?」
当番母ちゃんたちにも
「一緒にお散歩行こうよー。」
と言われ、顔が固まるCた、Rう。
「うんうん。」と、とりあえずうなずくRき。
Kいは「は~い!」とおどける余裕があります。
何も知らない年少さんと年中さん、そして何かあることは知っているかーちゃん3人は、そわそわした年長6人と保育者やのちゃんYOYOに見送られてお散歩に出発しました。
お散歩組は、牛小屋のところで気のすむまで過ごし、近くの公園で遊びました。
12時を過ぎ、そろそろ約束の時間になるので帰ることにしました。
どんな顔で出迎えてくれるのかな?
と、少しわくわくしながら帰っていくと、
見張り役(であろう)Rうが、
「来たぞ~!!!」
その声を聞いた残りの5人がすごい勢いで駆け寄ってきました。
「こっちに来るなー!」
「まだ絶対に来ちゃダメー!」
ものすごい形相で追っ払いに来たのでした。
とりあえず駐車場まで入ることを許されました。
当番以外のかーちゃんや週2コースのお友達と一緒に、しばらくの間そこの場所で待機していると、今度はニコニコの笑顔で
「いいよ~!」
と呼びに来てくれました。
まず最初に目に飛び込んだのが・・・
ホットケーキのタワーでした。
そして、奥にに進むとなんだかいい香りがしてきます。
大きなお鍋でカレーを作ってくれました。
そのおいしかったこと。
「だからお散歩に行かなかったんだよ!」
と、得意顔の6人。
「いつの間に材料を用意したのー?」
「実は畑の時に森に行ったのはうそだったんだよ!」
「すごくきれいに野菜が切ってあるねぇ。」
「作るのすっごく大変だったんだよー。」
「おいしい。ありがとうね。」「年長さんすごいね。ありがとう。」
あちこちから聞こえるみんなの声に、6人ともニコニコのはにかんだ笑顔。
ホットケーキタワーは、指をくわえながらもみんなで最後まで配ってくれました。
自分たちも早く食べたかったはずなのに、全員にちゃんと行き渡ってるか確認してから残ったものを食べてました。
今回の企画、保育者やのちゃんが提案してくださったものでした。
『最後にもう一回6人で何かをやりたい。感謝の気持ちを表す何かができたらいいな。』
でも、それに対して年長のかーちゃん6人は様々な思いがありました。
・子どもに「ありがとう。」とわざわざ言わせるようなことはさせたくない。
・6人の中でリーダーになって事を進めていくのはいつも決まった子だけ。これ以上その関係性を強くするようなことを敢えてしたくない。何もしないで平穏無事に卒園したい。
・母親にはなかった発想。そういう表現方法もあるんだと知る、良い機会かもしれない。
森のたまごはかーちゃん達で運営しているようちえんです。
保育者さんには、日ごろかーちゃん達の思いを通してもらっていることが多々あります。
(やりにくい思いをしていることもきっとあるはず・・・)
でも今回、やのちゃんから「こうしたい!」と案を出してくださったことが、かーちゃんたちはうれしくて、ずっと6人を見てきてくださったやのちゃんだからこそ出た案。ここはお任せしてみよう!という結論に至ったのでした。
この日の6人の笑顔を見る限り、やっぱりやってよかった~と思ったのは私だけではないはず。
きっとこの6人は「ありがとう。」と言えることよりも、「ありがとう。」という言葉を、周りの人からたくさんかけてもらえるような事をして育っていくのだと思います。周りの人たちを喜ばせることをたくさんして。
(これは後のみえみえの言葉。)
素敵なおもてなしをしてくれて、とってもうれしかったよ。
Lと、Rう、Aき、Cた、Kい、Rき。
ほんとうにありがとう。
(ふーみん)
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冷たい北風もどこへやら。3月に入り、春らしい日が増えてきました。
今日はじゃがいもの植え付けです。
朝の会の最後に、畑係から今日の作業の説明をします。
みんなに少しでも興味を持ってもらえるように、
今日は『じゃがいもの仲間はだあれ?』のクイズをやってからの作業説明にしました。
昨日の夜、突然ひらめいたこのクイズ。
絵を描き野菜たちのセリフも考えました。
畑係はこういうことに必死です。
どれも今年たまごの畑で育てた野菜たち。
それぞれの特徴を思い出してもらいながらのヒントです。
1、トマト
「私のどこが似てるかって?ちょっとわかりにくいかもしれないけど、お花よ~。どんな色だったか覚えてない?・・・そうそう黄色。色はちょっと違うけど、形は似てるのよ~。」
2、落花生
「僕がどこから出てきたか覚えてるだろ?そうさ、土の中。それにこの体の色。どう見たって僕が仲間だろ?」
3、さつまいも
「ちょっと待ってくださいなぁ、わしを忘れちゃおらんかいのぉ。いもといったらわししかおらんじゃろ~。」
と、こんな感じでやりました。みんな口々に花の色やどうやって出てきたかを答えてくれて、畑でやってきたことをちゃんと覚えてくれてたんだな~とうれしくなりました。
これだ!と思うものに手をあげてもらうと、一番人気はさつまいも。二番目はトマト。落花生は誰もいませんでした。
「正解は・・・じゃ~ん!トマトでした!みんなじゃがいものお花が咲いた後になんか実ができて他の覚えてない?トマトみたいな形の緑の実。じゃがいもはトマトの仲間なんだよ。」
ということで、みんなが話に乗ってきたところでじゃがいもの植え方説明をしました。
朝の会が終わると、かーちゃんたちは植える準備を始めました。
その傍らで遊びだす年長さん。そわそわ落ち着かない保育者やのちゃん。
「ねぇ、どうするの?行かないの?」
やのちゃんが小さな声で年長さんに何か話しかけています。
実は年長さん。今週金曜日に料理をふるまってくれるらしく、今日はその材料の準備で、やのちゃんと一緒におつかいに行くことになっているようです。
朝やのちゃんと年長6人の打ち合わせで、「他のみんなには言わずにこっそり出かけて帰ってくる。」ことになっていたようです。
バレないように、朝の会の時の作業説明も「やるみたいにちゃんと聞く。」
という、秘密の作戦会議。
遊びだしちゃった姿を見て、
「Rうは今日は遊びたいみたいで、あんまり行く気がないみたい。」
とやのちゃんがぼやきながらしばらく様子を見ていると、突然リュックからお弁当を出して背負いだす年長6人。
「あれ?!やっぱり行くんだ!」
そう言って慌てて用意をするやのちゃん。
そして7リュックを背負った7人は、他の子達に「なんでリュックしょってんの~?」と聞かれながらも、足早に出発していきました。
お留守番組の年少・年中さんとかーちゃん3人。
種イモを植える準備ができたので、さぁやりましょう!と声をかけてもなかなか乗ってきてはくれず、始まったはないちもんめを遠くから眺めながら、ゆったりのんびりした時間が流れていきました。
はないちもんめ組を待ってる間に最初に種イモを植えに来てくれた年少Mん。
朝の説明は全く聞いていなかったので、やり方をわかっていませんでした。
でも、教えてあげると丁寧に丁寧に穴を掘って、種イモを埋め、やさしく土をかぶせてくれました。
それからはないちもんめ組が来た時には、「穴が掘れない~。」という子がいれば「やったげるよ。」「こうやってやさしく土をかぶせてあげるんだよ。」と率先して教えてくれました。
甘えんぼキャラを出すことも多いMん。最近、すっかりお兄ちゃんらしくなってきました。
作業が終わって一息ついた頃、遠くの方からおつかい組の姿が見えました。
気づいたお留守番組、走ってお迎えに行きます。
この時、年長さんは買ってきたものを見られちゃいけないので大慌てだったようです。
後ろに隠したり、リュックの中へしまい込んで
「やのちゃん、車のカギもってる?やのちゃんの車まで行って隠そう!」
帰ってきてお弁当の時間。
「ねえねえ、リュックしょってどこ行ってたの?」
「ないしょ。」
「あ!あそこの森。あそこで遊んできた。」
「そうそう、森まで行ってきた。」
みんな絶対に口を割りません。
金曜日、いったいどんなおもてなしをしてくれるんでしょう。
内緒のことってみんなとっても嬉しそう。
お家での様子はどうだったんでしょうか?
(ふーみん)
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