お泊り会当日の保育は風呂敷を玉葱の皮で染める活動日でした。
その日の活動をしっかり終えてから買い出しへ行き、もり組の母の車で
乗り合わせてロッジへ向かいます。車の中でも既にテンション高く、
何だかんだ言っても大人がやってくれるでしょ発言な子どもたちでしたが、
ロッジへ到着するとテキパキ荷物を運び、チェックインを済ませ、
おやつを食べて夕飯作りまでの動作が速すぎてビックリしっぱなしでした。
料理もやる気満々で、やりたい人の順番、ピーラーや包丁の使い方、
次に切る野菜などをサクサク話しては実行していくので、あっという間に
今夜のカレーと明日のお弁当の味噌汁が完成。カレーを煮込んでいる間に
ロッジの管理人さんからテレビの付け方を知ると、10分くらいは見たのかな?
すぐにジッとしてなんていられないといった具合にテレビを消し、
遊ぼう!と言ってキッチンを飛び出しました。
カレーのルーも自分たちで入れると言っていたのでそろそろだよと
最後に飛び出したKねに言うと、直ちにみんなに伝わり、風の速さで
キッチンへ舞い戻るとルーを溶かしてカレーの出来上がり。
これがもり組の実力なのです。ステキ!
食べ終わったTみとHまが風呂に入ると駆け出すとYとも続きます。
脱衣場で見守るために私も駆けつけると、湯が無い!と驚くTみ・Hま・Yと。
顔を見合わせ、部屋が2階だから風呂も2階か!Tシャツをもう一度着たYとと
素っ裸の2人が2階の風呂へダッシュ。自分たちでも面白すぎて笑った!笑った!
Hめはもう胸がいっぱいで食べていられないと見え、ご飯の途中で
たまらず風呂へ飛んで来た。
KほとKねも急いで食べ終わって駆けつけると6人の風呂はさらに盛り上がります。
どの子も楽しくてたまらないといった顔で、潜ったり浮いたりバシャバシャしたり
喋って笑って忙しい!
風呂上りは枕と布団を駆使して滑り台を作り、押入れの上段からでんくり返しをしたり、
枕投げをしたりと盛り上がりました。枕が顔面にヒットしても涙目で立ち向かい、
最後は疲れたから休憩しようぜと収束し、オセロやジグソーパズルの登場です。
思い描いていた楽しいことを全てやってやろうとあれこれ遊ぶ6人の姿は
眩しくてたまりませんでした。
枕投げでは誰より沢山の枕を振り回していたTみはカルタになると
「俺、字わかんない」とみんながやるのをジッと観察しており、
ジグソーパズルをしていたHめに「違う!違う!」と口うるさいYとには
Tみが「Hめのことイジメるな!Hめは考えながらやってるんだ!」とか、
HめがHまの肩を組み「お泊り会楽しいよね~。」とか、
猫なで声のTみが「Hまぁ~、他に心配なことはなぁい~?」
Hま「無いよ、Tみは?」
Tみ「あるよ~、おしっこ~。」とか、何でも言い合える空間に
全員が満足していたように思います。
部屋を見てすぐに押入れで寝たいと言い出した子どもたち。
5人の決意が固く、布団を敷きつめ入ってみることにしました。
この日のために光るパジャマを買ったKねはみんなに見せることができてご機嫌です。
Tみが持ってきたおねしょシーツを敷いた布団は安心感抜群。
狭くて寝苦しいのではという大人の心配をよそに5人は順番に寝落ちていきました。
あと1人は何処で寝たかと言うと、3部屋続きの一番奥でみんなの押入れから
一番遠い部屋の角を希望しました。襖を閉めた真っ暗な部屋で最初に寝始めたのは、
6人中一番母と離れることに不安を抱えていたHまです。
実はHまの母は最初、子どもたちが作ったカレー食べたら帰るという
計画をしていました。当日になって引率予定だった保育者のインフルエンザ
疑いが浮上し、急遽Hまの母が代わりに泊まることになったのです。
自分だけ母がお泊り会に参加しているHまは、自分なりに考えて
勇気ある姿をみんなに見せたかったのだと思います。
大丈夫、Hまのことをみんなはちゃんと認めているよ。
Kほがそんな気持ちを知ってか知らずか「Mち(保育者)が来られなかったから
仕方なくHまのママが泊まってくれて良かったね!」とニコニコ言います。
6人は素敵な仲間です。
(とっぴー)
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