『四季彩々里山だより』

大切な自然・四季の風景を未来へ・・・お訪ねいただきありがとうございます

遠く木曽路・赤い屋根と美味しそうな珈琲に誘われて・・3

2013年09月26日 | 一山百樂
「越百山」(こすも)
なんか良い響きの名前・
(名前の由来は;この山に登るのにいくつもの山を越えないとたどり付けないからとか)

空木岳(日本百名山)2863m・南駒ヶ岳(200名山)2841m・越百山(300名山)2613mと南下した山歩も
最終目的地の越百小屋に到着

         

越百小屋はシラビソの林に守られ、ひっそりたたずんでいた。遠く仙涯領を過ぎ越百山への稜線からも小さいながら赤いたたずまいが目に入る、小屋は定員40名ほどの小さな小屋、到着は4時を回っていて 早、到着組、連泊組が小さなテラスのベンチに腰掛けビール片手に山談義に花を咲かせていた。今夜の宿泊
者は20名ほど。受付に行くと今日、最後のチックインの私を「お疲れ様」と優しく気遣い迎えてくれた。小さい入口だけどきちんと整理されていて温か身のある宿の主人の人柄が出ていた。受付を済ませ早速、自分へのご褒美と称しプッシュと泡の出る物を何時もより余計に奮発・・・越百山を仰ぎ見て長かった2日間の行程と、どこまでも青い空と流した汗を振り返り幸せな時間に酔いしれる。進む泡の出る物を追加に行くと主人は忙しく夕食の準備中、「適当に持ってて!お代は自己申告、旅立つ前で良いから~!」て・・既に真っ赤な顔の自分は「いったい何本飲んだんだ!」て疑われるかも!?・・

ささやかな宴も終ると「ご飯だよ!」の声が ・細長い部屋に並べられた食卓には温か「おでん」に舞茸、玉葱にエビ入り、サツマイモ、その他の天ぷら・漬物・昨日の山小屋も「おでん」に「山菜ご飯」と顔ぶれは良かったのだが越百の「おでん」は格別に上手い!何と言っても美味しいのはお焦げの付いたご飯!お塩をかけたらさらに美味しい!お代わりも狭い部屋を主人が動き回って盛り付けてくれた。この小屋の人気は何と言っても主人の温かい心配り、リピーターも多くわざわざ小屋だけに泊に来る人も居るそうで今回は連泊の人も・・隠れた人気の山小屋!楽しい夕げも終り、主人の片付けを待ち切れず評判の珈琲を注文、「あいよ!待ってなー!」暫くすると珈琲豆が出てきて手回しで豆を磨り始めた そして、オレは「珈琲には拘りがある」と量を計ったお湯を丁寧に注ぐ。うーん、旨い!噂にかなう最高の一杯だ!そんな旨い珈琲をいただいてる間、夜もどっぷり暮れ、満天の星が輝く始めた、今宵は昨日とうって変わり温か毛布の上にフカフカ寝袋、幸せ寝具に楽々とお床入り・・・
ぐっすり眠れた朝は美味しい味噌汁から始まった、手の込んだお皿には温かい卵焼き、そして、食欲の進む舞茸ご飯!越百は良いなぁー・・・

連休も北アルプスほどの人混みもなく空木岳以南は訪れる人もまばらでそれはそれは、静かな時間、幸せな三日間だった、何時か再びこの宿を訪れ美味しい珈琲を そして、越百の頂きに立ちたい・・・