(本頁は「霧ヶ峰・八子ヶ峰トレッキング」の続きです。)
この年(2007年)は7月、北海道に行った(こちら)ばかりなのに、8月のお盆休みは信州の高原を訪ねてみた。
ここは同じ本州だが、秋田からはやたらと遠い(片道550キロ以上)。
この距離を一気に縮めるにはJRが有利だが、着いてからの脚にはならないし、
二人で乗ると割高なので、思い切ってマイカー、私の単独運転で行ってみた。
途中、新潟で追突事故(さいわい身体は大丈夫)に遭ったり、暑い陽射しにへたりそうになったものの、
総体としては愉しい旅になった。
信州に入って二日目は霧ケ峰。
ここは長野県のど真ん中、日本全体で見てもヘソの位置。
車山(1925m)を中心に標高1600~1900mの花咲く高原が広がる。
8月15日の朝、姫木平の宿(ペンション・アルペンフロラ)を6時前に飛び出し、ビーナスラインを西に疾駆。
そこで見たものは朝日に輝くヤナギラン穂花の林立だった。
ヤナギランとヒヨドリバナの群生
これぞ高原の花の女王、いやお嬢さんかな。
ヒヨドリバナの他、マツヨイグサの仲間やチモシー(オオアワガエリ)などの帰化雑草も混じっている。
ヤナギラン自身、火事の跡地や伐採地など新生の空間にいち早く進出する点など、
その生態は雑草的、パイオニア的である。
もっとゆっくり眺めていたかったが、
いかんせん場所はビーナスラインの(^^;)もろ道端。早朝とは言え、秋田の田舎とは違って交通量が多く、
そんなにゆっくりと停まってられない。
朝飯もまだ食べてなかったし、連れ合いも宿所に置いたままだった。急ぎ宿所のアルペンフロラに引き返す。
朝飯を終え、8時過ぎに再挑戦。
非合法マップ
まだスカスカだった車山高原の駐車場にマイカーを置き、
いざ車山\(`◇´))))へと歩いて登る
つもりだったが、文明の利器を目の前にして・・・(´π`;)☆\バキ
結局、誘惑には勝てなかった。当然だが、あっという間に山頂に着く。
リフトを降りた私たちを最初に迎えた花は
帰化植物のアレチマツヨイグサ?やヘラバヒメジョオン、ヨモギの仲間だった。
霧ケ峰には月見草の仲間はあまり似合わないと思う。
リフトを下りても車山山頂までは少しだけ歩かなければならない。
家内が直ちに音を上げた。
八十歳を優に超えたお婆ちゃんがスタコラ登ってると言うのに、
三十歳以上、若い自分がどうして歩けないのか!と自省の念にかられているようだ。
私の家内。バックは車山山頂の気象レーダー観測所。 ヤマホタルブクロ
その足許にはタイムの一種、イブキジャコウソウが。
同じく足許には、マツムシソウがへばり付くように咲いていた。
マツムシソウはヤナギランと並び、今回、最も期待していた花。
なお自然状態のマツムシソウを見るのは今回が初めてだろう。
何故なら東北の山にはとても少ないし、秋田や岩手では皆無(秋田では絶滅種)なのだ。
まだ咲き出したばかりなので、一面のマツムシソウ状態には至ってなかったが、
個々の株の初々しい咲きざまに(○´ε`〇)余は満足。
植被が薄い、地面が剥きだしになっているような場所で多く見かけた。
日本在来の野草としては、珍しく二年草。日当たりの良い乾燥気味の場所を好む地中海系、パイオニア植物と見た。
車山山頂から八ヶ岳方面を望む。早朝かすかに見えた富士山は雲の中。
地味な花も少し。
イブキトラノオ イブキボウフウ(とマツムシソウ)
車山山頂から車山乗越、姫木平方面を望む。
下りは花を眺めながら、ちんたらと・・・
ツリガネニンジン ウスユキソウ(ミネウスユキソウ?)
この斜面は花の種類が多かった。
左からウスユキソウ、ハクサンフウロ、ツリガネニンジン、ヨツバヒヨドリ、クガイソウ・・・
ゴマナ クルマバナ
この場所も花は疎らのようでいて、種類は物凄く多い。
君は何種類言えるかな。
カワラナデシコ 白っぽいトモエシオガマ?
「その2」へ続く。
うれしいです♪
また、暴風雪警報ですね。早く春の花に会いたいものです。
風で家がギシギシなってます。十日前の暴風雪のようにあまりひどくならねばよいのですが・・・
花はあとひと月と少しの辛抱。男鹿のフクジュソウを皮切りに春の花が咲き出しますよ。