活字になった川柳など

日常と川柳
各種公募入選句
川柳についての個人的意見

きやりと定型

2004-09-30 07:58:47 | Weblog
私が投稿を続けているのは
業界誌(尾藤三柳選)、きやり、総合誌(選者多数)
の三誌です。

そのうち’きやり’は定型を旨としています。
575字音の定型句のほかは
755,89,98の変格定型十七音字もみとめられます。

大木俊秀先生の分析では
内容は日常茶飯、下5の連用形止め多用、助詞止め排除
とのことです。私はこの定型重視、日常を詠むという柳社、主幹の姿勢が
好きで挑戦しています。(句会はほとんど入選できないのですが・・・)
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自選の難しさ

2004-09-29 08:06:11 | Weblog
私はまだ社人とか同人になっていないので
題詠、雑詠すべて選を受ける立場ですが
普通は社人や同人の方は自選句を定期的に
(私が投句しているきやり吟社は主幹の選があり、月一回)
所属の柳誌に近詠・社人吟として掲載できます。
私はお盆とお正月に業界新聞が文芸作品を募集するので
そのときだけ自選句を出しています。

句箋苦闘の帆波さん
は私がここに載せた句のうち入選句それも上位の句に注目してコメントしてくれています。
畏るべき鑑賞眼。
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今月の活字になった句

2004-09-28 07:23:20 | Weblog
不調が続きます。2句だけしか選ばれていません。
もぎ立ての胡瓜パリッと夏の音(歯の句)
保証書の付いたスリルを買いに行く(遊園地の吟行)
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商店街川柳

2004-09-27 08:00:05 | Weblog
ある商店街が募集した’商店街’川柳に応募しました。
過去の作品を名前で検索して見つけ出しました。

閉めてあるシャッターの中覗き込み   
売り出しの品を一度も買えぬ運    
おしゃべりを楽しんでからショッピング    
おまけだとくれたお菓子を買いに行き   
正確なはかりに負けぬ目分量
 
なんとなく寂しい、しかし懐かしい感じ
の以前住んでいた室蘭、函館、旭川の商店街を
イメージして作りました。   
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笑いに関する句

2004-09-24 07:16:23 | Weblog
大野風柳先生選
哲学はいらず喜劇を見て笑う

その他活字になった句
噺家に小馬鹿にされてつい笑う
家内と新婚旅行を予約に行ってラジオの
インタビューを受けた。地元の落語家は
客でもない私を小馬鹿にする。
釈然としないが笑ってしまう。
中学生のときは落研だった。
差別語だけの小話を今輔師に習った
のを思い出す。寄席には寄席の芸。
外では客をいじるなと言いたい。
心から笑えたギャグが色あせる
なつかしの映像を見ても笑えないのは何故なんだろう?
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紋切り型

2004-09-22 08:07:01 | Weblog
川柳の話題の掲示板で勉強になる
話題が提示された。
定番語がそれである。
何となく川柳の世界の流行語みたいな言葉がある。

いわゆる定番語を揶揄する目的で書かれている紋切り型辞典
という文庫本を読んだことがある。
しかし作者がどんな文脈でその語を用いたのか、
そしてそれをどう解釈すべきかが重要な問題で短詩においても
いわゆるテキスト論が必要と思った。

表面的解釈で作品を評価すべきではない
というのが僕の考えでやはりその背景、作者
について思いをはせて読むという態度が必要ではないか
と考えている。

しかし雅語を頭に置いているのだろうが
背中を「せな」とか夫を「つま」と読ませる
のはあまり好きでない。あとは「父の貨車」「トマト完熟」
などは最初に使った人はすばらしいが・・・
手垢の付いた言葉は使いたくない気がする。

追い風用意 コロン一振り
雅語が嫌いといいながらこんな句を傑作と思っている。
どなたかが私の句を読み解いてくださることを期待する。
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秋の句

2004-09-21 07:03:46 | Weblog
北海道はもう秋です。
絶景のコピーを作る水の面
祭神は知らず屋台をはしごする
夏の日の終わりを知った遠花火
散髪を済ませコートの襟を立て
紅葉もおかずのうちのバスツアー
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「川柳」で無い川柳

2004-09-20 07:42:48 | Weblog
以前触れたNHKの川柳春秋(平成14年10月)に渡辺信一郎先生
が享保時代(1720年代)の前句付け選者
九百翁雲鼓(読み方は御察しの通り)の選句を紹介しています。

私が戯作者をなんとなく好きになれないのは
忌避すべきと思うものを号にするからです。
本来ならば排泄物はなんら恥じる必要の無いものなのでしょうが
雲谷斎とか四徳斎などの号はごめん蒙りたいのです。

この号で前句は
ぐわらぐわらと出たり入れたり 雲鼓評寛延元43
雲2 左手(ゆんで)は幾夜(いくよ)右手(めて)は淡雪(あわゆき)
を「両国西詰に幾夜餅、東詰に淡雪豆腐があると詠む」
と説明しました。正解でした。
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初めて活字になった句(選者付き)

2004-09-17 07:30:15 | Weblog
選者は大木俊秀先生でスポーツ新聞の川柳欄です。
初雪の便りを聞いて胴震い
大木先生は寒がり?スキーシーズンへの?
とコメントしてくださいました。
北海道生まれだがスキーの腕前は今ひとつ
の私です。
大木先生には以下の句も選んでいただきました。

仲人が正直すぎてまとまらぬ
泥水を薄めて透明になるか
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これが川柳?

2004-09-16 07:09:57 | Weblog
いまから十年前(1995年1月)
手ほどきを受ける前作った川柳が以下の五句、選なしなので
恥ずかしいが活字になってしまっている。

不惑など文字だけのこと悩み山盛(577)
厄払いかわす挨拶御同輩
郵便を待つ身に無情請求書
DMは出しても無視の頭文字
デジタル時計数字が揃いはっとする(775)
今思うと説明句、語呂合わせの句ばかりで
面白みに欠けると思う。思い切り力を入れて作ったのだが・・・
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IT川柳2

2004-09-15 06:49:46 | Weblog
なんだかいつもメールを待っている寂しい
単身赴任の父という私が見えているようです。
情報の海の私は難破船
友人のサイトひっそり見て帰り
大切な用事は来ないeメール
メール打つ遅い返事をじっと待つ
落ちこんだ時だけメールよこす友
単身の父の楽しみ子のメール
大好きな人はアドレス持ってない
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俳句と川柳

2004-09-14 07:27:17 | Weblog
俳句 万緑の中や吾子の歯生え染むる(中村草田男)
川柳 みどりごのあくびの口の美しき(古川柳)
これは作家の織田正吉氏が朝日新聞(980401)夕刊’私空間’に例としてあげた組み合わせだ。
そして重心が俳句は「万緑」、川柳は「みどりご」と述べる。

櫂 美智子さんは俳人として毎日新聞(980426)’歌の現在’で二つの十七音ー俳句と川柳の間
と題する分析を書き「川柳」とひとくくりにされているけれど現代川柳は
実に多種多様。一般的には、サラリーマン川柳・時事川柳などのイメージが強いが
実際は抒情に重きを置く作風、難解そのものの作風あり、川柳の幅は
かなり広いと書く。そして川柳、短歌に「自由のかなしみ」を感ずるという。

むしろ逆に俳句に形式の洗練を感じ、季語や切れに拘束された不自由さを認めるのは私だけだろうか。
みかん五箇井泉水の句に見立て
以前新聞の俳句欄の投稿した。
’こんなにもって来て下さってころがる蜜柑’(表記法自信なし)
を本歌取りしたつもりだ。選者はある結社の主宰をされている
高校時代に教えていただいた古典の先生であった。
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古川柳謎解き2

2004-09-13 08:19:29 | Weblog
地理をならって筆を買う野掛道(四三7)

近郊を出歩き、道を聞きついでに子供達から
土筆(つくし)を買った。
手習いに筆がつき物であるということが
おもしろさか。

正解でしたが、つくしを土筆と書くことに
気づいたのであまり難しくありませんでした。
755の形式の句です。
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パチンコの川柳

2004-09-10 10:45:36 | Weblog
パチンコ 川柳の二語で
検索をしてみるとコンテストがいくつかあったが
なんとなく覚えていた句は見つけることはできなかった。

ふと思いついてブラウズした
MANO川柳人名鑑
で探していた句を見つけた。
難解かもしれないが
パチンコ屋 オヤ 貴方には影がない 
中村富二
である。

私は
’パチンコ屋おやあなたにも影が無い’
という作品と思い込んでいた。

一度パチンコの雑誌の川柳公募に
だめだめといってるうちはまだ望み
という句を出してイラスト付きで印刷された。
そのときは気恥ずかしいので’句主不明’
を号にした。
今川柳の作者は自分の作品に責任を持つべきと
主張しているのに・・・過去のことだが申し訳なく思う。


家に戻り川柳歳事記的な本を探してみた。
田口麦彦 三省堂現代川柳必携 がそれである。
パチンコの句が5句収載されていた。
パチンコに負け丹念に手を洗う 刈谷たかし
人ぞ知るオール15の滝の音   岸本水府
パチンコの三人一人ずつ帰り  本庄快哉
パチンコも禅騒音は耳にない  吉岡茂緒
職安の前でパチンコ玉拾う   伊藤 健

私の好みの句は水府の作品である。でも今のパチンコは昔と比べると
ギャンブル性が高いので作品も雰囲気が変わってくると思う。
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切れ

2004-09-09 07:32:59 | Weblog
俳句と川柳の違いについて
俳人、研究家の立場で復本一郎先生は
「切れ」の有無に注目する。
切れ字がなくても意味の切れが句中に必要という意味である。
それは俳句が(俳)諧の発(句)に由来し川柳は
平句にあたるという意味であろう。連句、連歌について
も勉強する必要がある。

切れの無い俳句はだからといって川柳とはいえないと思う。
川上三太郎師ならそれも川柳というところであろうが・・・
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