活字になった川柳など

日常と川柳
各種公募入選句
川柳についての個人的意見

テレビに映った川柳

2004-08-31 06:38:07 | Weblog

NHK札幌のほくほく川柳
入選句です。

雪虫の来ぬうち遊ぶ赤とんぼ(赤とんぼ)
憧れのスター携帯向けて撮る(憧れ)
旅先であれこれ迷い買う土産(思いやり)
紅注してリハビリへ行くバスを待つ(おしゃれ)
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今月活字になった句

2004-08-30 08:14:02 | Weblog
少し不調で少ないのですがご紹介します。

後輩の世話さりげなくできる地位
悩みつつ成長してる子の背押し
知らぬから古い議論をむし返す
一流に触れて自分のふがいなさ
種銭ができぬ不況をじっと耐え
転勤は内示の前にほのめかし
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課題吟と雑詠(近詠)

2004-08-27 06:27:32 | Weblog
課題吟(詠)で
私は題はなるべく詠み込まないようにしていますから
題を添えなくとも意味がわかる句が多い傾向になります。

ともすれば主役が妬む演技力
の課題は’脇役’でした。これは添えて読んでいただいたほうが
句意がわかっていただけそうです。

突然の来客予定組みなおす
これは課題’乱す’は書かなくともなるほどね
と言っていただけそうです。

句をたくさん作りまとめて句集にしたいという野望を
持っています。課題詠は雑詠を作るための訓練といわれることが多いようです。

誰もがわかるが、誰もは作れない句、究極の目標です。
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平成15年9月作(活字になった句)

2004-08-26 07:49:01 | Weblog
平成15年9月に作り後で活字になった句を紹介します。

面倒な依頼えてして後になり
そっけないメール気持ちが込められず
こみ入った用事前置き長くなり
相談を受けて本人より悩み
近道のつもり入門書を揃え
ともすれば主役が妬む演技力
突然の来客予定組み直す
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最近活字になった句

2004-08-25 06:17:40 | Weblog
今年の夏活字になった句を紹介します。

満腹になれぬプリマのハイジャンプ
単身の不便異動を待ちかねる
多数決とって責任軽くする
理不尽な意見に同意ある不思議
常識が通じない世をにらみつけ
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一年前作った句

2004-08-24 07:41:48 | Weblog
一年前に作った句を紹介します。

親切を素直に受け取れぬひがみ
夏休み子を第一に予定たて
行きよりも土産が重い里帰り
人ごみを避けた通りに渋い店
宣伝のメールに埋もれ来る私信
友人の朗報拍手するゆとり
力量を示しきれないやるせなさ
父に勝つつもりで決める志望校
抜けた歯をいとしむように動く舌
思い切り笑ってみても一人旅
どうとでも取れる意見を言いなれる
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2004年8月 雑詠

2004-08-23 07:11:56 | Weblog
本年も業界紙の夏の文芸特集に投稿しました。

部下の功績ほめ責任だけ取る
幸運で度量大きな師を得られ
トラブルが弱い部門をあぶり出し
逆境に妙案が出ず弱る志気
直言でゆがみはじめた身内の和
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2003年8月 近詠

2004-08-21 15:13:55 | Weblog
業界紙の昨夏の文芸特集に投稿しました。

本当は言えぬ仮初の付き合い
生活の見えない話遠く聞く
朗報を待って何度もメール見る
前兆はあったと後で言う安易
二進法命の価値も解いて見せ

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明日は君たちのもの

2004-08-20 07:52:08 | Weblog
私が中学生のころつまり35年位前
NHKに’明日は君たちのもの’という番組があり
中学の落語クラブが出演した。
ゲストはおばあさんもので有名な
古今亭今輔師だった。
この番組では中学生のユニークな活動を
サトウハチローさんが詩にしてして詠ってくれる。
僕らの顧問の先生はM先生で
技術家庭の担当だった。印象的な一節が
’工作室の机が僕らの高座’・・・である。

何故こんなことを書くかといえば
サトウハチローさんが中学生の川柳クラブに
贈った詩が川柳を作る心得
としてよく引用されている。

そのとき川柳を作っていたのは僕らの同年代
の人たちと思う。お仲間にこの中学校で
川柳をやっていた方がおられないのかと
思ったのである。

数日前中学時代の友人と会った。M先生はお元気とのことだった。
一度お会いしたいものだ。

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オリンピック川柳

2004-08-19 18:11:25 | Weblog
大阪オリンピック招致委員会が川柳を募集したことがある。
私は単純に大阪はたこ焼きだと考えて

たこ焼きにオリンピックのマークいれ

と作った。大賞、金、銀、銅に続く佳作に入選した。

日の丸について
日の丸の裏面ばかりが気にかかる
と作ったことがある。

そんな自分でも外国に住んでいた時オリンピックで
メダルを取った日本選手が君が代を聞き、日の丸を仰ぐ
のを見たときジンと来てしまった。
強制されない場面で愛国心を
感じてしまうのは日本に生まれたから?
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IT川柳

2004-08-18 07:16:11 | Weblog
少し発表が古い川柳です。縦書きなので本名で
発表しています。
ITというほどでもないかもしれませんが・・・

新年はファイルを空にして迎え
そろばんの代用にするコンピュータ
印刷と押せば紋切り型の文
スリムな携帯に分厚いマニュアル
携帯でコストの高い無駄話


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七五五のリズム(承前)

2004-08-17 14:46:02 | Weblog
大塚薬報の2000年3月号に尾藤三柳先生が’柳壇’
選後評に書かれているものを紹介します。

定型はもちろん尊重すべきですが十七音の中で、意味のきれと
音脚の切れが五ー七ー五と重ならなければならない
とする一部の意見にはあまりこだわる必要がありません。
現に初代川柳が在世中の古川柳でも
前期の五七調から
後期の七五調へと
リズムのあり方が変わっています。
明治期の入門書に「川柳の定型は七ー五ー五」であると
記したものがあるように、安永・天明期(1772-1788)
には七ー五ー五形式の軽快なリズムが中心になる (後略) 


知りたいことが次々目に入ってくるようになり
(スケールは小さいのかもしれませんが)
セレンデピテイという言葉を思い出しています。
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七五五のリズム

2004-08-16 07:13:01 | Weblog
掲示板で中八について議論しているうち
七五五の十七字音も川柳では?という話題になった。

つまり中五でもいいのじゃないかという意見だ。

私は柳樽にこの詩型があるのを知っていたから
川柳といえる。例句が必要では?と答えてしばらく
例になりそうな句を探していた。そして大略次のように
書き込みをした。


「755の例句見つけました。
出典は江戸川柳(国文学 解釈と鑑賞別冊 江戸川柳を読む
平成13年2月 江戸川柳研究会編 至文堂)です。

けちな名歌を大釜の中で読み(十六20)

これは石川五右衛門が例の
’石川や浜の真砂は作るとも世に盗人の種はつきまじ’
をかまゆでの刑の途中で作ったとのだろう言う意味の穿ちで
作者は五右衛門が泥棒でその歌だからわざと
’けち’をつけていると解釈されていました。

私も縦書きで
あなたらしいとほめられるけなされる
と句を作りましたが、本名で発表しました。
選者は尾藤三柳先生でした。

やはり読んでみてリズムは575の方が良いと感じますが
いかがでしょうか?

自分のもの以外の例句なかなか見つけられず
長い間お待たせしました。」

気にかけて読書をすると思いがけないところで
答えが飛び込んでくる、そんな経験のひとつであった。
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五八五

2004-08-14 19:56:03 | Weblog
川柳の疑問を話し合う掲示板で 川柳BBS
中八が話題になった。
句を上五・中七・下五として
中の字音数が八になることをさし
川柳では原則として避けるのが普通であるが
何故だろうという議論であった。

私は日本語のリズムは七五調で
読んでも聞いても心地よいから
定型詩の字音数のしばりは
音声言語のリズムから来ていると推測した。

松橋帆波さん
帆波の句箋苦闘
は標語は中八になることが
多いことをまず指摘して中七に助詞を加えること
で標語は意味の限定をしていると指摘した。

8月12日毎日新聞夕刊 3版 ’編集部から’
というコラムに編集者の方がこの夏暑くて
市販のお茶を飲み、ペットボトルを大量?消費したこと
を反省すると書いて
便利さも ほどほどが良いと やせ我慢
という短句を添えていた。

字音数は五八五である。

私であれば川柳が好きだから真ん中のを取るか
便利さをほどほどにするやせ我慢
(句ごとにも分けない!)と五七五にする。

川柳として書かれていないものを
筆者の方の了承も得ず
論評して申し訳ないのだが、
帆波さんの’意味の限定’というのが
よくわかる実例と思ったので紹介する。
あわせて毎日水準の高い句を作り続ける
松橋帆波さんに敬意を表する。
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詞書

2004-08-13 08:25:26 | Weblog
川柳の作者のあり方、号などについて考えているうち
サラリーマン川柳が変な号をつけさせるのが悪い
など批判めいたことを言ってしまった。
’福祉川柳’のような問題も起こりうるのだから
作品を発表するにはやはり
編集者、選者ばかりではなく
作者にも責任
があると思う。(’福祉川柳’は作者には
発表の意図がなかったと推測されるが・・・
あえて私は
自戒の念をこめて作者の責任と書く。)

大事な作品には本名あるいは’愛着のある’号を付記すべきとも思う。

戯作者のようなふざけた号を批判したこともあるが
思い入れのある号かどうかは外からはわからない。

ふと句境を付記する必要のならば
詞書にすればよいと思いついた。

作者名もつけた詞書のある川柳ならばあっても良いと思う。
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