子供の頃わが家には、なぜかいくつかの紙芝居があり、中でも私のお気に入りは「泣いた赤鬼」でした。粗筋はみなさんご存知だと思うので省略しますが、童話って大人になって読むと、受け止め方や感じ方がそれなりに変わって味わい深いものがあります。人間と友達になりたがった赤鬼のために、一芝居うって青鬼は山を去って行くのですが、誰かの幸せの陰には別の誰かの犠牲があるのだろうか。何かを得ようとした時、別な何かを失うのだろうか等々考えてしまいました。青鬼の別れの手紙の最後に「イツマデモ キミノ トモダチ」と書いてあって、何度も読んで赤鬼は泣き続けるのです。
私達もいつまでも友達でいようね。