小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

国営企業と特権:ベトナム再訪 その8

2014年01月26日 | 社会戯評
国営企業と特権:ベトナム再訪 その8
旧い友人達の旦那さん達は、皆、ゴルフ好きである。昨年、日本へ来たときにも、マイ・バッグ・マイクラブ持参であった。これには驚きましたが、何故なのかが、今回こちらにやってきて初めて、その理由が分かりました。彼らは、HCMCで仕事をしているのではなくて、二人ともブンタオでロシアとの石油関連の合弁国営企業に勤務していて、だからこそ、二人とも、ロシアに大学時代留学していた経験を有する先輩後輩だったわけで、謂わば、夫婦共働きではあるものの、運転手付き車で週末に帰ってくるプチ別居生活家族である。ゴルフ未亡人という言葉を教えてあげました。従って、旦那さん達は、大体、週末には、ゴルフが多くて、しかも、外人の客が来ると、必ずと行って良いほど、途中のロンタン・ゴルフ場で、プレイするそうである。又、終わったら、ドライビング・レンジで、予習・復習をするそうです。しかしながら、その費用は、プレーフィー等、全額、会社負担の接待交際費で、落とせるそうで、自腹を切ることはないそうである。皮肉っぽく、奥方である旧い友人達は、揶揄していました。一大リゾート地に変貌したブンタオで、その関連会社のホテルに泊めてもらいましたが、何とも、ばかでかいホテルで、設備は、豪華なのですが、サービスとか、客が少なく、ソフトウェアーが、その割には、貧弱であると自覚しています。何でも、年に、何回も国際会議を外国のお客さんを招いて開催するので、全員その時は、このホテルに宿泊して貰い、更に、宴会も食事も、すべて、完結して、外部にカネを落とさせないようにしているそうであるとか、だから、何とか、持ちこたえているとかで、それがなければ、とうの昔に、普通の民間企業だったら、倒産しているだろうと笑いながら云っていました。それにしても、この国の国営企業は、すさまじいほど、お金持ちです。民営化や、改革・開放が、大変なわけであることが、容易に、想像がつきます。同じ年代の旧い友人達は、既に、引退して年金暮らしですが、普通のサラリーマンでは、民間会社では、そうは行かないそうです。この辺にも、官民の二重構造と格差が、福利厚生、引退後の待遇にも、微妙にあるそうです。結局、汚職もこうしたことが一因なのではないかと、思われます。見て見ぬ振りをするわけではないが、どうやら、なかなか、改善されないらしい。社用車や運転手付き、或いは、接待費、福利厚生とか、とにかく、実質的に、眼に見えない形で、お金が廻っているのでしょうか?それにしても、これは、少々耳の痛い話で、話の横で、私の奥方が、肘をつついてきました。自分で話をしながら、若い頃の自分を想い出し、何とも複雑な気持ちになりました。