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警察官の女性医師ひき逃げ事故死が 行政を動かした?

2022年02月05日 | タイの出来ごと、あれこれ

 タイ国の交通事故死者数は、世界的にトップクラスであることは つとに有名です。

当ブログでも 事故死は、いくらでも減らせる方法があると、いつも 叫んでいます(苦笑)。

 

2月に入り、バンコク都では横断歩道の安全性を高め、交通事故防止のため

都内の100カ所の横断歩道に、歩行者用信号機を設置することを公表しました。

 

 <事故現場を視察するタイ警察副長官ら>

また 先月末、タイ警察庁が「横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいるにも関わらず、

停止しない車の動画を撮影することで、毎月5万バーツ(最大2万0バーツ)の賞金を、受け

取れるキャンペーンを実施する」 等々、最近は 横断歩道に関するニュースが目立ちます。

 

それは今年の1月21日、バンコク都内のパヤタイ通りで こんな事故がきっかけでした。

信号のない横断歩道を走行中の美しすぎる女性医師が、警察官の無謀なバイク運転により

 

 <事故現場とワララック医師>

跳ねられて死亡した事故です。 横断歩道でのバイクの事故は珍しくないんですが、

“警察官のひき逃げで女性医師を死亡させた” と、各メディで大きく取り上げました。

 

現場から歩いて逃走した21歳の警察官は23日、逃げ切れないと観念したのか、自ら警察に

出頭してきました。彼の父親も定年間近の現職警察官(警察少尉)です。タイの社会では、

 

 <事故を起こしたバイクと現場>

これまで特権階層や富裕層の子息が事故を起こし、ウヤムヤになるケースがよくあります。

しかし、今はネット社会。ネット市民とメディアにより、“警察官のひき逃げを許すな!” と、

いうコメントで溢れました。亡くなった女性医師のことも紹介され、炎上したようです。

 

被害者のワララック医師は、国立チュラロンコン大学医学部に勤務している眼科医で、祖父も

父も眼科医という家庭で育ち、自身も眼科医になったといいます。 タイ国一番の医学の名門、

 

 <ワララック医師>

国立マヒドン大学医学部を卒業後、ワララック医師は、サラブリ県にある国立病院で研修医

として経験を積み、最近になってチュラロンコン大学医学部に転籍していました。しかも

同大学医学部は、一時的な在籍で、近々警察病院に勤務することが内定していたといいます。

 

このような背景から起きた事故だけに、世論が行政や警察を動かしたのでしょう。日本でも

そうですが、事故や事件が起きてから慌てて対策を打ち出しケースは、よくあることです。

彼女が死亡したパヤタイ通りの横断歩道にも、信号機が設置されるようです。明日に続きます。  



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