新型コロナの影響でタイ国際航空が心配です！

　
　タイでは、新たに32人の新型コロナウイルス感染者が確認され、合計112人に ・・・

その32人には、エンターテイメント施設やレストランスタッフなどが 含まれていると、
聞きます。　タイ在住の方々も日本からの人たちも、十二分に ご注意くださいませ。

　
　＜タイ・ライオンエア＞

そう、タイ エアアジアに次いでタイ・ライオンエア（LCC）も、バンコクから全ての日本路線
（東京大阪 名古屋 福岡）を一時運休すると発表しました。ひとまず今月16日から31日までです。

感染拡大を受けてタイの航空・観光業界は最悪です。２月にタイを訪問した外国人観光客の
数は、前年比44.5％にまで落ち込みました。３月はこれ以上になるでしょう。　昨年は年間

約4,000万人でしたが半分以下に ・・・　日本も同じでしょうが、タイの観光産業は国内総生産
（GDP）の２割近くを占める主要産業だけに、タイ経済全体への悪影響は計り知れません。

　

特に心配なのがタイ国際航空です。それでなくとも、2019年の営業損失が前年の90.6億バーツ
から124.2億バーツ（約422憶円）に膨らんだことが報告されていました。　旅客数は0.8％増の

2,451万人、搭乗率は79.1％（2018年77.6％）でしたが、エアアジアなどLCCとの競争激化
及び バーツ高 等々で経営環境が悪化していました。　そこへ この新型コロナの来襲です。

　

すでに経営が危機的な状況の中、新型コロナウイルスによる需要急減の直撃を受け、大幅減便も
行なわれています。３月12日の株価終値は3.8バーツで、年初から45％も下落してしまいました。

そんな中 ４月11日付にて、タイ国際航空のスメート・ダムロンチャイタム社長が辞任すると ・・・
そう言えば、 昨年7月の新政権発足で運輸相が交代になり、機材調達計画を撤回させられるなど、
政府との意見の不一致と軋轢は目立っていました。が、本人から理由は明らかにされていません。

　
　＜スメート社長＞

タイ航空はタイ財務省が株式の51％を保有する国営企業です。今まで政府が送り込んだ歴代の
社長も、比較的短期間で辞任しています。　先々代のソラジャク社長は就任から１年２カ月後の
2013年12月に辞任。　１年の空白を経て、14年12月に先代のジャラムポン社長が就任しました

が、17年２月に辞任しています。　再度１年半に及ぶ社長不在を経て、スメート氏が18年
９月から就任。　しかし、まだ１年半です。それだけに巷では、“またか” という印象ですネ。

　
　＜スメート氏は仙台へ就航した時も来日しています＞

スメート社長は、役員やスタッフのミーティングでも、会社が経営破綻に陥り、事業停止の危機に
直面していると、全社員に叱咤激励、奮起を促してきたそうです。が、経営は上向きませんでした。

経営改革が急務なんですが、役員は空軍からの天下りが多く、従業員の待遇も公務員並みに
保障されており、社内改革が難しいと言われてきました。日本航空が、京セラ創業者の稲盛
和夫氏を迎えて立て直したのように、タイ国際航空も一からやり直す必要があるんでしょうネ ・・・　　


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