今日の服は何色？

バンコクでは月曜日に黄色のシャツ、ポロシャツを着用する(これはプミポン国王のお誕生日が月曜日、タイでは月曜日は
黄色の日）習慣がすっかり定着しましたが、これは昨年2006年のプミポン国王の即位60周年をお祝いすることから
スタートしています。タイでは12年という節目には特別な感慨を持つそうですから尚更です。その2006年度から
あっという間にこの習慣が広がりました。

当時、スタートした折には生活者の98％くらいの人が黄色シャツだったそうです。学校の運動会ではありませんが、
それは、それは壮観でしたでしょう。今の月曜日でも70％前後は黄色のシャツになりますが・・・

ところが、ここへきてピンク色のポロシャツを着ることが流行となり始めて、プミポン国王陛下の80歳のお誕生日を祝う
ロゴ付きのピンク色のポロシャツがタイ全国で飛ぶように売れているそうです。

これは、シリラート病院で脳虚血発作の治療を受けておられたプミポン国王が11月7日に退院された折に、ピンクの
ジャケットを着用されていたことが要因のようです。その時　車椅子に乗られた陛下の姿を見た数千人に及ぶ市民は、
手にしたタイの国旗、黄色の王室旗を振って、ある市民は喜びのあまり涙を流しながら、泣きながら退院をお祝いしました。

入院中には、陛下の病状を心配して連日数万人の市民が、シリラート病院を訪れ回復を願う記帳を行なったそうです。
ましてや、12月5日に80歳になられるご誕生日を目前に迎え、存命する国王では世界最長の在位期間になられるので、
タイの国民も必死にご回復を祈ったのでしょう。タイの新聞にも喜びの涙を流している市民の写真が大きく報じられていました。

よほど国王のお元気な姿が嬉しかったのでしょう。ピンクのシャツ、ポロシャツが流行るのも頷けます。
でも　これで終わりでは無いようです。その後、13日に陛下は同病院に入院中の姉君、ガラヤニワタナ王女殿下を
見舞われましたが、その時に着用されていたのが、緑色のブレザーだったそうで、その直後から、緑色のポロシャツを
求める人が急増しているそうです。　もう、国王の力と人気は半端ではありません！こうなると尊敬する市民もされる
国王も羨ましいぐらいです。世界の現代国家において素晴らしい、珍しいことだと断言できます。

ある女の子が「月曜日は黄色と決まっているから着る服を選ぶのは楽だど・・・」と言っていたのを思い出します。
これで国王が退院された水曜日はピンク、お見舞いに行かれた火曜日は緑と決められるので、その子もさぞかし微笑んでいる
ことでしょう。でも　タイの中年おじさんがピンクのシャツを着て堂々と並んで歩いている格好には、ちと・・・。
ワタクシも黄色の服は三着ほど持っていますが、今度ピンクと緑の服を揃えなければならないようです。


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