代理出産事件で 考えさせられることは ・・・

　　
　代理出産事件の父親であるＳ氏が、18日にタイで事情聴取に応じると、タイ警察に言ったまま、
一週間が経った今も、その姿を 現していません。　これでは警察の心証を 悪くするばかりです。

警察関係者も、「子供達を 愛していると言いながら、保護された後、タイからすぐに逃亡してしまい、
なぜあれから一度も会いに来ようとしない。　普通の親なら、子供が保護されたら事情を 説明するし、
放置はできないはずだ」 と怒り心頭のようです。　さらに こんなことが発覚しました ・・・

　

Ｓ氏は、代理出産で生まれた子供の親権を 取得するため、家庭裁判所で 代理出産の事実を
隠して、嘘の説明を していたというのです。　未婚のカップルに子供が生まれた場合、タイでは 通常

女性が親権を 取得しますが、Ｓ氏は不倫で子供が生まれ、経済的な事情で 自分が子供の親権を
取る方が 子供の幸福なるというような説明を したと ・・・　何を か言わんや、もう呆れるばかりですネ。

　タイで体外受精を 行なうには、タイ医療評議会による事前認証が必要です。 が、今回のケースでは、
認証されていない病院が体外受精を 行なっていたため、警察はその病院長を 指名手配しています。

　

タイで代理出産ビジネスが活発になったのは、国際的な代理出産エージェントが進出してきた７年前頃と
聞いていますが、実は その時期、商業目的の代理出産を 禁じ、医師だけでなく仲介業者らも罰することが
できる法案が起草されていたんですネ。　しかし その後、タイの政治混乱で、放置されたままだそうです。

その内容は、先進国と同じ水準の法案だといいます。　これだけ日タイと世界を 騒がせていますので、
プラユット新首相は、すぐ可決・成立させるでしょう。　本当に急いでほしい事案ですよねぇ～

　

　ところで、以前からタイでは タン・ブン （徳を 積む） という言葉を よく聞くと思いますが、
最近のタイ人の間では、ウン・ブン （徳を 運ぶ） という言葉を よく耳にするといいます。　

「子供ができない夫婦に幸せを 運ぶ」 という意味で、代理出産の俗称だそうです。　ある方が 「お金の
ために代理出産母を 引き受けた女性を 責めないための、いたわりの表現に思える」 と述べていました。

　

医療水準が高い割に費用が安い、貧しく誰かに頼らなければ生きていけない女性が数多くいる、法整備の
不徹底、この三点セットが揃っている国は 滅多にありません。　これにつけ込んでくる業者でもＳ氏でも

許してはなりませんネ。　私たちがまず優先しなければならないのは、子供たちの幸せでしょう。
　“大切に育てたい” と考えている親のためでなければ、代理出産を 認めてはいけませんネ！



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