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タイのサッカーが盛り上がっている? (2)

2007年11月22日 | タイの出来ごと、あれこれ
昨日から続きます・・・

日本(1921年)よりも6年も早くから創立され(1916年)アジアで最も歴史のあるタイ・サッカー協会ですが、
今の実力は日本、韓国に大きく水を開けられています。 
が・・タイでのサッカーは今でも最も人気のあるスポーツで、ちょっとした広場や学校の校庭では
サッカーをやっている子供達を通りかかった人々が熱心に観戦している光景をよく見かけます。

それなのに、なぜ 伝統も歴史も人気もあり、東南アジアで強くても、アジアをリード出来ないのでしょう。 
こんな説を、サッカーに詳しい友人から聞いたことがあります。 (あくまで友人の論法ですが・・・)

それは、サッカー選手の勝負に対する淡白さだと言います。サッカーはある程度 余裕ある家庭の子が、
学校で遊ぶスポーツとしてスタートしており、殆んどの選手は中流階級の子供が多いそうです。
当然 出身地は、都会のバンコクです。要するに、本当に貧しくてハングリー精神を持った少年は、
サッカーではなく、ムエタイへ行ってしまうようです。そんな背景が、タイのサッカーが強くなれない
大きな要因で、タイ選手は勝負弱いのだ、と言い切ります。

タイですから、当然ムエタイの方がサッカーより歴史もあり、ムエタイ人口も多く国技でもありますので、
ガッツある運動神経のある少年達はムエタイへ行ってしまうのでしょう。

サッカーの特徴はその足技が中心でしょうし、体の大きくないタイ人ではありますが、もともと、
ムエイタイやセパタクローなど、足を使うスポーツ伝統は独特なモノがあります。空中高くにある
ボールを、脚を振り上げてコントロールするあたりは、まさにセパタクローで大得意です。
(当ブログの8月13日付でセパタクローを紹介しています)
以前は、その足技に対戦チームも随分と苦しめられていたと聞きます。

もともと足技のテクニックは抜群のタイ人ですから、高校大会が通常化され、サッカーをやれる
環境とモチベーションが高まり、更に英国プレミアリーグの選手になれるという夢が現実化されれば、
タイのサッカーのレベルアップにも繋がり、ワールドカップ出場への悲願も決して夢では無いでしょう。

そして 違う所でもサッカーの競争が始まっています。

タクシンがマンチェスター・シティのサッカー学校を設立すると宣言すれば、民主党副党首のアピラックの
バンコク都知事は、早速、タイのプレミアリーグのエバートンFCが運営するサッカースクールを
立ち上げるとの都庁計画を発表し、こちらも優秀なタイ選手を発掘、育成すると言っています。
サッカー選手とそれを取巻くあちらこちらでも、一段とサッカー熱が高まりつつあるタイランドです!


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1 コメント

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タイのサッカーの未来 (山田)
2007-11-22 16:10:00
日本のサッカー界は、1993年のプロリーグ=Jリーグ発足により、世界に飛躍しましたが、タイのサッカー界は相変わらず、アジアの最底辺レベルを彷徨っています。

タイのサッカー界に未来はあるのか?
5年前の記事ですが、現在でも何ら事情は変わっていないので引用してみます。

<バンコクポスト 2002年6月26日 スポーツ記事から引用>

「韓国に出来て、何故タイに出来ないのか?」

2002年のW杯 共催国、韓国と日本のチームの成功は、タイサッカー関係者には辛いものなのかもしれない。
かつては我々と同じレベルで争っていた両国だが、それは過去の話となった。

韓国はタイのキングスカップの常連参加国だったが、いまや韓国はそんな地味な大会に興味を失い、フランスやイングランドといった強豪国と対戦したがっている。

タイがW杯最終予選に初めて進み、そこで苦しんだのに対し、韓国と日本は既に国際舞台で戦っているのだ。

それはホームアドバンテージだと感じるかもしれないが、この両チームの成功は、熱狂的なサポーターの後押しだけで成し遂げられるものではない。

W杯予選では、タイはホームでイラン・サウジアラビア・イラク・バーレーンと戦ったが、1度も勝利を得ることができなかった。

タイのサッカー関係者は、韓国や日本にできるのなら、我々も可能では・・・・・・と考えている。

では、それは可能なのだろうか?
韓国や日本のようになれるのだろうか?

・・・・・・・・私は、それはできると信じている。

しかし、より大きな問題は「いつできるのか?」ということだ。

 次のワールドカップ?
 10年以内に?
 自分の死後?

サッカーは言うまでもなく、タイでは最も人気のあるスポーツだ。その点で言えば、タイ代表が成功を収めるのは、難しいとは言いがたい。事実、韓国や日本では、サッカーよりも野球の方が人気のあるスポーツだ。

タイ代表の成功の為にはまず第一に、行動の指針を立てなければならない。

この指針こそが、日本と韓国がサッカーで成功した、重要な要素ではないのか。

タイのユース代表は、常にある程度のレベルでは成功を収めている。しかし、ユース代表のメンバーはその後、が続かないのだ。

我々には長いスパンで見た、若手選手の育成プログラムが必要だ。だがそういったガイダンスが不足しているという現状がある。

タイのサッカー関係者は、A代表に力を入れるがユースを軽視しているように思える。ユース選手の育成を抜きにして、どうやってA代表を強くするのか?

タイには、力強い国内リーグが必要なのだ。このリーグこそが、よりよい選手を育てるのだ。現在のタイリーグは良い方向に向かっていると思うが、依然として国内リーグというよりもバンコク・リーグと言える。

Kリーグ、Jリーグは欧州の各リーグほどではないかもしれないが、アジアではベストだと考えられている。Jリーグのレベルは高く、タイの選手がプレイするのは難しいだろう。

タイのトップ選手達が、代表レベルではタイの方が優勢だと思われてるような、シンガポールやベトナムのリーグでプレイしていると言う事実は残念なことである。

サッカーを発展するのに重要なのは、あらゆるレベルでの優秀な指導者の存在である。韓国のヒディング監督、日本のトルシエ監督が良い例だ。

だが、それには資金が大きな障害となる。どんな計画であろうと、健全な金銭面でのサポート無しでは成功はありえない。タイのサッカーには、おそらく政府の援助が必要だろう。

W杯後、タイのサッカー関係者はタイ代表チーム発展の為の考えを提示するだろう。このW杯の時流に乗って、政治的に発展計画を要求する時なのだ。

しかし、それは一時しのぎに過ぎない

韓国が88年のソウルオリンピック大会を開催したとき、タイのスポーツ関係者達は、16年後にはタイも韓国と同じようにホスト国になれると言っていた。

しかしタイはホスト国として訴え、何百万バーツも浪費した挙句に、結果として一次候補からも外れ、2008年の開催は出来なかった。

タイサッカー協会には有能な人物がいないわけでない。
もちろん、彼らは有能でなければならないのだが、協会が永遠に変わらない様な気がするのは何故なのだろうか?

協会の職員はその役職に長く就きすぎていて、情熱やアイディアが切れてしまっている。もし疲れてしまっているのなら、協会のメンバーは若手にその座を渡した方が良い。
それがタイのスポーツ、そして国のためになるのだから。
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