タイ国のコロナウイルスでの累計死者数が、昨日の53人で2,023人と二千人を超えました。
この中には、コロナ禍が原因で自殺した人、ストレスで亡くなった人達は含まれていません。
<昨日の感染者は4,786人でバンコク都は1,826人でした>
先週の土曜日午後5時頃、娯楽施設でのライブ音楽を職業としているボーカリストの
通称ファさんが、立体駐車場三階から飛び降り亡くなっています。昨年からのコロナ
ウイルス拡大で、多くの娯楽施設やホテル、レストランでのライブ音楽が中止され、
ここ二カ月間も、すべてのイベントがキャンセルされ、収入はゼロだったそうです。
<バンコクポストがファさんを報じていました>
ファさんと彼女のバンドは、他のアーティストの曲を独自のスタイルでリメイクして
演奏するグループで、人気が高かったと聞きます。また、歌手とミュージシャンの
グループが、生演奏を許可するよう求めた請願書を政府に提出してもいた最中でした。
このニュースは彼女の親族はもちろん、仲間や支持者に大きな衝撃を与えたようです。
<同業者が請願書を政府に提出していました>
娯楽施設の会場やレストラン、ホテルでの営業が禁止されれば、そこでライブ演奏していた
ミュージシャンの生活にも大きな影響を与えます。 かなり人気のあるミュージシャンで
あれば、テレビ・ラジオの出演もあり収入が得られるでしょうが、皆がそうではありません。
突然、中止になったり、契約が解除されたりすれば、途方に暮れてしまいます。ファさんも、
そうしたミュージシャンの中の一人で、将来を悲観し死を選んでしまったのでしょうか。
<ナイトライフの従業者も現金給付を要請>
そう言えば一昨日も、バー・カラオケ店・マッサージパーラーなどで働く人たちが、政府庁舎
前に集まり、“感染対策の制限措置で長期間にわたって店が閉められ収入がない” として、
制限措置が解除されるまで「1人当たり月5,000バーツ(約17,500円」の現金給付を政府に
要請。ナイトライフ産業の従業員代表が、首相宛の陳情書を政府担当者に提出していました。
このコロナ禍の現状は、タイ国でも自殺者を増やしています。タイ保健省の報告では、昨年の
自殺者が、10万人あたり7.27人に増えたといいます。今年は、コロナ禍による困窮・貧困が、
より大きく直撃していますので、10万人あたり8人を超えるかも知れないと言われています。
8人を超えたのは、1997年のアジア通貨危機の影響で経済が大混乱した時以来だそう。保健省は、
8人に警戒しているようですが、同時に遅れているワクチン接種を一刻も速く進めて下さい!
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