タイは貧富の差と同様に 教育の差の出ているのかな？

　　
　昨年のことでしたが、教育関係者の間で ちょっと 懸念される調査の発表がありました。

大学の国際ネットワーク・ウーニウェルシタース21が、まとめた高等教育システムの順位で
タイは100点満点中 46.6点で、調査対象の48カ国・地域中 41位 だったというのです。

点数は教育予算・研究成果・人材育成・国際的ネットワーク・規制などから割り出したそうですが、
１位は米国で100点。　２位はスウェーデンで83.6点、３位はカナダで82.8点でした。　他のアジアは

　

シンガポール 75.4点（11位）、日本 66.1点（20位）、香港68.9点（18位）、台湾62点（21位）、
韓国60.2点（22位）、マレーシア50.5点（36位）、中国48.3点（39位）、インドネシア37.5点（47位）
インド34.4点（48位） ・・・　ここで気づくのは、下位の国は貧富の差が激しい国々ですネ。

　一方、こんな興味深い消費者調査もあります。

カード大手マスターカードが 2012年11月～2013年２月に、アジア太平洋地域で行なった教育費に関する
調査によると、対象地域の消費者の69％は、平均で月収の14％を 子供の教育費に充てているそうです …

　

学校教育以外の教育費を 子供にかけている世帯は、インドで54％、タイと台湾で52％に上っているとか。
マレーシア46％、シンガポール45％、中国36％、韓国33％、日本29％、豪州７％の順でした。

スポーツ教室に通わせている → ニュージーランド43％、中国38％、タイ33％、韓国28％、日本23％
学習教室に通わせている → 中国53％、韓国50％、タイ43％、ベトナム40％、日本16％、豪州６％
音楽教室に通わせている → 香港52％、中国41％、タイ33％、日本17％ ・・・ でした。

この調査結果では、日本に比べて タイは はるかに、子供の教育費に充てている割合が高いのに驚きます。

　

これは、いかに タイの富裕層の一部が多くの教育費を かけているかの表れのように思います。
ですから、貧富の差と同様に 教育の差も ついてしまっているような気がしてなりません ・・・

　その結果でしょうか、昨日 タイの教育関係者にとって、二つの朗報が流れていました。

一つは、大学などで高等教育を まだ受けていない20歳未満の学生が、物理学の知識・能力を 競う
国際物理オリンピック （コペンハーゲンで開催） で、80カ国・地域の374人が参加する中、タイから

　
　　＜国際物理五輪のタイの学生、ニュースクリップから…＞

参加した５人は 金３個・銀２個を 獲得しています。　日本は銀２個・銅３個、中国、韓国は
それぞれ 金５個、シンガポールは金４個・銀１個でした。

もう一つは、高校生らが数理情報科学の問題解決能力を 競う第25回国際情報オリンピック （豪州・
ブリスベンで開催）で、タイから参加した４人は、銀メダル１個・銅メダル２個を 獲得しています。
これには、77カ国の299人が参加しており、日本は金１・銀２、中国は金４、韓国は金２・銀２でした。

　
　＜国際情報五輪のタイの学生、ニュースクリップから…＞

　こうして 一部の富裕層の子らは、着実に レベルが上がっているんですが、一般の
子らの教育を どうするしていくかが、タイ政府の大きな課題でしょうねぇ～　　



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