タイ人の常備薬って？

いつだったか、エアコンのつけっ放しで風邪を引き、39度近く熱が上がり、フーフーと困ったことがありました。

薬屋で解熱剤を購入、飲んだところ、数時間後にす～っと体温が下がっていくのを感じ、一気に平熱になり、効き目の凄さに、
驚いたことがあります。これを機会に、タイでは安易に薬を飲むのを止め、日本から来た方々にも、薬の強さをアドバイスしています。

海外で処方・販売されている薬は日本の薬よりも強い、とはよく聞かれますが、タイでもご多分に洩れず強いですヨ。
労働者健康福祉機構の調べでは、日本で市販されている総合感冒薬を比較しても、主成分のアセトミノフェンという有効成分量は、
タイの薬の方が2～5倍多いという結果が出ていると、何かの本で読んだ記憶があります。どんな薬にせよ、体の慣習もあり
日本から来た人がタイで安易に薬を飲むのは要注意です。

処で、老若男女のタイ人が常日頃から持ち歩いている常備薬をご存知ですか？

よく鼻先に近づけて匂いを嗅いだり、鼻に入れて匂いを吸い込んだりしている、リップスティックのような筒状のモノです。
そうです。「ヤ（薬）ードム（嗅ぐ）」と呼ばれる、メンソール成分が入っている薬です。これも成分が強いので、初めて嗅ぐと
頭にツ～ンと来ます。ですが、タイ人が言う効用では、頭痛、鼻風邪、気分が悪い、車・船酔い、眠気覚まし・・・と何にでも効く優れものだそうです。

タクシーに乗ればドライバーが、街を歩けば男女の学生が、お友達になった女性が、市場でおばさんが、ゴルフをすれば
キャディさんが、とホントよく使用しているのを見かけます。皆さんも一度や二度見かけていると思います。

「ヤードム」というのは、俗に言う総称であって各社メーカー毎にいろいろな種類を出しているそうですが、大体一本15バーツ前後でしょうか。

以前　プラスチック製のモノを持っていましたら、あるカウンターバーの女の子が銀色の金属製で彫り物入りのモノを
プレゼントされ、大喜びしたことがあります。後で友人が、これは御歳より用だ、と聞いてガックリしたことがあります。（笑）

このようにいろいろな種類はあっても、メンソール以外の成分の詳細は判りませんが、メンソール成分は強く常用の度を
過ぎると、タイ人曰く「中毒になる」「頭が悪くなる」とも噂されているようです。

今度、訪タイされたらお試しあれ。交通渋滞の排気ガス、暑さ予防、刺激物が欲しい時・・・等々、ス～として気分爽快になるかも？
でも　中毒にならないようお気をつけて下さいな。なんせタイの薬は強いですからね。

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