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タイが民政になっていく証し かも知れません!

2019年07月30日 | タイの出来ごと、あれこれ
 
 タイ国営の郵便会社はワチラロンコン国王の67歳のお誕生日を記念する切手を発行しました。

切手の額面は10バーツです。このような切手が発行されることにより、長く在位された
プミポン前国王からワチラロンコ新国王の時代になったんだ、という実感が湧いて来ます。

 

ところで タイの憲法には、国王、王妃、王位継承者、王室 等々を中傷したり、侮辱したりすることを
禁じる不敬罪という罪が、刑法112条に規定されています。国王について「崇敬され神聖な地位にあり、
何人も侵すことはできない」と定めており、違反者は1回の不敬罪で最長15年の禁錮刑を科されます。

日本にも昔の昔、同様の不敬罪が存在していましたが、第2次大戦後の1947年に廃止されています。
今の時代に、不敬罪という法律がある国は サウジアラビアかな。あと昨年2月に不敬罪が導入された

カンボジアくらいでしょうか。不敬罪という刑法はない北朝鮮も、金正恩 委員長の悪口などを言うと、
罰せられるのかも。近代国家となったタイに不敬罪が存在するのは、ちょっと信じがたいことでした。

 
 <釈放されたシラポップ氏>

2014年のクーデターで軍が政権を握って以来、約100人が不敬罪で起訴されており、今だに
十数人が不敬罪で刑務所に入っています。ところが、昨年から不敬罪による新たな事件は1件だけ、
今年に入っても不敬罪での逮捕者はゼロで、むしろ刑務所から釈放される人が増えているようです。

6月11日には、タイでは著名人でもある不敬罪の被告の一人、文筆家のシラポップ氏(56)が保釈
されています。 彼はクーデターから約1カ月後の14年7月、ブログなどに書いていた文章や詩が

 

前国王の中傷に当たるとして逮捕されました。 当時、プラユット首相を「国賊」と非難した
グループの一員で、勾留期間は 現在勾留中の不敬罪被告の中でも最も長い5年弱に及びました。

過去に軍事法廷で裁判が続いていた折、7回の保釈申請は却下されており、今回、保釈が
突然 認められました。明確な理由は不明のようですが、申請書類に国連人権理事会の
「シラポップ氏の長期勾留を批判する声明」が、添えられていたといいます。 

 

保釈された11日は、タイ国会で首相指名選挙が行なわれ、プラユット氏の首相継続が決定し、
軍政から民政に変わった5日後でした。 軍事政権下で不敬罪が存在するなんて、海外から
一番 批判される視点ですので、民政に変わる機に 方向転換したのでは、と言われています。

また不敬罪に対して意外ですが、ワチラロンコ国王は、賛同されていないという話も漏れ
聞こえています。もし本当なら「真の民政国家」に変わってきているという印象を、海外
諸国にも映っていくでしょう。 海外にアピールする良いタイミングではありますネ。  



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