「本当に困っている人」を助けられない
「福祉のパラドクス」の罠に陥る日本――そうしたスティグマ(恥辱感)や「福祉のパラドクス」の問題も唐鎌先生は指摘されています。
厚生労働省の文書に、もう十数年前だと思いますが、福祉は基本的には「自助」でやっていくのが当たり前だと書かれていました。「自助」がどうしてもできない、「本当に困っている人」のために福祉はあるのだと厚労省は言うわけです。それで「本
・・・
『ハリー・ポッター』はイギリスの生活保護のおかげ
――一人ひとりの国民の潜在能力が生かされないという点で、日本では『ハリー・ポッター』の作者は生まれないということも唐鎌先生は指摘されていますね。
J.K.ローリングさんは離婚母子家庭で、生活保護(イギリスの所得援助)をもらいながら毎日喫茶店に行って、いつも2階の窓側の決まった席で『ハリー・ポッターと賢者の石』を書き続けたわけですね。イギリスだから可能だったのだと思います。日本だったら、母子世帯で30代の母親だったら真っ先に就労支援の対象になります。「毎日、就活しなさい」「
井上伸 | 国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者
ハリー・ポッターは日本では生まれない - 能力つぶし社会的損失ひろげ機会の平等を保障しない日本社会
「福祉のパラドクス」の罠に陥る日本――そうしたスティグマ(恥辱感)や「福祉のパラドクス」の問題も唐鎌先生は指摘されています。
厚生労働省の文書に、もう十数年前だと思いますが、福祉は基本的には「自助」でやっていくのが当たり前だと書かれていました。「自助」がどうしてもできない、「本当に困っている人」のために福祉はあるのだと厚労省は言うわけです。それで「本
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『ハリー・ポッター』はイギリスの生活保護のおかげ
――一人ひとりの国民の潜在能力が生かされないという点で、日本では『ハリー・ポッター』の作者は生まれないということも唐鎌先生は指摘されていますね。
J.K.ローリングさんは離婚母子家庭で、生活保護(イギリスの所得援助)をもらいながら毎日喫茶店に行って、いつも2階の窓側の決まった席で『ハリー・ポッターと賢者の石』を書き続けたわけですね。イギリスだから可能だったのだと思います。日本だったら、母子世帯で30代の母親だったら真っ先に就労支援の対象になります。「毎日、就活しなさい」「
井上伸 | 国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者
ハリー・ポッターは日本では生まれない - 能力つぶし社会的損失ひろげ機会の平等を保障しない日本社会
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