本当か嘘かは知りませんが小林秀雄が自分の子供に国語の宿題を見て欲しいと頼まれたものの、課題の文章があまりに分かりづらいので誰の文章なのかを確認してみたら小林秀雄自身が書いたものだったという笑い話を聞いたことがあります。しかし僕自身の感覚ではその小林秀雄以上に難解で混乱しているのがジョルジュ・バタイユの著作ではないかと思っています。
無知な僕は何を血迷ったか大学でジョルジュ・バタイユの授業を取ってしまったのですが、その授業で課題図書になっていた『内的体験』がジョルジュ・バタイユとの最初の出会いでした。僕の知る限り思想系の本は難しいことを理路整然とロジックを組み立てて語っていくものだとばかり思っていたのですが、『内的体験』の文章は難しいことをかなり混乱した筆致で訴えかけてくるような感じで、ただでさえ思想系の知識のない僕には俄には受け入れがたいものがありました。
ということで興味はあったもののジョルジュ・バタイユとは距離を置くような生活が続いていたのですが、そんな僕に光を投げかけてくれたのが『バタイユ入門』です。この本はジョルジュ・バタイユをまったく知らない人でも読むだけでジョルジュ・バタイユが理解できたような気にさせてくれる秀逸な本です。フロイト、ニーチェ、ヘーゲルなどの話を織り交ぜながらジョルジュ・バタイユの思想が実に分かり易く解説されています。最近久し振りに読み返してみているのですが、その分かり易さが手伝って何回読んでもわくわくしますね。
『バタイユ入門』を読んだ上で自分の「好運を賭けてみる」のが良いでしょう。
無知な僕は何を血迷ったか大学でジョルジュ・バタイユの授業を取ってしまったのですが、その授業で課題図書になっていた『内的体験』がジョルジュ・バタイユとの最初の出会いでした。僕の知る限り思想系の本は難しいことを理路整然とロジックを組み立てて語っていくものだとばかり思っていたのですが、『内的体験』の文章は難しいことをかなり混乱した筆致で訴えかけてくるような感じで、ただでさえ思想系の知識のない僕には俄には受け入れがたいものがありました。
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