虹の向こうに

4人の子どもの父親をしています。
リバ剣、段位は三段。
なぜか少年野球の監督してます。

BLUESの加速を止めなければ

2010年10月28日 | ひとりごと

弱い者たちは夕暮れ さらに弱い者を叩く
その音が響き渡れば BLUESは加速していく

見えない自由がほしくて 見えない銃を撃ちまくる
本当の声を聞かせておくれよ


THE BLUE HEARTSの「TRAIN TRAIN」の一節です。


また、いじめを原因とした自殺という悲しいニュースが起きました。

苦しかったんだろうな、つらかったんだろうな、と思うと、やるせない気持ちで一杯です。


一方で、こういう報道があるたびに「いじめ」について語られることになります。

だいたいがこういう論調。

「いじめはどんな理由であっても決して許されない行為である」

つまり、とにかく「いじめはいけません!」ということです。


教育者に限って声高にそう叫ぶのを聞くたびに、またいじめっ子を追い込むのかと切なくなります。


確かにいじめはいけません。

一方的に決まった誰かを傷つけ、貶める行為は許されるべきではありません。


ただ、いじめている子どもも子どもである以上、まだ教育の対象であることがすっぽりと抜けてしまい、「いじめっ子」=「矯正が必要な悪」という見方をしてしまう。


でも、そういった行為の裏には必ずその行為に至る背景があると思うのです。

何かからの逃避、何かに対する反発、何かに対する不安、何かに向けての怒り・・・

学齢期、言い換えれば思春期前後の子どもたちの中にはそういった形にならない「負の要素」を心に抱えている子どもがいます。

本来であれば直接の対象(親だったり、学校だったり、社会だったり・・・時にはそれがわからなかったり、自分だったり)に向かうべき「負のベクトル」を、何かの理由で正しい形で表明できないとき、様々な形で表現し、信号として大人たちに送るのです。

自傷、不登校、軽犯罪・・・

いじめもその中の一つである場合があります。

「いじめっ子」は、誰かをいじめることでしか自分の中の「負の要素」を表現できないのかも知れないのに、「他人をいじめるなんて、どんな理由があっても許されません」と切り捨ててしまうことは教育上本当に正しい手段なのでしょうか。


また、いじめが集団的なものである場合、いじめが集団化する原因がその集団に潜在しているということです。

いじめっ子・いじめられっ子以外の存在になったときに、いじめに荷担せざるを得ない集団心理的な要素があったということです。

第三者、もしくは仲裁者の存在を許さない、もしくは隠してしまう集団的な空気。

本来、いじめはそういう意味で根が深く、「悪いことだ」と切り捨てたところで何も解決しないのです。


弱い者がさらに弱い者を叩いているのです。

そして、もっとも弱い者は、自らの中に弱い者を見いだして叩く。

それが進むと自殺・・・希死念慮につながっていくのです。


「いじめ」という行為を無造作に止めるのは、「見えない銃」を取り上げただけで、「本当の声」に耳を傾けていない。

「聞かせておくれよ」と大人が耳を傾けて、見えない銃を撃たなくても済むようにしてあげることが本質的な解決につながると信じて止みません。



ボクはいじめを肯定はしていません。

是認もしていません。

ただ、「いじめ」という表面的な行為に引きずられて、そこにある本質的な、根源的な問題に向き合わなければ、何の解決も教育的効果もないと訴えたいのです。

少なくとも、教育に携わる人にだけでも伝わってほしい。

「だいじょうぶ3組」

2010年10月28日 | 
を読みました。

久しぶりの読書感想。

だいじょうぶ3組
乙武洋匡・著 講談社

ドロドロした人間関係や事件はなく、かといって理想や幻想で埋め尽くされてもいない。

美談が並ぶわけではないのに、ちゃんと(?)感動がある。

フィクションでありながらリアリティーがあって、いい意味で「完結しない」ストーリー。

ボクたちの日常は常に完結しないでつながり続けるでしょう?

それから、この本の中には、絶対的な存在がいないように思います。

絶対的な・・・「味方」「敵(敵対者)」「正義」「悪者」・・・

子どもも教師もたくさん出てきますが、それぞれが(主人公・赤尾先生も含めて)いろんな一面をもっていて、苦悩と葛藤の中で暮らしている。

「この人は〇〇」と決めつけることはできないということを自然に描いているように感じます。

そして子どもたちに正面から向き合う赤尾先生と、それに少しずつ、でもちゃんと応えていく5年3組の子どもたち。

そのそれぞれが成長していく世界に自然と引き込まれて、後半になるといつのまにかウルウルしながら読んでました。
(電車の中なのに・・・)


普段子どもと向き合う仕事をしているので、改めて気付かされた部分もあり、考えさせられた部分もあります。

でも、それは別として、純粋にオススメできます。

誰もが一度は小学5年生だったわけで、その時の自分やクラスのことが思い出されるかもしれませんよ。



ボクは、この本を読む前に

五体不満足~完全版
講談社文庫

だから、僕は学校に行く!
講談社文庫

を読みました。

乙武さんがどんな道程をたどってこの小説を書き上げたのかがわかるような気がします。

ちなみに、「五体不満足」を読むなら文庫本の「完全版」をオススメします。

最後の「文庫版あとがき」に書かれた乙武さんの苦悩に深い意義を感じるので(当たり前ですが、あとがきだけ読んではダメですよ)。



乙武さんって同い年なんだよね。

関係ないけど、なんか誇らしい。



「だいじょうぶ3組」 10/10/27 読了


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Happy HALLOWEEN!

2010年10月28日 | 育児
ハロウィンって、まだなんだかよくわからんし、しっくりはこないけど、まあ、街がにぎやかになって何となく楽しい雰囲気は悪くない。

昨日保育園にお迎え行ったら、玄関前にカボチャランタンがあったので記念撮影 by 携帯カメラ


なんでも、園児のパパ作成らしい。

すごい。


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