安田記念の勝ち馬には、漁夫の利が大きかった。
確かにグランを内に閉じ込めることには成功したので、勝ち馬の資格はあるけれど、はっきりと展開に恵まれた。
G1で大事な要素である運を引き寄せたのだから、それもまた実力。
インディチャンプはまた運に見放された。
スタートして少し行きたがる面は見せたが、すぐに落ち着いて中団追走。
理想的な位置で四角を回ると、持ったままの状態で坂を駆け上がる。
周りの馬たちはみんな手が動いているのに、インディチャンプの福永だけは持ったまま。
持ったままで先頭に立った。
これ、すごくいい感じに見えるけれど、最悪のケース。
インディチャンプは前に馬がいなくなると、ズルくなる。
力を抜くのだ。
これはもう、何度も何度もそうなってきているから間違いない。
先行した馬たちが早々にバテて下がってしまったことにより、ラスト200メートルも残した所で先頭に立ってしまった。
そこで終了。
レースから離脱したインディチャンプは、後ろから来た馬たちになす統べなく追い抜かれてしまった。
福永が悪いとは思わないが、これはもう同じ戦法では勝ちきることが難しいのでは。
この辺で、新味を求めて鞍上変更もアリではないだろうか。
先頭に立ってもの遊ばせない技術を持つ騎手。
誰かいませんか。