天皇賞では1本人気を裏切ってしまったゴールドシップ。
その単勝は1.3倍。
競馬場にいる、ほとんどの人がゴールドシップの勝利を疑わなかった。
結果は、2段スパートが不発で5着。
勝ち馬、フェノ―メノから5馬身も離されてしまった。
結果だけを見れば惨敗。
こういう経過があって、今回の宝塚記念では3番手評価になっている。
しかし、なりとろの考えは違う。
ゴールドシップが圧勝するはずの天皇賞を負けたからと言って、
その評価は全く変わらない。
天皇賞春。
敗戦の理由は3つあった。
1. 前残りの高速馬場
2. 調教の変更
3. 直線の不利
この過程があり、ゴールドシップは負けた。
負けるべくして負けたのだ。
『 前残りの高速馬場 』
サトノシュレンが逃げたペースはかなり早かった。
しかし、2番手以降は折り合いもついて平均ペース。
上位入着の馬たちは、ある程度前で、しかもウチを回れた。
直線で前が止まらない傾向の馬場…。
そんな中、後ろからレースを展開したゴールドシップは、
3コーナー手前で外を回って一気に進出。
だが、4コーナーでは手応えが怪しくなってしまう。
らしくない競馬に、勝利を期待した観客は悲鳴を上げた。
ここで、2つ目の敗戦理由。
『 調教の変更 』
が、考えられる。
ゴールドシップは、レース前の本追い切りを、
いつもは坂路で行っていた。
なのに、この天皇賞前だけは、
坂路の馬場が悪いからという理由で、芝コースでの追い切りに変更されいる。
いつものレース前と違う段取りで臨む大一番・・・。
ゴ―ルドシップの中に、何か違和感のようなものが無かっただろうか。
坂路で負荷をかけられたらレース・・・。
このパターンを崩した事による見えない影響、
あっても不思議ではない。
そして、レース中で起こった、
『 直線の不利 』
これは、4コーナーを曲がってスグに、
ジャガーメイルの斜行による進路のカットだ。
ペナルティが付くような大きな進路妨害ではなかったが、
ゴールドシップの走りを考えるとかなり痛かった。
4コーナーを手応え悪く回ってきたゴールドシップ。
直線に入ると、勝ち馬フェノ―メノに一気に離された。
しかし、それを見たゴールドシップは、必死に後を追っているのだ。
VTRを見てもらいたい。
追い出してスピードに乗りかけた時、ジャガーメイルに前をカットされている。
一旦、内田騎手が追えなくなるほどブレーキを踏み、
それから外に立て直していた。
そこからまたエンジンを掛け、もう一度差を詰めているのだ。
あの不利が無ければ、2着は十分考えられたと確信している。
4角で手応えが怪しくなるのは織り込み済み。
最後までバテずにしぶとく伸びるのがゴールドシップの真骨頂なのだ。
実力で負けた訳ではない。
フェノ―メノとは、「上手く行った」か「行かなかった」かの差、だけだ。
宝塚記念は中距離だけど、あのコースは捲りが利く。
同じ芦毛で、レースの勝ちパターンも似ているヒシミラクルのように、
前を行くライヴァルたちを一気に捕まえられる。
こんどこそ、フェノ―メノは恐怖するはずだ。
後ろからギュンギュン進出してくるゴールドシップに・・・。
そういえば、内田騎手がゴールドシップにつきっきりで調整していると聞く。
昨年のダービー、岩田がディープブリランテに密着して調整した姿と重なる。
岩田は稚拙な騎乗で騎乗停止中だったが、
内田はレースにも乗りながら、東と西を行ったり来たりで頑張っている。
これほどの努力を、ゴールドシップが認めない訳がない。
勝つのはゴールドシップ。
オルフェーヴルに勝てる可能性が一番あるのが、
このゴールドシップであるからだ。
オルフェーヴルは無念のリタイアになってしまったが、
忘れちゃいけない『黄金配合』!!
ロングスパートで仁川の・・・いや、全世界の競馬ファンを震撼させる!
ゴールドシップこそが、オルフェーヴルの最強馬伝説の継承者だ。