うぐいすは床下に潜む。
春の光がふりかかる廊下を、法衣をまとった僧侶の列が御堂へむかう。ゆっくりと一歩、また一歩。
床板を踏みしめるたび、澄んだ甲高い音が短く、足元で鳴った。
京都、東山の浄土宗総本山知恩院。
御影堂や方丈をつなぐ全長550メートルの回廊は、ウグイスのさえずりに似た音を出す。
「鶯張りの廊下」と呼ぶ。静かに歩こうとすればするほど、音は大きく響く。
法然上人が念仏の教えを説いた地に立つ伽藍は、江戸初期の寛永年間に再建された。
床板は、上から釘でうちつけると足にひっかかる。そこで下からつなぎ留めた。
「目かすがい」というカギ型の金具の裏に食い込ませる。もう片方の端は床を支える横木「根太」にあて、釘で固定する。板を踏むと、重みでかすがいとくぎが触れ合う。このきしみがウグイスの正体だ。
「ホーホケキョは『法を聞けよ』」。「極楽から発せられた聖なる音」として聞く。
阿弥陀経には、「多くの鳥が浄土でさえすり、仏の法を説く」とある。
「鶯張り、衣のきね擦れ、心の鼓動。お堂へ入る時、三つの音が一体となって静かな心持になるのです」
先人の仕掛けに負けじとばかり、庭先で本物のウグイスが一声、春を告げた。
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春の光がふりかかる廊下を、法衣をまとった僧侶の列が御堂へむかう。ゆっくりと一歩、また一歩。
床板を踏みしめるたび、澄んだ甲高い音が短く、足元で鳴った。
京都、東山の浄土宗総本山知恩院。
御影堂や方丈をつなぐ全長550メートルの回廊は、ウグイスのさえずりに似た音を出す。
「鶯張りの廊下」と呼ぶ。静かに歩こうとすればするほど、音は大きく響く。
法然上人が念仏の教えを説いた地に立つ伽藍は、江戸初期の寛永年間に再建された。
床板は、上から釘でうちつけると足にひっかかる。そこで下からつなぎ留めた。
「目かすがい」というカギ型の金具の裏に食い込ませる。もう片方の端は床を支える横木「根太」にあて、釘で固定する。板を踏むと、重みでかすがいとくぎが触れ合う。このきしみがウグイスの正体だ。
「ホーホケキョは『法を聞けよ』」。「極楽から発せられた聖なる音」として聞く。
阿弥陀経には、「多くの鳥が浄土でさえすり、仏の法を説く」とある。
「鶯張り、衣のきね擦れ、心の鼓動。お堂へ入る時、三つの音が一体となって静かな心持になるのです」
先人の仕掛けに負けじとばかり、庭先で本物のウグイスが一声、春を告げた。
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私も先日、山科川の辺でウグイスの声を聞きました。毎年ここで聞いてます、春の到来を感じて気持ちがホッとします。
明日は桜チラシの雨になるのでしょうか、終日雨だそうなので、また気分が重いかも分かりませんね。
ゆっくりと静養なさって下さいね。
知恩院行って歩いたことはありますが、そんな事はしりませんでした。
>知恩院さんは、うちの宗派の総本山ですからね。
天気によってしっかり今朝から、後戻りしています。いっぱいいっぱい気のすむまで泣いてみようと思います。