Festina Lente

ゆっくり急いでまいります

日本郵政は民業だが・・・

2009年06月23日 | Blog徒然草
首相は、郵政の人事に介入しないと言う。

小泉勢力の攻勢に屈したのか、はたまた、誰かの入れ知恵か?

郵政省→郵政公社→郵政会社となったが、この組織は、国が百%出資のひとり株主の一人会社の体をなしている。
確かに民間会社と同じ体をなしてはいるが、もともとは国の資産。ということは、国民の税金から出ているものではないか?

そもそも小泉が郵政民営化を断行したのは、財政投融資の財源などになっていた郵便貯金や簡易保険の莫大な資金を官僚の手中から切り離したかったからだ。
この趣旨からすれば、民業に政府の介入は望ましくないという理屈はわかるが、人事に全く手を出さないと言うのは解せない。

民間に対する国の干渉については、ちょうど「政教分離」の議論に、こんなのがある。

「政教分離」の原則を貫いて、「国の政治」と「宗教」が、完全に分離していなければならない、だから、「キリスト教の教会が火事になっても、『政教分離』だから、消防車は出動できない」というもの。

どう見てもおかしいでしょ?消火活動というのは、「政教分離」とは、別の公共性・公益性の要請が働くでしょ?「教会」だからって火事を消しに行かなかったらあたり一面火の海になっちゃうかもしれないでしょ?

民業に政府が介入しないのは、原則としてわかるけれども、今度の騒動は、また別の側面の問題が内在してるでしょうが!

たとえば、「かんぽの宿」などのかつての「国有資産」の売却を不透明な入札で売却を決めた経緯について、西川社長も、「かんぽの宿」売却プロジェクトだかなんだか知らないけれども、西川社長が連れてきたそこのメンバーも、なんの謝罪も説明もない。もう民間企業なのだから国民には説明はあんまり要らないということか?鳩山が全部正しいとはいわないけれども、もう少し、国がきちんと責任を持った方がいいんじゃないの?
それじゃあ、官業を切り離して民業にしてしまえば、極端な話、何があっても国は介入しないと言うことか?「教会」と「火事」の喩えからしても、そりゃあおかしいだろう?しかも、国民の税金がもとになってる会社だろう?郵政事業って、ヤマトさんとか、佐川さんとかとは規模の違う、巨大でなおかつ離島や山村の高齢者たちにも関わるものすごく公共性も公益性もある事業だろうが!

単に、「民業に政府が介入するのは不適当」というドグマを杓子定規に当てはめただけの深慮のない見解にしか思えない。

それから、国が唯一の株主なんだから、国の利益つまり、きちんと公共性と公益性に鑑みて人事に介入するのが僕は当然だと思う。民間会社だって、会社のコーポレートガバナンスの最終責任は株主がもつんだよ、麻生さん!!!会社の経営者だったとか言ってエバッてるけど、あんたの会社、あんたが社長だったときに、あんたの経営力のなさのためにつぶれそうになったじゃない!!!

会社のことも、国のことも、シモジモのことも何にも解ってないんだな、あんたは!!!

よくそれで平気な顔をしていられるなあ。Know Your Shame!!!



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4 コメント

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国は責任を取りません (にゃあ。)
2009-06-23 23:57:07
お疲れ様です。私が勝手に思っていることですが、郵政民営化というのは、各事業もバラバラにした上で民営化することで、外資にとって買いやすいサイズの会社にした、ということだと思っています。
 そんなふざけた話があるわけがない、と世間は思うかもしれませんが、そうだとしたら、国として人事にも介入しないというのは、ありそうな話だと思います。

 あの郵政選挙の国民の判断は、なんだったのでしょうか。私は選挙権のある人間に、どれくらい考える力と、自分に対する責任感があるのか、極めて疑問です。
 当時、日吉の街頭で、竹中とすれ違ったときに、「売国奴!!」と言ってやりましたが、それでどうにかなるものではありません。
 日本の総理大臣など、米国や外資の手先ぐらいにしか思えません。
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そうなんですよね (FL@モバイル)
2009-06-24 00:12:20
にゃあさん、こんばんは!
郵政民営化って、官僚から外資に資金ポジションを移動させただけなんですよね。
見込みは甘いかも知れませんが、まだ郵便貯金は外資には渡っていなさそうなので、外資の手に渡るのを阻止出来るかも知れません。そうなることを祈っています。
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どうなんでしょうか (にゃあ。)
2009-06-25 02:12:12
お疲れ様です。かんぽの宿なんて、あんな処分の仕方をする訳ですから、売ることで内部の偉い人は立場を保っているだけなんではないでしょうか。主君が外資に変わっただけで、もう、相当の資金は流出しているのではないか、と勝手に想像しています。日本がこんなに貧乏になるまでは、日本人の貯蓄率というのは、世界的に見て異常ですから、それに目をつけた連中は、さっさと分けていると思います。
 国がやっていたときですら、ずいぶんゆうちょの資金で投機をやっていたらしいですから。
 再度国営化を図っても、遅いか、あるいは一層混乱するのではないか、というのが、素人の私の感覚です。
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業務改善命令 (FL@inaka)
2009-06-25 16:03:38
にゃあ。さん、こんにちは!
ニュースで見ただけですが、中途半端な業務改善案ですね。「かんぽの宿」の売却も、自ら、適正だったとして再検討するつもりはなさそうですね。これでは、外資の手先と言われても仕方がないですね。やはり人事にきちっと責任を持つべきです。今度の西川体制続投というのは政府がお墨付きを与えたわけで、これでまた何かあったら、もう面目丸つぶれですね。
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