Festina Lente

ゆっくり急いでまいります

最近流行りのMMT

2019年09月12日 | Blog徒然草
MMTという、経済理論の本をしばらく前に読んだ。
いちおう大学で経済学もけっこうやったのでね、言わんとしていることはよくわかる。

また、先ごろ、アメリカの美人な大学教授が来日して、 「MMTの正しさは日本の金融政策が証明しています」というお話も聞いた。

そして、あの「令和新撰組」の山本太郎の掲げる政策もMMTに基づく。

MMTとは何か、日本のように、ほとんど国内だけで借金をしている政府は、どんなに国債を発行しても、決して破綻しない、という説のこと。

ただし、インフレには気をつけて、通貨の発行量を政府がコントロールすればよい、という説。

今、表面上、政府(財務省)と日銀は独立しているけど、政府が発行している国債を日銀が市場通じて買い取っている。それで、安倍政権下で2012年から始まったアベノミクスでは、この手法で、日銀が刷って出したお金は、以前の倍になっている。

そして、国債と地方債を合わせた
公債発行残高は、1200兆円くらいになっている。これは、国内総生産のおよそ3倍の額だ。

こんなに国債を発行しても平気な先進国は日本以外にない。国の財政はいっこうに破綻するきざしがない。

これこそが、さっき言った美人の教授の主張していることだ。

現在は、政府によると景気がいいらしく、消費増税するという。

MMTは、デフレているときは、増税じゃなくて減税、そしてどんどん政府主導で、公共投資しろ、という。その費用は、国債発行でまかなえ、と。

なぜ、MMTが、国債発行をほぼ無制限に認めるのかだが、国債は、日本全体の借金ではなくて、国民が政府に貸しているお金、つまり、国民の側から見れば、それは借金ではなくて、国民の財産、つまり貯金なんだと。

また、現在、我々庶民に景気がいいという実感がないのは、お金は、日銀の金庫に、市中の銀行がそれこそ、莫大に貯金しまくって、なかなか、我々庶民にまわってこないからだ。

銀行は、庶民がお金を借りてくれないと、我々庶民のところまで、お金を届けてくれることはない。

つまり、市中の人も企業も、銀行からお金をあんまり借りていないのだ。

だから、我々のところまでお金が来ないのである。

何でお金を借りないのか、まあ、銀行からお金を借りて、返せなくなるリスクがあるからだ。もし銀行から借りたお金でした事業に失敗したら、会社が倒産するかも、個人は破産するかも。
こんなことを恐れて、企業も個人も銀行からお金を借りないのだ。

銀行は、ものすごくお金を持っているのに、資金需要がないのだ。

ここにアベノミクスの欠点がある。

MMTは、公共投資をやれ、なんならベーシックインカムをやって、それから、年金の支給額を増やせ、という。

ベーシックインカムは、政府が、国民みんなに、一定額のお金を支給する仕組みで、フィンランドなんかでは、実験的に行われている。

これをやれば、おそらく景気は一発で良くなるだろう。

しかし、安倍政権は、従来の財政規律を気にして、そこまではやってない。だから、庶民に景気がいいという実感がないのだ。

もし、MMTを採用すれば、日本国債を百パーセント国内だけで完売するなら、財政は決して破綻しない。

私は個人的には、賛成。

それも、ベーシックインカムの財源を国債発行に基づくのではなく、日本近海で埋蔵量が莫大に確認されている、メタンハイドレートの採掘で十分まかなえると思う。

この採掘を国が国内の企業に発注してやらせるのだ。

そして、メタンガスとして、輸出する。メタンガスは、石油よりも二酸化炭素の排出量が低く、環境にやさしい。

日本は、現在の中東の産油国のように豊かになるだろう。
そして国民には毎月二十万円のベーシックインカムを与える。教育と医療は完全無料にする。

そうすれば、消費も活性化して、あっという間に景気は回復する。

月に二十万円よりも多く欲しい人は、働けばいい。

こんなことを考えていると、現実、そんなにことは単純ではない。
批判者も多い。

しかし、アベノミクスで通貨量を倍にしたのに、大して景気が良くなっていないという、失策を挽回するには、MMT理論に基づき、国債発行を躊躇せず行うこと、そしてメタンハイドレートの採掘に公共投資をして、それを輸出して、得られた利益は、日本国民なら誰でも月20万円お金を渡す、というMMTは、やってみてもいいと思う。

その際、ハイパーインフレにならないようにたえず政府日銀が見張る。ハイパーインフレになりそうな兆しがみえたら、増税するのがいい。そうやって、市中にあるお金の量を調節すればいい。なんなら分析にはAIを使ってやればいい。

こうなったら、日本は大きく変わる、日本人は大きく変わるだろう。

そんな時代は、もうすぐそこに来ているような気がする。




コメント
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