お楽しみはこれからだ❣️

本と映画とテレビと鉄道をこよなく愛するブログ

ドラマのテロップ入れ

2023年06月28日 | テレビドラマ
大阪で「朝の連続ドラマ」をやっていた時、土曜・日曜・月曜が「編集」と「MA(音楽や効果音を入れる作業)」の作業。3日共、ほぼ徹夜だった。

確か、「現場のAP」もやっていたから、いつ休んでいたのだろう?若いから出来た事だ。

「編集」の終わり、月曜日の夜明け前に、「出演者とスタッフのテロップ入れ」の作業が毎週ある。月曜〜金曜放送の5本分。

まず、台本を読み直しながら、「その回に出ている出演者の役名」に◯を付けていく。出演者の名前を見落としたら致命傷である。再放送やDVD化する時のギャラの目安もテロップによって決まるからだ。

そして、プロデューサーに教えてもらった通り、「A3の白い紙」に「碁盤の目」の様に縦横に線を入れる。

「スタッフの部分」の「秒数」には変更は無いので、「出演者の部分」の「並び」と「各出演者のテロップの秒数」を「決められた総秒数」を計算しながら、「白い紙」の「碁盤の目」に「出演者の名前」と「各テロップの表示される秒数」を書き込んでいく。一枚のテロップに何人の名前を載せるかも。

「特別出演」や「友情出演」などがある場合は、「出演者名」の横に書き込む。

表が出来上がったら、プロデューサーに見せて指示を仰ぐ。

「ヒロイン(主演)」はいちばん最初に出るが、中村玉緒さん、南田洋子さん、大村崑さん、芦屋雁之助さん、ミヤコ蝶々さんなど、たくさんの大物俳優が出ている回はプロデューサーの判断で「トメ(いちばん最後)」「中ドメ(複数の出演者が載っているテロップの間)」それでも調整が付かなければ、「特別出演」や「友情出演」を入れる。

だから、「友情出演」とテロップに出ても、その俳優さんが誰かの「友達」という訳では無い。

プロデューサーからOKが出たら、「本編の編集」が終わって、監督が帰った後、編集マンと朝まで1週間5本分のテロップを入れるのである。

「朝ドラ」をやっていた当時、編集はVTRを使っていて、巻き戻したり、早送りしたりする時間が必要だった。

詳しい事は分からないが、今は編集もハードディスクを使い、個人のパソコンで「テロップ入れ」の作業をして、メールで編集室にデータを送れば済んでしまうのでは無いだろうか?

「テロップ入れ」が終わり、くたびれ果てて、タクシーの座席で半分寝ながら、毎週家に帰った事を今でも鮮明に憶えている。

長らく「朝ドラ」半年分130本の「テロップ入れ」を何度もやったが、一度だけミスをした事がある。

それは俳優事務所からの一本の電話で発覚した。

ある話の台本の最後、ト書きに一言、「◯◯(役名)が木陰から覗き見している」と書かれていた。それを見逃したのである。

事務所には平謝りして、事なきを得たが、「テロップ入れ」の「重要さ」と「怖さ」を知った出来事だった。

現在、日々放送されているたくさんのドラマにも「テロップ入れ」という重要な作業が存在する。それに関わるスタッフも。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 脅威の光景‼️ | トップ | こんな高身長女子に日常生活で会えたら、どんなにイイか‼... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿