刀 長舩孫右衛門尉清光
刀 備前國住長舩孫右衛門尉清光作之永禄五年八月大吉日
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戦国時代の備前長舩を代表する、孫右衛門尉清光(きよみつ)の、恐らく注文打ちであろう頑強な造り込みの打刀。
杢目交じりの板目肌は、微細な地沸が付いてしっとりと潤い感がある。一般的に江戸時代の刀は、平地は様々に鍛えられるも鎬地が柾目となる特徴がある。この刀は、近くまで杢目が際立ち、しかもよく詰んでおり、地沸を分けるように自然な地景が肌目に沿って現われている。殊にこの地景を伴う杢目肌の躍動感のある様子を鑑賞してほしい。もちろん切れ味に直接関わるのが鍛え肌であり、肌起つほうが良く切れるのだが、美しさと截断能力の、その究極の接点を見る思いがする。戦国時代の備前刀の地鉄の典型例である。
刃文はこの頃の特徴的な幅の広い直刃で、刃縁に小沸が付いて鼠足と呼ばれるごく短い小足が入り、喰い違い、地景から連なる金線、和紙を引き裂いたような淡いほつれが刃縁を彩る。物打辺りの焼が強まり、地中に湯走りが流れ込んで印象の強い飛焼を呈し、浜辺の砂洲のように清らかに流れ、この乱れはそのまま焼深い帽子へと連なる。
この清光の大きな特徴は、物打辺りが音楽で言うなら変調したかのような大きな乱れであろう。直刃出来の中に極端な沸の凝りがあり、視覚に強く訴える。もちろん截断で最も使用される物打辺りを強くするために意図して焼きを強めたものであろうが、実用への意図を超越して迫るものがある。この用のための作意が美しさに変じていることが感じとれるであろう。
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戦国時代の備前長舩を代表する、孫右衛門尉清光(きよみつ)の、恐らく注文打ちであろう頑強な造り込みの打刀。
杢目交じりの板目肌は、微細な地沸が付いてしっとりと潤い感がある。一般的に江戸時代の刀は、平地は様々に鍛えられるも鎬地が柾目となる特徴がある。この刀は、近くまで杢目が際立ち、しかもよく詰んでおり、地沸を分けるように自然な地景が肌目に沿って現われている。殊にこの地景を伴う杢目肌の躍動感のある様子を鑑賞してほしい。もちろん切れ味に直接関わるのが鍛え肌であり、肌起つほうが良く切れるのだが、美しさと截断能力の、その究極の接点を見る思いがする。戦国時代の備前刀の地鉄の典型例である。
刃文はこの頃の特徴的な幅の広い直刃で、刃縁に小沸が付いて鼠足と呼ばれるごく短い小足が入り、喰い違い、地景から連なる金線、和紙を引き裂いたような淡いほつれが刃縁を彩る。物打辺りの焼が強まり、地中に湯走りが流れ込んで印象の強い飛焼を呈し、浜辺の砂洲のように清らかに流れ、この乱れはそのまま焼深い帽子へと連なる。
この清光の大きな特徴は、物打辺りが音楽で言うなら変調したかのような大きな乱れであろう。直刃出来の中に極端な沸の凝りがあり、視覚に強く訴える。もちろん截断で最も使用される物打辺りを強くするために意図して焼きを強めたものであろうが、実用への意図を超越して迫るものがある。この用のための作意が美しさに変じていることが感じとれるであろう。
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