■□■カムイミンタラ■□■

旅の話、仕事の話、色々と書いてます。。。

再入院

2009-04-08 18:38:32 | Weblog
桜吹雪舞い散る中、友達を見舞いに行った。

35歳という若さながら癌と戦う友達がいる。

去年、胃を全摘した。


「血ぃ吐いて入院しました~」と連絡が来て実習病院に入院したのですぐに見舞いに行った。

「前の日まで全く自覚症状なかったんだよね~。胃潰瘍だって~。」とケロっと笑っていた。


数日後、「癌細胞が見つかった。どこか切れるところ知らない?」と連絡が来たので

すぐに癌専門を教える。そして、胃と食道を少し摘出した。

ちょうど、どのとき、私はオペ実習の最中だったし、術後の姿なんて見られたくないだろうと思い

「一生懸命に深呼吸しなよ~」と応援メールを送ることしかできなかった。

その後、ダンピングに悩まされながらも食事を食べられる様になってきたとのことで

いろいろと不安はあったもののひとまず、ほっとしたところに再入院の連絡がきた。


「肺のリンパに癌が見つかったから、化学治療するから3週間ほど入院する。」


何も考えたくなかった。学んだ知識が余計な未来を想像する。

とにかく会いに行ってこよう。

化学治療ならば、どんだけ、ぐったりしていることだろうと心配になったが

本人はいたって元気だった。

「全然、平気なんだよね~。三日後に吐き気がすごいくるんだけどさ~、
 この吐き気止めがよく効くんだわ。」

と、見せてくれたが・・・・・・・・・・・・・・・・・劇薬。

「コレ、吐き気がするからって普通の人に飲ませちゃだめだよ。苦笑」

「そっか~。そういうトコロを見るんだね~。書いてあるのに気が付かなかったよ。」

と本人はいたってのんき。だけど、ココロの奥底はわからない。

傷跡も見せてもらった。30センチは軽く越す傷跡。4箇所のドレーンの痕。

「胃を取るのにさ、肺が邪魔だったみたいで、下の肺をひとつ潰しているんだよね。
 肋骨を1本、折ってさ。だから麻酔から覚めたあと、呼吸が細くてつらかった~。
 しかも、タバコ吸うから、痰がすごいじゃん。でも出そうとすると傷が痛くて
 つらいじゃん。吸われるやつは、あれはあれでまた苦しいじゃん。
 がんばって自分で痰を出そうと思うんだけど、口の中にも管が入っているでしょ。
 口の中がカラッカラで痰が出せないんだよね。いや~、手術って大変だね~。」

と、本人は笑いながら話すが、当時は笑う事すら出来なかったはず。

話しながらも、お菓子をつまんでいる。お腹が空くって。よかった。

人間、まず食べる事だ。


3週間の入院予定だったが、思ったより化学治療の副作用が出ないようで

一旦、退院して通院しながらの治療となった。

ま、パチスロしに脱走したのも原因のようだが。苦笑。

若いし体力もあるんだから、通いでいいならそれにこしたことはない。


そんな中、ちょうど看護師友達から癌専門病院で働きだしたという連絡が入った。

私の友達が、癌で入院したから、万一の時は相談に乗って欲しいと話すと

快く承諾してくれた。心強い。これはなんだか必然な気がしてきた。


帰り道、舞い散る桜を見ながら、命だけは散らすなよと呟いた。