~ 巨人、ふんばったが…四球で墓穴 ~
あぁ、身体がしんどい。
風邪引き、プラス二日酔いですわ。
毎晩、こんな野球を見ていたら、しまいにアル中になってしまいそう。
一昨日は阿部の起死回生の一発で喜びの酒。
飲みすぎたけれど、気分は爽快そのもの。
しかし、昨日の試合は、悪酔い以外に何物ももたらさなかった。
中日絶対有利の中でも、奇跡の逆転勝利の夢を捨てない巨人ファン。
苦しみながらも最終回、3対3の同点に追いついた時には、血が騒いだ。
この9回裏さえ押さえてくれたら、延長10回の表の巨人はチャンスだ。
2番の好調脇谷から打順が始まる。
中軸打線がイマイチとはいえ、小笠原に当たりが出てきた。
不振のラミレスも、そろそろ一発が出ていい頃である。
阿部も、昨日の一発の再現ということも夢ではない。
アナザービートルさんとじゃいさんに、メールを送った。
「この9回裏を押さえたら、10回表に好打順の巨人打線が爆発…」
せっかく最終回に同点に追いついたのである。
そして巨人打線がようやく息を吹き返してきた。
もう一度だけでも、波に乗り始めた巨人の攻撃が見たい。
10回表がダメだったら、いさぎよくあきらめよう。
だから、なんとしても9回裏は0点に押さえてほしかったのだ…
あぁ、それなのに、それなのに。
巨人の投手陣が、「四球病」にかかってしまったのだ。
久保が、一死後、代打のプロ1年生の太っちょ選手に四球を出した。
次に、漫才師の中川家の一人に顔がそっくりの森野が打席に。
この日の中川家…じゃない森野は、4打数無安打である。
その森野にも四球を出すのだから、始末に終えない。
これで、中日は何もせず、一死一、二塁のチャンスを迎える。
「どないなっとんねん」
その前のイニングも、山口が安打と2四球で満塁とされ、
あげくの果てに押し出しの四球で無駄な1点を与えている。
1イニング3四球とは、何をかいわんやである。
たまらず原監督がマウンドに駆け寄り、久保に声をかけた。
おそらく「怖がらずに思い切って行け」という激励だったのだろう。
そして「怖がらずに思い切って」投げた球を、これまで不振だった和田が、
思い切り引っ張り、打球はライナーで左翼手ラミレスの頭上を越えた。
それも、打った瞬間、ラミレスはいったん前進した。そして頭の上を越された。
今回の敗因の一つがダメ男のラミレスだったことを象徴する幕切れだった。
最初に無駄な四球を連発すると、どうしてもこんな流れになるのである。
中日のサヨナラ勝ちなんて、最も見たくなかったシーンだ。
怒涛のような歓喜に包まれるナゴヤ球場。
グラウンドで飛び跳ね、抱き合い、踊りまわる中日の選手たち。
ぶちっ!
(テレビを切る音)
テレビもキレて、僕の頭もキレた。
あまりに腹立たしくて、言葉も出ない。
古い古い歌謡曲が、頭に浮かんできた。
西田佐知子が歌った「女の意地」である。
♪ こんなに別れが 苦しいものなら
二度と恋など したくはないわ
忘れられない あの人だけど
忘れにゃならない 女の意地なの~
♪ こんなに負けるのが 苦しいものなら
二度と応援など したくはないわ
忘れられない 試合だけど
忘れにゃならない ファンの意地なの~
しかしまあ、明日のない戦い、と言われながら最後まで粘った巨人をたたえよう。
あのチリ落盤事故奇跡の生還劇も、映画化されることだし…
いっそ、このCS最終決戦も、映画化したらどうか。
映画の題名は… 「俺たちに明日はなかった」 ということで。
ちなみに、チリ生還の映画の題名は 「俺たちに明日はあった」 だそうです。
↓
うそですよ。うそ。