今日もまたタイトルの中に「ビール」が入っていますが…
コロナ禍では海外旅行などは夢のまた夢。いつになったらまた誰もが海外へ行けるようになるのか、と思うこのごろですが、僕はこれまで行った旅行の記憶をたどって楽しんだりしています。
海外旅行で楽しいのは、まず旅の計画を立てる準備段階、次が旅行本番の時、そしてその後に旅の思い出を楽しむという、3段階の楽しみがあります。今はもう、その3番目の楽しみしかありませんが、中でもよく思い出すのは、旅先でビールばかり飲んでいたなぁ、ということです。だから、旅行先で「ビールください」という言葉をまず覚えなければなりません(笑)。
「ビール」っていう外国語は…
英語 → ビア
イタリア語 → ビッラ
フランス語 → ビエール
ドイツ語 → ビーア
韓国語 → メクチュ
中国語 → ビーチュー
というように、韓国語以外は「ビ」という音から始まるので「ビア」と言ってグイっと飲むポーズをすると、店の人にはほぼ通じます。でも、これまで行った欧米諸国の中で、スペイン語だけは「ビ」から始まらないのです。
きょうはそのお話で…
むかし、フランスのパリからTGV(日本の新幹線のような列車)に乗って、スペインのサンセバスチャンというところまで行ったことがあります。列車の中ではビュッフェに行き、 「ビエール・シルブプレ」 とフランス語でビールを注文します。まぁ、英語で「ビア・プリーズ」と言っても通じるでしょうけど、そこは恰好つけちゃってフランス語です。へへっ。
さて、途中でローカル鉄道に乗り換えて、国境を越え、スペインのサンセバスチャンに到着しました。ホテルにチェックインしたあと、妻と二人でぶらっと外に出て、一軒のカフェを見つけました。そして店のドアに貼ってあったスペイン語のメニューを眺め、上から順に指でたどりながら、飲みたいものを探しました。妻はいつものようにコーヒー。これはスペイン語でも「カフェ」だからわかる。しかし、僕が飲みたいビールの文字が見つからない。考えてみれば、その時まだ僕は「ビール」のスペイン語の綴りを知らなかったのです。まぁ、でも、どうせ 「Beer」 とか 「Bier」みたいな綴りだろうと思っていたんですね。
しかし何度見ても、それらしい単語が見当たらない。そこでその場に妻を残したままホテルの部屋に戻り、荷物の中から「6ヶ国語会話集」を取り出して、それを持って再び店の前へ行きました。そしてその本で調べて初めてビールのスペイン語が「cerveza」(セルヴェッサ)だと知ったのです。
前述のように、欧米諸国の主要な言語では、ビールは、
「ビア、ビッラ、ビエール、ビーラ」
というよく似た綴りと発音なのに、なぜかスペイン語だけは、セルヴェッサ。
そして、その店のドアに貼られたメニューを再び目で追って行くと、ありましたねぇ「cerveza」(セルヴェッサ)の文字が。よっしゃ~!
いやまぁ、海外旅行中にこれほど嬉しい思いをしたことは初めてでした(少しおおげさ?)。
そして僕たちはその小さなカフェに入り、カウンタにいたお姉さんに、
「カフェ・ウノ、セルヴェッサ・ウノ、ポルファボール」
(ウノは数字の1、ポルファボールは英語のプリーズ)
と伝え、お姉さんの顔を窺うと、お姉さんは、「シー」(はい)と、ニッコリ笑ってくれたので、やった~、無事に注文は成功したのでした。
よく冷えたビールをもらって外の景色が見える席に座り、妻と歓談しながらグイっと飲んだ時のおいしさは、今も忘れられません。
海外旅行でのビールの思い出は山ほどありますが、まず最初に思い出すのはこの時のことですね。
では、次回はまた、ほかの国でのビールの話を…
(ビールばっかりやがな)
赤いマークの場所がサンセバスチャンです。
フランスからスペインに入るとすぐ。
まぁ言わば「国境の街」ですね。
サンセバスチャンは海と山に囲まれた、とても美しい街でした。
* で、なぜここへ来たのかと言うと、今はアルゼンチンに住みレストランのシェフをしている甥のヒロユキが、当時はこのサンセバスチャンで料理の修業をしていたので、彼に会うため、パリに旅行したついでにここまで足を延ばしたというわけです。この写真もヒロユキが撮ってくれました。サンセバスチャンでは2泊して、また二人でパリに戻りました。