「ひどい名前の植物」というと、いつも引き合いに出されるのが、このヘクソカズラ。
漢字で書くと「屁糞蔓」。もっとひどく感じてしまいますね。
独特の臭いがするのでこの名前なんですが、自分はそれほどひどいと思いません。
ただ、生け垣にフェンスにと、ありとあらゆるところに絡みついて取るのが大変なので、そのあたりの忌ま忌ましさも含めた名前なのだろうと思います。
ただ、花はかわいいので、別名サオトメカズラ・サオトメバナとも言います。
花を並べた姿を、田植えをするために並んだ早乙女に例えた名前だとか。
また、花の中心の赤が、お灸をすえた跡に見えるので、ヤイトバナ(灸花)とも。
花としては、こちらのほうが似合っていると思いますが、「ヘクソ」のインパクトには勝てなかったようですね。
秋になると、丸い実が黄土色になります。
つるも枯れると臭いが無くなるので、ネイチャークラフトのいい材料になります。
他のつると合わせて編んで、リースを作ると素敵です。
花も水に浮かべたり、鼻の頭にくっつけたりといろいろ遊べます。
案外利用価値のある植物です。