釋守成の転居物語(旧タイトル・GONTAの東京散歩)

またまた転居を目論んでいます。
5年間で5回の転居。
6回目の転居の経緯を書いていきます。

町屋の山吹の里

2013年05月04日 22時50分42秒 | お散歩日記/東京地名の話
七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき

「後拾遺和歌集」の中務卿兼明親王の歌ですが、それよりも太田道灌の山吹伝説で使われているので、太田道灌の歌とか、山吹の里の女の歌だと思っている方も多いのではないでしょうか。

雨宿りの道灌、里の女に所望した雨具の簑。

その返答は山吹の一枝。

歌に寄せて簑がないことを暗に告げた女の真意を解らなかった道灌が、その後歌道に励むという逸話です。

落語「道灌」にも取り上げられている逸話なので広く知られています。

前にも書いたように、神田川にかかる面影橋あたりがその舞台だといわれています。

昨日はもう一つの伝承地、荒川区町屋の泊船軒というお寺に行ってきました。

泊船軒はもともと台東区松が谷の禅寺海禅寺の塔頭で、関東大震災後に先代住職の隠居所があった町屋に移転したそうです。



この境内に山吹塚という伝説にまつわる塚があります。



こじんまりした塚ですが、周囲に山吹が植えられていて風情を出しています。

町屋駅から京成線で二駅、日暮里駅前には太田道灌の銅像があります。



そのそばの道灌山といい、この町屋の地は山吹伝説にしっくりいく場所ではないでしょうか。



コメント
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